日曜のランチの様子。やはり近場の徒歩圏でいただいた。
まずはビール

横浜には東京に比べればそんなに大きな繁華街はない。都内で例えるならターミナル駅である新宿や渋谷、池袋には到底比肩できるような大きさではなく、城南地区でいえば恵比寿、五反田、品川、田町くらい、東部では御徒町、日暮里あたりと同等程度と思われる。但し、ベッドタウンとしての規模は有数で、鉄道が通る山側の街を合わせた大きさは恐らく国内最大規模だ。
肴三品+α
13:00頃の到着だったが店はかなり混雑していた。






直前に帰った客の片付けが終わっておらず少々待つようにとの指示。待ち椅子に座り暫し。それとなく耳に入る客の話によればやはり人混みは避けたいので近場で選んでいる由。横浜は小さな街だがやはり気持ちとしては繁華街は避けたいのであろう。考えることは皆同じか。反面、店は多忙でちょっと混乱気味。いつもの突き出しは出て来なかった。


頼んだ肴は、
鯨たつた揚げ、
ほどよくおしゃれ ぽてとさらだ(原文ママ)、
単品牡蠣フライの三品。鯨とポテサラに関しては私たちがよく頼む定番、牡蠣フライは旬には頻繁に供される特大ぷりぷりの極上品だ。いずれも詳細は割愛するが非常に美味しい逸品たちでビールが無限に進む。当然にビールは差し替えた。しかしながら、追加のプラス・アルファがここで。


とても状態の良い九州産の目鯛が入ったので味見をお願い、とのことでこの刺身の一皿が突然供された。どうやら多忙で突き出しが出せなかったのを埋め合わせる主旨なんだろう。しかし、差し替えたビールも終わりに近付いていた。刺身と言えば日本酒だろう。この日のラインナップには水戸の
一品 純米吟醸がある。当然に一合だけ常温で出してもらうことに。


新鮮な目鯛は身がコリっとしているが、見えないくらい細かな脂のサシが入り、まったりして超絶的に美味しい。しかし鰤、真鯛、鮪の赤身、ヒラマサが目鯛に負けていない。あー、いけない・・。こんなものを真昼間から吟醸酒と一緒にいただいていたら人間がまるで駄目になってしまう。とか嘯きながらも店主の術にまんまと嵌って行ったのであった。うーん・・。
味噌煮込みうどん
こちらは家内のオーダー。




厳冬期にはよく頼む品だが、この日もなぜか味噌が食べたいという。この店の骨格である、濃厚かつ幽玄な本枯節(鰹出汁)ベースに、仙台の合わせ味噌を丹念に溶かして多くの食材を炊き込んだ贅沢な一品。これが熱々の鉄鍋でサーブされる。私は過去、仕事の関係で仙台にいたので当地の味噌の優秀さを知っている。鄙びていながら味噌臭くなくて洗練された味だ。

具材はかなり豊富で、青葉、椎茸、えのき、しめじ、長葱、わかめ、ちくわ、豚肉のコマ、そして卵が落とされて半熟状に仕上がっている。前述の通り仙台の上等な合わせ味噌はエレガントで味噌臭さは殆どなく、寧ろほんのりと甘味すら感じられる優しい風合いなのだ。極上の本枯節と合わさることで滋味が相乗し、更に具材から複雑な旨味が溶出、たまらない逸品だ。
天ぷらうどん(冷)+季節のご飯
これは私のオーダー。いつもこればかり頼んでいるので詳述はせず、写真だけをご覧いただければと思う。







季節のご飯 ▶ 自家製天丼
この日の季節のご飯は
新たまねぎ ほたてだった。新玉葱の芳醇な香りと甘味、そして潮の香りのするホタテの甘味が重畳されて得も言われぬ絶品の炊き込みご飯となっていた。もちろん、これだけ単独でいただいてもどんどん進む。しかし、汁をたっぷりと纏わせた天ぷら種をオンしていただいたわけだが。当然に美味この上ない。こんなことばかりしているとますます駄目人間になっていく。困ったものだ・・。

お店データ

うどん鉢
横浜市神奈川区白幡町2-5
電話:045-423-9555
営業:11:00~14:30、17:00~20:00(LO)
(金曜日は11:30頃開店)
定休:月曜、第2、第4火曜
最寄:東横線 白楽3分
今日の一曲

村治佳織が弾くロドリーゴ:アランフェス協奏曲。村治はかなり前からその美麗なテクニックと容貌で著名なギター・ソリストであるが、私自身は何となく食指が動いていなかった。なので、村治のアルバムは数えるほどしか持っていない。が、この年齢に至るとさすがに円熟した巧さ、精神的安定度が滲んでいて、なるほどと思わされるものもある。バックのガリシア交響楽団は切々としたスペイン風エナジーに満ちた演奏を展開、これはなかなかの好感度。
(MusicArena 2007/11/1)
今週の珈琲
今週はコロンビアのスペシャルティ種をいただいている。

コロンビアのウィラ県にある農村の名称で、コロナ・スプレモなどのブランドが有名。アラビカ種の中でも伝統的な古来種と言われるティピカだと思う。但し今回のこれには副名称は付されていない。ハイロースト気味に煎ってもらったが、苦みよりかは馥郁とした酸味、柔らかなフレーバーが特徴となる。軽量感があって後味がよく、そして飲み疲れしないスムーズさが良いのだ。美味しい。
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