MusicArena

鶴亀@大倉山

ランチのアップが遅れている。これは先週金曜の記録。

まずはビール

テレワークに移行して相当経つ。この日は家内は出勤、私は朝から在宅勤務。家内が作ってくれた朝食をいただいたのは6:30過ぎ。午前は例によってPCに向かって仕事をしていたがお腹が空かない。やはり運動不足だ。例の宣言が出される前からずっとそうだが、人と会うのを避けながら自宅からの徒歩圏で暮らしている。ランチはこちらへ裏道を辿り徒歩で向かう。

熟成醤油ラーメン＋増しチャーシュー

この店のメインのメニューは一択で熟成醤油ラーメンのみだ。あとはいくつかあるトッピングのバリエーションだけ。
この店は毎度のようにアップしているので詳述は割愛。鶏ガラを丁寧に低温で煮出したスープは非常に良い出来で、そこに熟成の進んだ溜り醤油を数種類ブレンド。また生姜、葫、その他の野菜をじっくり溶出させている。黒く見えるが実際にはそれほど塩味はなく啜ると優しい味だし、麺ともうまく絡んで実に美味だ。この日も抜かりはなく最高のクォリティだった。
帰路は往路とは違う道を選択し、更に人や車が来ないようなところを辿って家に戻った。そんななかで感じるのは、経済は依然として通常通りに動いているということ。商業的には街道沿いのガソリンスタンド、ホームセンター、スーパーなどは開いているし郵便局や銀行も稼働している。営業車両は普通に走っているし買物に行くと思われる自家用車も多々見掛ける。

お店データ

古式ラーメン 鶴亀

横浜市港北区大豆戸町1038
電話： 050-5821-0299
営業： 11:45～15:00、18:00～23:00
定休： 月曜
最寄： 東急東横線 大倉山7分

今日の一曲

エスタンピーとダンス・レアル／王の写本（c1270-1320）：パリ国立図書館所蔵fr844。以下、キング・インターのコメンタリー：「パリ国立図書館所蔵の「王の写本」の中にある器楽用エスタンピーの例は、この曲種の最古の史料で、14世紀初頭の記録と推定されています。この録音では、この写本にある8曲のエスタンピーとダンス3曲に加え、トルバドゥールが用いた旋律による4曲によってアルバムを構成しています。」なるほど、単純で素朴な旋律と太鼓の規則的な韻が耳の奥に残り、無限に続くかの繰り返しの呪縛からなかなか解き放たれない。
(MusicArena 2008/5/12）


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Grieg:Lyric Pieces,excerpt Etc@Irina Mejoueva

実に久方ぶりに聴くイリーナ・メジューエワの録音で、グリーグ・アルバム。



https://tower.jp/item/4831312/

Edvald Grieg (1843-1907):

Excerpt from Lylic Pieces:
　1. Arietta Op.12-1
　2. Melodie Op.38-3
　3. Waltzer Op.38-7
　4. Berceuse Op.38-1
　5. Schmetterling Op.43-1
　6. An den Frühling Op.43-1
　7. Volksweise Op.12-5
　8. Erotik Op.43-5
　9. Halling Op.47-4
　10. Notturno Op.54-4
　11. Heimweh Op.57-6
　12. Traumgesicht Op.62-5
　13. Hochzeitstag auf Troldhaugen Op.65-6
　14. Zu deinen Füßen Op.68-3
　15. Kobold Op.71-3
　16. An der Wiege Op.68-5

Transcriptions of Original songs:
　17. Erstes Begengnen Op.52-2
　18. Des Dichters Herz Op.52-3
　19. Solveigs Lied Op.52-4
　20. Lieve Op.52-5
　21. Ich Liebe Dich Op.41-3

Irina Mejoueva(Pf)


グリーグ：

抒情小曲集より抜粋：
　1. アリエッタ Op.12-1
　2. メロディ Op.38-3
　3. ワルツ Op.38-7
　4. 子守歌 Op.38-1
　5. 蝶々 Op.43-1
　6. 春に寄す Op.43-6
　7. 民謡 Op.12-5
　8. 愛の歌 Op.43-5
　9. ハリング Op.47-4
　10. 夜想曲 Op.54-4
　11. 郷愁 Op.57-6
　12. 夢想 Op.62-5
　13. トロルドハウゲンの婚礼の日 Op.65-6
　14. あなたのそばに Op.68-3
　15. 小妖精 Op.71-3
　16. ゆりかごの歌 Op.68-5

自作歌曲のトランスクリプション：
　17. 初めての出逢い Op.52-2
　18. 詩人の心（海の永遠の動きをあなたは知らない）Op.52-3
　19. ソルヴェイグの歌 Op.52-4
　20. 愛 Op.52-5
　21. 君を愛す Op.41-3

イリーナ・メジューエワ（ピアノ）

抒情小曲集からの抜粋・前半： アリエッタ～愛の歌

あまり多くは解説しないが、グリーグは生涯で10個の抒情小曲集という名のピアノ譜を書いている。作品番号でいうとOp.12、38、43、47、54、57、62、65、68、そして71まで続き、全66曲を網羅する。日本人としては、現在はフィンランド在住の舘野泉が半身不随になるずっと前の若い頃に全曲録音を達成した。その出来栄えと内容には驚愕したものだった。
メジューエワの録音は今までそれなりに聴いてきたが、結論から述べると今回のこれは非常に芸術性の高い内容となっている。これまでリリースされた盤と比べても相当に出色だ。地味ながらシンパシーに訴えて来るピアノ演奏はDENON時代から聴いていて、彼女がどう成長するか着目していたら、なんとDENONレーベルを擁する日本コロムビアの音楽プロデューサー社員と結婚し日本国内に活動拠点を移すという。

DENONを去った彼女は、富山県魚津市に本拠を置くマイナー・レーベルである若林工房というところに所属し、その後多くの録音をリリースしていくこととなる。私は個人的には富山県出身なのでその報に触れて嬉しかったが、大手レーベルを離れての活動は大丈夫なのだろうかと一抹の不安は抱いた。だがその心配は不要だったようで、彼女の旺盛な音楽活動は止まらず、京都市立芸術大学音楽学部の専任講師を務めるまでに至る。日本語も闊達になり、味噌汁を毎日作り、蕎麦も饂飩も、うなぎ、すき焼き、しゃぶしゃぶなど食生活についても日本に馴染んだようだ。恐るべきは歌舞伎鑑賞が趣味だといい、それ以外にも焼物、織物その他にもかなり造詣が深く、これは日本で生まれ育った我々よりも寧ろ詳しいのである。

閑話休題。冒頭のアリエッタ。とても美しく儚い幻のような小品。以下の譜面の右手（上段のト音記号の譜）の温厚でフラット基調の旋律に着目して欲しい。簡単そうでなかなかうまく均等にゆったりとは弾けない。最終小節にかかり、長めにリタルダンドしながら左右の終わりあたりの音価にフェルマータを掛け、夢のような1分半が静かに閉じる。
続いてOp.38から3曲、メロディ、ワルツ、子守歌と、ちょっと憂いを湛えた温度感の低いインテンポな曲を並べる。ワルツの中間部は非常に微細な高速スケールが大変で弾き手の技巧が試される。子守歌も中間の展開部がちょっと激しいところがあって、ここも情感の籠め方が難しいかも知れない。

前半はOp.43から3曲、Op.12から1曲を採用して終わる。Op.43-1蝶々は高速上昇スケールのリフレインが転調を重ねながら続く難曲。春に寄すは、北欧にあって暖かで明るい季節の始まりを予感させる明媚な曲。自然の営みの素晴らしさを謳歌するグリーグ特有のピュアなダイナミックな名曲。メジューエワのブロードでパワフルな打鍵が実に鮮やか。次にOp.12から民謡を挟み、有名な愛の歌Op.43-5。愛妻家であったグリーグがニーナ夫人に宛てて書いたピースなのだろうか、実に穏やかで深い喜びに満ちた旋律、そして移調を伴うドラマティックな小品。幼少期に与えられて練習した日々を思い出しつつ、一つづつ音符を噛み締める。

後半： ハリング～ゆりかごの歌

ハリングはノルウェー土着の舞踊曲で、後半を開始するのに相応しいファンファーレ的な役割。左手の和声はト長の単一和声。続くはグリーグのピアノ独奏曲の中でも超秀作とされるノットルノ＝ノクターン＝和訳：夜想曲。Notturno：ノットルノはイタリア語表記なのはグリーグがイタリアを望郷的にイメージしてこの曲を書いたのでは、という説がある。続くのは名曲・望郷Op.57-6。これまた何とも言えぬ切なく哀愁の漂う胸が締めつけられるような旋律と転調により複数の和声を駆使する秀作。飛翔と浮遊をイメージするOp.62-5夢想を経て、有名なトロルドハウゲンの婚礼の日Op.65-6。屈託のない、この曲集では唯一の長調が通しで奏でられる曲。北欧の民謡をモチーフにしていると思われるようなシンプルで屈託ない旋律は素直に心に沁みる。
ある年の結婚記念日にニーナ夫人に献呈したと記録されている。イリーナの演奏は、この辺りが白眉、ピークであり、譜面に忠実でありながら彼女が何を思いながら弾いていたかがそこはかとなく分かる一曲。あなたのそばにOp.68-3。これまたロマンティックで美しく、たおやかな曲だ。ニーナ夫人との若い頃の日々を追想した曲ではないだろうか。イリーナのキータッチのなんと霊妙なことか。

抒情小曲集の最後の方は小妖精Op.71-3、ゆりかごの歌Op.68-5。小妖精はやはり現地民謡あるいは舞踊曲に範を取ったものであろうか、細かな分散和音に乗せたトリルを混ぜた煩瑣な上下動の律動がなんとも言えないヴィヴィッドな小曲。そしてゆりかごの歌は、抒情小曲集を締めくくるに相応しい美しく優美な曲。何とも癒されるイリーナの優しく包み込む曲想がなんとも言えない。

歌曲のトランスクリプションから

ここから4曲は元々歌曲だった作品。グリーグは多くの短編歌曲を書いたが、その多くはニーナ夫人向けに書かれたとされる。そのうちのいくつかは作家自身の手によりピアノ独奏に編曲されている。

初めての出逢いOp.52-2はニーナ夫人との出会いの頃を想起して書いたのでは、とされる穏和で素直、シンプルな曲。グリーグが浮かべる満面の笑みが見え透くような写実的な作品。一転し、詩人の心（海の永遠の動きをあなたは知らない）Op.52-3は複雑で陰鬱さが伴う曲。この作品はニーナと知り合って婚約した年に書かれたようで、作曲の動機はニーナとの出会いにあったとグリーグ自身が書き記しているそうだ。ソルヴェイグの歌Op.52-4は誰しもが知るペール・ギュントの第4幕からのピアノ編曲版。
重たくて塞ぎ込むような全体構造だが、最後はグリーグらしくちょっとだけ光を見せて閉じてみせる。愛Op.52-5。分散和音で始まり、主旋律がシンコペーションで繋がれる明媚な曲。これもまたニーナに宛てたメッセージであったと想定される美しいメロディーで、それでいて憂愁な心持も交錯する、ある種の翳りを感じさせる佳作。アルバムの最後を飾るのは、君を愛すOp.41-3、ドイツ語題名＝Ich Liebe Dichを採用している。原曲は、心のメロディOp.5-3、歌詞はデンマークの著名作家＝アンナセン（＝要するに、アンデルセン）の詩が三連符を重ねる形で引用されている。これもニーナへの深い愛情を示す作品なのであろう。イリーナは、アルバム全編を通じてグリーグが生涯にわたり示したニーナ夫人への愛を鍵盤を通じて表現したかったんだろうと思う。とても良い演奏だ。

終りに向かって

冒頭のアリエッタだが、イリーナの音源がないか探したが残念ながら見つからなかった。他で何かないか探したがイリーナのこれに似た美しい音源はそれほどなかった。それでもいくつか以下に列挙しておく。最初のリヒテルの演奏を除き、これらよりもイリーナの演奏は何倍も瞑想的、静謐で良い。

https://youtu.be/_dJ2nNQYl5o

https://youtu.be/1Vswzh8qJ5k

https://youtu.be/lmumTzzTsFs

https://youtu.be/1baFCokeoys


【参考】今まで聴いたイリーナの録音：

録音評

若林工房 WAKA-4212、通常CD。録音は少し前で、2018年6月14～15日、ベニューはお馴染みの魚津・新川文化ホール（新川＝にいかわ）。使用された楽器は、神戸の日本ピアノサービス社から富山まで運搬され持ち込まれたニューヨーク・スタインウェイ1967年製の準ビンテージ品。音は極めて良く、まろび出る夢のような響き。ホールの残響もよく効いていて、かつサウンドステージも奥へ奥へと深く展開する理想の録音。アルバムの曲想コンセプトにきっちりと合わせた音色、音場は出色だ。


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ある風景：Oguchi ▶ Myorenji@Yokohama #4

大口から妙蓮寺までの街並みの続編、そして最終となる。

日蓮宗 長光山 妙蓮寺、東急東横線・妙蓮寺駅

妙蓮寺第2号踏切を渡らず右折して30メートルほど進むと右手に見えるのが朱塗りの立派な山門。この寺は日蓮宗大本山である池上本門寺の末寺となり、この山門の意匠は大本山に倣ったという。明治年間のことだが、今でいう神奈川新町あたりにあった古刹・妙仙寺が横浜鉄道臨港線（＝その後の国鉄、現JR横浜線）敷設に伴って立ち退きを余儀なくされた。そこで、現在のこの地に広大な境内を所有はしていたが経営が立ち行かず破綻しそうな寺＝蓮光寺と合併し、妙蓮寺と改称し新たに開山した。
大正年間の末期、東京横浜電鉄（＝現在の東急東横線）がこの付近を通ることとなり、寺はこの鉄道建設のために境内の一部の土地を無償供与することを承諾した。が、引き換えに妙蓮寺前駅（＝現在の妙蓮寺駅）を開設するという条件を付したのだ。それが結果的にこの町が発展する端緒となったそうだ。妙蓮寺の山門に背を向けるとすぐに妙蓮寺第1号踏切、渡ると現在の妙蓮寺駅の駅舎。写真はないが、10年ほど前に妙蓮寺の山門の傍に横浜方面乗り場専用の改札口も作られた。

妙蓮寺駅前商店街

この町には商店会がいくつかあるが、現在でも妙蓮寺が所有する不動産物件に何らかの関係がある店子を中心として組成されているのが妙蓮寺ニコニコ会という組合だ。その多くが旧綱島街道沿いに店を構えている。ということで、この街道の両側が今でも妙蓮寺が所有する土地だという。荒れ寺を統合により復興させて100年余り、実はこのお寺は今でも大地主だったというお話。

足どり 復習

今回は、以下の地図の中で示す青い点線の経路を辿って大口から妙蓮寺までを歩いた。今まで載せた景色のそれぞれは全てこの経路上で撮影した景色となる。
(2019年秋）
※撮影地：横浜市神奈川区

(了）

今日の一曲

DGのユーロ盤で、ヒラリー・ハーンが弾くシェーンベルグとシベリウスのVnコン。シェーンベルグのVnコンは、彼の弟子アルバン・ベルクのVnコンと共に前衛的な作品に数えられるが、録音は数少ない。このシェーンベルグを聴いてハーンは成長したと思う（当時は、という話で現在では相応のキャリアを積む）。こぢんまりとした優等生的な枠を一切捨て去り、感性の赴くままに自由自在に跳ね回っている。
(MusicArena 2008/5/7）


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ある風景：Oguchi ▶ Myorenji@Yokohama #3

大口から妙蓮寺までの街並みの続編。

綱島街道 ▶ 仲手原緑道

大口台、すなわち大口仲町を西進すると綱島街道にぶつかる。冒頭の中華料理店は私たちがこちらに転居してきた30数年前には営業していたが、その後店主が亡くなって店を畳んだ。ここを渡ると妙蓮寺地区の入り口である港北区仲手原1丁目および港北区菊名2丁目に至る。綱島街道に沿って東京電力の高圧鉄塔が連なっているが、荒れていたその根元を市が整備したのが仲手原緑道。

妙蓮寺台公園 ▶ 東横線 妙蓮寺第2号踏切

妙蓮寺台公園は春には桜の古木が咲き誇るこの界隈の憩いの広場。公園の周りのこの低層マンションは三井不動産が20年ほど前に建てて分譲したが、元々は日本石油の社宅が建っていた場所。次の傾斜屋根の戸建住戸は20数年前に建ったが、その前は古びた駄菓子屋だった。ここを右に進むと急な下り坂にかかり、ここを降りて行くと妙蓮寺の庫裡の竹垣に沿って東横線の線路にぶつかる。
(2019年秋）
※撮影地：横浜市神奈川区

今日の一曲

引き続き2008年のLa Folle Journée de Nantesの上演プログラムから、ブリジット・エンゲラーが弾くシューベルト作品集。エンゲラーは敬愛するピアニストであったが、残念ながら2012年に逝去した。揺るぎないベースラインを軸に静かだが多彩な表情を繰り出す稀有なソリストだった。プログラムは即興曲第3番変ト長調 D899、リスト編の歌曲トランスクリプション、さすらい人幻想曲ハ長調D760。エンゲラーはこの後に体調を崩し数年患った後に旅立った。
(MusicArena 2008/5/1）


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ある風景：Oguchi ▶ Myorenji@Yokohama #2

大口から妙蓮寺までの街並みの続編。

大口坂 #2

大口坂はまだ続く。前回最後の写真、そして下の一枚目の写真の右側の建物はJX日鉱日石エネルギー（旧・日本石油）のアパート。左手に新築中の戸建住宅が見えるが、ちょうどこの前あたりが大口坂の登り切り地点となる。なお、この辺りは昔から京浜工業地帯の真ん中となり、現在もそうだが大手の製油所があったりする。そのため、この辺りの高台にはその会社の社宅、社員寮も多い。

大口仲町の住宅街

この周辺の街は大口台と呼ばれる。しかし神奈川区には大口台という町名は存在せず、住居表示としては神奈川区大口仲町となる。

横浜市立盲特別支援学校 ▶ 大口台小学校

(2019年秋）
※撮影地：横浜市神奈川区

今日の一曲

前回に引き続き2008年のLa Folle Journée de Nantesの上演プログラムから、コルボ／ローザンヌCO.＆Chor.が演奏するシューベルト6番ミサ曲で渾身の録音。シューベルトは生涯に未完稿も含め7曲ないし8曲のミサを書いたとされる。その中で実質、死の直前に書かれた生涯最後の完成稿がこの6番と言うことになる。極めて規模の大きな激烈で壮麗、それでいて内省的かつ儚く美しい旋律・和声にただただ圧倒される作品だ。
(MusicArena 2008/4/23）

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ある風景：Oguchi ▶ Myorenji@Yokohama #1

横浜の商圏としては古く、私も在宅の場合にはよくランチで訪れる大口。そこから東横線の妙蓮寺までの街並み。

大口坂 #1

横浜は港を望む山側、また街道や鉄道が通る谷に対し高台から伸びる坂が多い。市が認定している坂はいくつかあるが、その中でも近所にあるマイナーな坂がこちら。標高差もかなりあって距離的にも長くて胸突き八丁だ。
(2019年秋）
※撮影地：横浜市神奈川区

今日の一曲

2008年のLa Folle Journée de Nantes（ラ・フォル・ジュルネ・デ・ナント）という音楽祭で上演されたプログラムの録音。日本でも同一プログラムが有楽町で毎年開催されるLa Folle Journée au JAPONで演奏された。トリオ・ショーソンは、作曲家ショーソンの作風と芸術性にインスパイアされて結成されたピアノ三重奏団である。これはシューベルトのピアノトリオ、ピアノ五重奏のアルバム。元気が良くてしかも正確無比なアップテンポな解釈。実に気持ちがよい。
(MusicArena 2008/4/22）

今週の珈琲

お馴染みのモカマタリで、イエメン産の原生種となる。詳細は割愛するが、正真正銘のピーベリー100%で実に貴重なのだ。



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ある風景：Minato Mirai 21 Seaside@Yokohama #3

みなとみらいの海側から、みなとみらい中央部までの風景。なお#2までとは撮影順序に繋がりはない。

ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルの正面

横から見るとヨットの帆の三角形だが、正面から見ると左右のウィングに分かれているのが見て取れる。なおホテルの左側は国立大ホール、右側がコンファレンス・センターとなっていて一体的に建設されたことが分かる。

パシフィコ横浜 展示ホール

パシフィコ横浜は広大な面積を持つ国際展示場がその中核施設だが、ここはその南側の端で、道路を挟んで向い側がインターコンチ・ホテルとなる。

横浜みなとみらいホール ▶ MARK IS

横浜市営の音の良い音楽専用ホールで収容人員は約2000名。日フィル、神奈川フィル、読売日響などの定演会場にも指定されているため時々訪れる機会がある他、内外の著名オケ、ソリスト等を招いたコンサート／リサイタルも多数上演される。なお、音響設計はヤマハ。MARK ISはみなとみらい駅の直上、そして横浜美術館のすぐ隣という絶好のロケーションに建つ商業施設で、この周辺としてはオープンが最も新しい。途中のピンボケ写真はベントレーのショールーム、隣にはランボルギーニのウラカンなんていう凄い車も展示・・。
(2019年秋）
※撮影地：横浜市西区

(了）

今日の一曲

イングリット・フリッターの旧EMIレーベルへのデビュー・アルバムで、ショパンの名曲集となる。ピアノソナタを中核に据えながらマズルカ、舟歌、即興曲など大作だが、割と凡庸で臆病な弾き方が目立つ。しかしながら最後に並べたワルツだけは超絶的に巧い。彼女はその後、Linnレーベルに移籍するが、実はこのあたりから本領を発揮しだすのである。この話題はその時期になったら取り上げたいと思う。
(MusicArena 2008/4/21）


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ある風景：Minato Mirai 21 Seaside@Yokohama #2

みなとみらいの海側、続編。

ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル

横浜を代表するホテルとして地元ではかなり有名、かつ愛される存在。ヨットの白い帆をデザインに取り入れたとされるシルエットは非常に印象的。なおインターコンチの左側に見える白い高層ビルはAPAホテル＆リゾート横浜ベイタワーで、これはまだ落成前の写真。その後完成し開業直前だったが、コロナ感染した軽症者の収容施設として一棟丸ごと神奈川県に貸し出されることになった。三枚目の写真は海側から臨んだランドマークタワーとクイーンズスクエア。

パシフィコ横浜 国立大ホール

海側からホテルを俯瞰して足元に見えるガラス張りの建物は、東日本で唯一の国が経営する国際会議場、国立大ホール。全体は二枚貝をイメージした外観で、巨大な国際展示場であるパシフィコ横浜の中核施設となる。

ぷかり桟橋、そこから望む横浜港内

ぷかり桟橋は日本初の浮上式の小型客船ターミナルで、民間企業や個人所有の船舶、プレジャーボート等が発着する。地元では有名なデートスポットだ。中ほどの写真で、夕日に照らされた逆Yの字の美しい斜張橋は鶴見つばさ橋。ベイブリッジと似ているためかよく間違えられる。最後の写真は、最近になってオープンした桟橋で横浜ハンマーヘッドという施設。こちらは早くも若者に大人気のスポットとなっている。
(2020年冬）
※撮影地：横浜市西区

今日の一曲

超絶録音であるTranscription2の前の版がこれ。これまた凄い完成度のトランスクリプションだ。これを凌ぐのは相当な気力体力が必要と思われる。

それもそのはず「2」のリリースまで5年近くかかった計算だ。最初のバーバー：弦楽のためのアダージョOp.11ですっかりやられてしまう。なんという精緻で神々しいアカペラだろうか。身震いがして来る。圧巻は2トラック目のマーラーだ。これはマラ5の四楽章、あの有名なアダージェットに歌詞を付けて歌い上げるものである。もともと甘美にして静謐、優しい目線で仄かな憂いを湛えた超美麗な旋律であり、原曲では弦楽5部で切々と演奏される。
(MusicArena 2008/4/15）


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ある風景：Minato Mirai 21 Seaside@Yokohama #1

みなとみらい地区の海側の風景から。

ホテルビスタプレミオ横浜

工事中のザ・カハラ・ホテル＆リゾート横浜

臨港パークからの眺望

ベイブリッジ

(2020年冬）
※撮影地：横浜市西区

今日の一曲

お休み


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そば香@妙蓮寺

水曜のランチの様子。

まずは中ビール

今日は二人ともテレワークの日。ランチは自宅から徒歩で7～8分という距離にある駅前のこちらへ。平日ということで人通りは普通の土日より少ない。なお、主だった店は大体営業してたが客の入りは少ないようだった。さすがにこの店も空いていて先客は2組3名といったところ。そのうち後客が何組か入って来たが満員には程遠い。ゆったりと座りまずは生ビールをいただく。

肴二品

卓上のiPadでオーダーする仕組み。頼んだのは茄子一本漬け、および炙り〆鯖。

鴨肉と椎茸のお蕎麦

家内はこちらをオーダー。
これは前々回訪店時に私がオーダーして刮目した逸品で、その美味を家内も十分堪能し、また非常に満足した様子であった。

鴨せいろ ご飯セット

私はいつものこれをオーダー。過去日記（例えばこれ）に詳しいので解説は割愛。

ご飯セット ▶ 鴨雑炊

ご飯セットなのでこういった帰結となる。
いつもは鴨汁をかけてシンプルな雑炊に仕立てるが、今回は具材を少し温存しておいて載せてみた。鶏つくねに練り込まれている生姜が良い働きをしていて、崩すと鴨出汁とご飯にじんわり浸潤して行ってくっきりとした味わいになる。鴨汁にはもちろん鴨肉のエキスが溶けてはいるが、鴨の炙り身とともに雑炊を掻き込むと風味がより芳醇になる。無論、驚天動地の美味しさ。

お店データ

そば香 妙蓮寺本店

横浜市港北区菊名1-3-8 コーポ静河1F
電話：045-309-8546
営業：11:00～15:30、17:00～23:00
定休：不定休
最寄：東横線 妙蓮寺1分

今日の一曲

世界的なメゾ・ソプラノ歌手、アンネ・ソフィー・フォン・オッターがABBAのナンバーを歌うというもの。ABBAがスウェーデンの大人気ユニットであったことは知っているが、それほど活動期間は長くなかった気がする。それに、あんまりこの方面は聴かないので曲としたらダンシング・クイーンくらいしか知らない。 ということで、そう言ったディスコ・ナンバーは一切はいっていないこのアルバムを虚心坦懐に聴けたかもしれない。
(MusicArena 2008/4/14）

今週の珈琲

今週は数か月前からずっと冷凍保存していたメキシコのベラクルースルビー。
ミディアムローストで仕上げてもらった。酸味と苦みとでいうと僅かに酸味が勝ったバランス。だが、強い酸味ではなくて甘味も絡んでいるため全体的に爽やかな味わい。苦みが少なめなのか、重めの刺激が殆どなくて軽々と美味しく飲める独特のフェザータッチである。これは、色んなものに合わせても違和感のない優れたプレミアム級のコーヒー豆である。実に美味しい。日本への入荷は極めて少ない由、次にいつ賞味できるかは不透明。

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