2008年 10月 07日
Tchaikovsky: Sym#4@Macal/CPO |
エクストンの新譜SACDハイブリッドで、待望のチャイ4@マーツァル/チェコフィルだ。マーツァルのチクルスでようやく4番が出たが、本当に待ち遠しかった。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/2775731
チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調 作品36
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
ズデニェク・マーツァル(指揮)
「のだめ」のビエラ先生ことマーツァルのチャイは6、1、2、5と全て買ってきたのだが、この4番は個人的には最も好きな交響曲作品であり、この4番ばかりをかなり蒐集してきていて相当な数に上り、もうお腹いっぱいの風情だ。それでもマーツァルの4番には数年前から予言めいた期待があったのだ。
期せずしてこの時期に手にすることの出来たマーツァル/チェコフィルのこの演奏は素晴らしい。モデレートと言うよりもラショナルな解釈は過度な熱気を伴うことなく穏当な進行だし、さりとてダルになる訳ではなくてとてもヴィヴィッドだ。全体に控え気味な音量からは想像出来ないほど細部に渡り凝った磨き込みがされており、実は考え抜かれたチャイ4だったのだ。
1楽章の入りは遅く感じる位にゆったりと噛み締めるような悲哀と慟哭。しかし終盤にはアゴーギクが僅かに見られ、そして希望を繋ぐこの楽章のコーダへと向かう。2楽章アンダンティーノはたゆたうオーボエの調べて幕を開けるのであるが軽やかにして緻密、隙のない展開だ。静的であるがゆったりと情感豊かに歌うオケ全体の厚みが実は非常に秀逸だったりする。これはチェコフィルならではのまろび出る音色を引き出している証拠。3楽章スケルツォのピチカートの嵐は目まぐるしく胸の中に入ってくる。それは様々な情景を載せて押し寄せてくるのであった。静かに、しかしダイナミックに迫り来る弦のさざ波はホルンたちに引き継がれて静かにこの楽章を閉じる。そしてフィナーレのアレグロ・コン・フォーコ。いやいや、大したものだ。余り言葉にしない方がよいかも知れないくらい素晴らしい展開だ。決して破裂することも暴走することもないラショナルでクールな引っ張り方なのだが、後半には胸の透く加速感も漏れなく味わえるという多元的な仕掛けには脱帽だ。感極まるコーダが鳴り止むも暫くは脱力感で動けなかった。まさに快哉。
今まではダニエレ・ガッティ/RPOのチャイ4に結構嵌っていたのだが、今日からはマーツァルのこれに宗旨変えをせざるを得ない。
(録音評)
EXTONレーベル、OVCL00341、SACDハイブリッド。録音は2008年6月21、22日、録音場所は例によってプラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールでのDSDレコーディング。
これはEXTONとして或る一線を越えた飛び切り巧い録音だ。今までのEXTONはどれもが優秀・鮮烈な音質だけれど、どこか気品に欠けた雑味と詰めの甘さが払拭できていなかったわけだが、このSACDハイブリッドは今までのどの録音よりも素晴らしい出来映えだ。これならばLSO Live、RCO Live、OEHMSなどの超優秀SACDに勝るとも劣らない。
ありきたりの評を述べても詮ないが、臨場感や生演奏っぽさはピカ一だ。とにかく深く広く提示される音場、どこまでも微細に捉えられている温度感の低いディテール、ブラスセクションの鋭いビームとティンパニ、グランカッサの遅延のない衝撃波、それにチェコフィルならではの燻し銀の弦がドヴォルザーク・ホールの静謐な空間に浸透していく様はなんとふくよかで美しいことか・・。
演奏もラショナルだが録音も希有の緻密さであり、チャイコ・ファンにもオーディオ愛好家にもお勧めの一枚だ。
SACDレイヤーとCDレイヤーの音質差は少ない方だが、空間の広さと弦のそこはかとない柔らかさではSACDレイヤーが勝る。

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http://www.hmv.co.jp/product/detail/2775731
チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調 作品36
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
ズデニェク・マーツァル(指揮)
「のだめ」のビエラ先生ことマーツァルのチャイは6、1、2、5と全て買ってきたのだが、この4番は個人的には最も好きな交響曲作品であり、この4番ばかりをかなり蒐集してきていて相当な数に上り、もうお腹いっぱいの風情だ。それでもマーツァルの4番には数年前から予言めいた期待があったのだ。
期せずしてこの時期に手にすることの出来たマーツァル/チェコフィルのこの演奏は素晴らしい。モデレートと言うよりもラショナルな解釈は過度な熱気を伴うことなく穏当な進行だし、さりとてダルになる訳ではなくてとてもヴィヴィッドだ。全体に控え気味な音量からは想像出来ないほど細部に渡り凝った磨き込みがされており、実は考え抜かれたチャイ4だったのだ。
1楽章の入りは遅く感じる位にゆったりと噛み締めるような悲哀と慟哭。しかし終盤にはアゴーギクが僅かに見られ、そして希望を繋ぐこの楽章のコーダへと向かう。2楽章アンダンティーノはたゆたうオーボエの調べて幕を開けるのであるが軽やかにして緻密、隙のない展開だ。静的であるがゆったりと情感豊かに歌うオケ全体の厚みが実は非常に秀逸だったりする。これはチェコフィルならではのまろび出る音色を引き出している証拠。3楽章スケルツォのピチカートの嵐は目まぐるしく胸の中に入ってくる。それは様々な情景を載せて押し寄せてくるのであった。静かに、しかしダイナミックに迫り来る弦のさざ波はホルンたちに引き継がれて静かにこの楽章を閉じる。そしてフィナーレのアレグロ・コン・フォーコ。いやいや、大したものだ。余り言葉にしない方がよいかも知れないくらい素晴らしい展開だ。決して破裂することも暴走することもないラショナルでクールな引っ張り方なのだが、後半には胸の透く加速感も漏れなく味わえるという多元的な仕掛けには脱帽だ。感極まるコーダが鳴り止むも暫くは脱力感で動けなかった。まさに快哉。
今まではダニエレ・ガッティ/RPOのチャイ4に結構嵌っていたのだが、今日からはマーツァルのこれに宗旨変えをせざるを得ない。
(録音評)
EXTONレーベル、OVCL00341、SACDハイブリッド。録音は2008年6月21、22日、録音場所は例によってプラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールでのDSDレコーディング。
これはEXTONとして或る一線を越えた飛び切り巧い録音だ。今までのEXTONはどれもが優秀・鮮烈な音質だけれど、どこか気品に欠けた雑味と詰めの甘さが払拭できていなかったわけだが、このSACDハイブリッドは今までのどの録音よりも素晴らしい出来映えだ。これならばLSO Live、RCO Live、OEHMSなどの超優秀SACDに勝るとも劣らない。
ありきたりの評を述べても詮ないが、臨場感や生演奏っぽさはピカ一だ。とにかく深く広く提示される音場、どこまでも微細に捉えられている温度感の低いディテール、ブラスセクションの鋭いビームとティンパニ、グランカッサの遅延のない衝撃波、それにチェコフィルならではの燻し銀の弦がドヴォルザーク・ホールの静謐な空間に浸透していく様はなんとふくよかで美しいことか・・。
演奏もラショナルだが録音も希有の緻密さであり、チャイコ・ファンにもオーディオ愛好家にもお勧めの一枚だ。
SACDレイヤーとCDレイヤーの音質差は少ない方だが、空間の広さと弦のそこはかとない柔らかさではSACDレイヤーが勝る。
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by primex64
| 2008-10-07 10:20
| Symphony
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Comments(2)
おーっと、出遅れました。買おうとしたらどこも取り寄せです。(TT)
わたしもTchikovskyのSymphonyでは4番が一番好きです。
エクストン、確かにいい音がするんですが、なんだかアッサリしすぎているなあ、というのがこれまでの印象です。もっと深く濃くなっていれば嬉しいなあ。
わたしもTchikovskyのSymphonyでは4番が一番好きです。
エクストン、確かにいい音がするんですが、なんだかアッサリしすぎているなあ、というのがこれまでの印象です。もっと深く濃くなっていれば嬉しいなあ。
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