2008年 08月 25日
Allegri: Miserere Etc.@A Sei Voci |
naiveの今年初めの新譜、というか以前のAstreeレーベル時代の古い録音の廃盤を復刻させたものだ。アレグリというローマ・ルネサンス期に活躍した作曲家兼司祭が書いたミゼレーレと名付けられた宗教曲における不朽の名作。


http://www.hmv.co.jp/product/detail/2653866
アレグリ:
・ミゼレーレ(オリジナル版/バロック風装飾法版)
・ミサ曲『私は大いなる群れを見た』
・モテトゥス(3曲)
・ミゼレーレ(9声のための/18,19世紀編曲版)
ア・セイ・ヴォーチ
ベルナール・ファブル=ガッリュ(指揮)
このアレグリのミゼレーレはローマ法王庁が数百年に渡り門外不出として守り通してきた礼拝音楽の一つで、今でもシスティーナ礼拝堂の特別なミサで歌い続けられているという。これらの詳細はwikiに詳しい。
ミゼレーレとは旧約聖書に頻繁に出てくる言葉で、有り体の日本語で言えば「憐れみ給え」、「救いた給え」などとなるようだ。その題目通り、なんとも荘厳で真摯な旋律、幻想的かつ調和がとれた和声であろうか。
この曲に関してはタリス・スコラーズの演奏が有名だが、このア・セイ・ヴォーチのメンバーともかなり重複していて、まるで兄弟合唱団という風情だ。どのパートも素晴らしい声と音程だが、特にソプラノの超絶的な歌声があまりに印象的。ずっと耳の奥に残る、そして沁みいる透明な歌声なのだ。
冒頭トラックと最終トラックはどちらも同じミゼレーレであるが編曲が異なっており、二通りの和声を楽しむことが出来る。オリジナル版の方が端正でシンプル、18,19世紀編曲版は悪く言えば世俗的ではあるが耳に親しみやすい優しい和声進行だ。
とにかく言うことがないくらい美しい曲と演奏である。
(録音評)
naive E8909(旧AstreeのE8524)、録音は1993年、通常CD。現在のnaiveは個人的に愛好しているフランスのレーベルだが、元々はAstree、Montaigne、Valoisという三つのレーベルを擁するAuvidisが2000年にグループごとnaiveに買収された格好だ。naiveになってからは売れないCDはどんどん廃盤になる傾向があるが、今回のこれは復刻シリーズのうちの一枚。こういった素晴らしい録音が復刻されるのは誠に喜ばしいことである。今回の装丁はnaiveで発番された記号を持つカートンにAstreeの旧番号を付されたCD本体が格納されているというもので、カートンと中味とではジャケットの図柄が異なっている。
音質はとても素晴らしい。15年前のデジタル録音ではあるが非常に高い完成度をもった作品だ。石造りの礼拝堂に響き渡る豊かで硬質な歌声はどこまでも澄明、そして静謐な背景に浸透して行く自然な残響が神々しいばかりである。演奏は素晴らしく、またオーディオ的に見ても完璧だ。
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アレグリ:
・ミゼレーレ(オリジナル版/バロック風装飾法版)
・ミサ曲『私は大いなる群れを見た』
・モテトゥス(3曲)
・ミゼレーレ(9声のための/18,19世紀編曲版)
ア・セイ・ヴォーチ
ベルナール・ファブル=ガッリュ(指揮)
このアレグリのミゼレーレはローマ法王庁が数百年に渡り門外不出として守り通してきた礼拝音楽の一つで、今でもシスティーナ礼拝堂の特別なミサで歌い続けられているという。これらの詳細はwikiに詳しい。
ミゼレーレとは旧約聖書に頻繁に出てくる言葉で、有り体の日本語で言えば「憐れみ給え」、「救いた給え」などとなるようだ。その題目通り、なんとも荘厳で真摯な旋律、幻想的かつ調和がとれた和声であろうか。
この曲に関してはタリス・スコラーズの演奏が有名だが、このア・セイ・ヴォーチのメンバーともかなり重複していて、まるで兄弟合唱団という風情だ。どのパートも素晴らしい声と音程だが、特にソプラノの超絶的な歌声があまりに印象的。ずっと耳の奥に残る、そして沁みいる透明な歌声なのだ。
冒頭トラックと最終トラックはどちらも同じミゼレーレであるが編曲が異なっており、二通りの和声を楽しむことが出来る。オリジナル版の方が端正でシンプル、18,19世紀編曲版は悪く言えば世俗的ではあるが耳に親しみやすい優しい和声進行だ。
とにかく言うことがないくらい美しい曲と演奏である。
(録音評)
naive E8909(旧AstreeのE8524)、録音は1993年、通常CD。現在のnaiveは個人的に愛好しているフランスのレーベルだが、元々はAstree、Montaigne、Valoisという三つのレーベルを擁するAuvidisが2000年にグループごとnaiveに買収された格好だ。naiveになってからは売れないCDはどんどん廃盤になる傾向があるが、今回のこれは復刻シリーズのうちの一枚。こういった素晴らしい録音が復刻されるのは誠に喜ばしいことである。今回の装丁はnaiveで発番された記号を持つカートンにAstreeの旧番号を付されたCD本体が格納されているというもので、カートンと中味とではジャケットの図柄が異なっている。
音質はとても素晴らしい。15年前のデジタル録音ではあるが非常に高い完成度をもった作品だ。石造りの礼拝堂に響き渡る豊かで硬質な歌声はどこまでも澄明、そして静謐な背景に浸透して行く自然な残響が神々しいばかりである。演奏は素晴らしく、またオーディオ的に見ても完璧だ。
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by primex64
| 2008-08-25 10:19
| Vocal
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