3連休の初日、家内は午前中にガラス工芸教室に行くという。年に一回の作品展が迫っており、出品作のサンドブラストの仕上げが遅れている関係だそうだ。ちょうど正午に作業が終わるというので最寄りの元町で待ち合わせた。
元町商店街をぶらついていて、カツレツとカツサンドが有名な店が目に留まったので初めて入ってみることに。ここはこのストリートでも割と有名な店で、1階店舗ではトンカツやカツサンドがテイクアウト可能。更に2階はイートインとなっている。
到着は12:30前。店はまだ空いていて先客は3組ほど。店の中央あたりのテーブル席に通される。メニューは割と豊富で、普通のトンカツ定食のような和風ご飯ものから揚げ物を挟んだサンドイッチ類といろいろだ。やはり、この店の場合にはサンドイッチが主力メニューらしいので、そこから限定メニューと銘打ったものを頼むことに。

家内は限定メニューのタルティーヌ・サンドを選択。これは元々はフランス料理で、オープンサンドをアレンジしたカツサンドらしい。
以下はメニューに記述のあった解説の要約。タルティーヌは、フランス語の「パンにバターやジャムを塗る」という意味の「tartiner/タルティネ」が語源。

バケットやパリジャン等のフランスパンの薄切りを皿代わりに惣菜を乗せて食べるという趣向。簡単に調理出来るのでパリの街中のカフェ、また家庭でも日常的に食べられている。この限定の場合、チキンカツをビネガーソースに漬けてさっぱり感を出している。そこに自家製アボカドソースをかけて、更に爽やかさを演出しているとのこと。

尚これは夏に発売したそうだが、季節は既に秋になっているものの現在でも好評につき限定メニューとして続けているそうだ。
セットの内容としては冷製かぼちゃスープ、柚子味のデザートアイス、それに好みのドリンクとなる。

私が頼んだのは限定メニューのなかでも一番人気のメニューとの触れ込みのチャパタ・チキンサンドという料理。横浜が姉妹都市提携を結んでいるというイタリア発祥のサンドイッチの一種らしい。形がスリッパに似ているため名づけられたという"チャパタ"は、バターや牛乳を使わないシンプルなパン。

このチャパタでチキンカツ、トマトの輪切りを挟み、更にバジルの香りを移したオリーブ油に柚子胡椒の風味を加えたドレッシングで軽く仕上げたサンドイッチだ。尚、オープンサンドであるタルティーヌとは違って、こちらは半分ほど切れ目を入れたチャパタに具を挟んだ半分クローズドのサンドイッチ。セット内容はトマトのサラダ、デザート2種、ドリンクとなる。

タルティーヌの方だが、せっかく焼いて香ばしさを出したバゲットがソースで濡れてしまっているのにはちょっと違和感を覚えるところ。湿潤なフレンチトーストと似ていると言われるとそうかもしれないが。味自体は良く考えられていて洗練されたものであり、確かにパリ風の調味だと思う。

トマトとチキンカツ、葉野菜を挟んだチャパタもドレッシングと合っていて味は良いし、付け合わせのトマトのサラダのドレッシングがトマトピューレ味のブイヨン仕立てとなっていて「トマトづくし」感が出ており確かにイタリアン・テーストだ。取り合わせのセンスが良くて見た目も整っており、かなりの完成度と言ってよい。

但し、量が余りに少なくて物足りない。寸法的には長さ10センチ前後のバゲットで、ドトールのミラノAサンドの半分くらいだ。トマトは中くらいのサイズの薄切りが1枚、そしてチキンカツは、多分さくっと揚がっているんだろうけれども500円玉より少し大きいくらいの寸法で、ゆっくりと味わう前に終わってしまう量なのだ。

私の方のセットにはドルチェが2種付いており、これは明らかにレディース専用メニューの風情。お腹が空いているときにはライスと単品またはミックス・フライがセットとなったしっかりしたランチメニューを選択すべきだ。サンドイッチだと明らかに物足りない。ということで、選択を誤るとひもじい思いをするので要注意。勿論、選んだ客側の責任なのだが。

浪漫館横浜 元町本店
横浜市中区元町1-26
電話: 045-226-2120
営業: 11:00~20:00(LO:19:30)
定休: 無休
最寄: MM21線 元町・中華街5分、JR石川町7分

1日1回、
ここをポチっとクリック ! お願いします。
♪ よい音楽を聴きましょう ♫