2008年 09月 03日
Mahler: Sym#7@Gergiev/LSO |
今日は賛否渦巻くゲル/LSOのマーラー・チクルス第三弾、マラ7。未聴ディスクの消化に追われなかなかまとまった時間が取れずに放置していたのであるが、ようやくじっくりと聴くことが出来た。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/2752343
・マーラー:交響曲第7番ホ短調「夜の歌」
ロンドン交響楽団
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
マラ7は巷間で伝えられる通り謎めいた曲で、古来から分類される交響曲という形式に当てはまらないものだ。それ故、解釈の道筋は固定的でなく指揮者の個性が大きく表れる作品と言える。
マラ7は、ABA、ABB'Aなどの典型的な三部形式や純然たるソナタ形式、長調→短調→長調の循環形式などを組み合わせた3~4楽章程度のテーマ連関性のある交響曲とするには無理のある曲で、自分的には単一楽章の交響曲(または交響詩)を組曲風に並べた作品と捉えている。
2楽章と4楽章が題名にもある、いわゆる「夜の歌」で、これは連続性のある、いや連続性を暗示させる主題を共通項として持つ双子楽章と言え作曲時期からも分かる通り6番と似た傾向の旋律と和声展開を見せる。
しかしその真ん中の三楽章をスケルツォで分断するという格好にしており、これは1番や5番などにも見られる手法であり、これにより分断された双方の印象を強調する効果を演出していると思われる。
1楽章を支配する切ないホルンの響きは、ゲル一流の彫りの深い切り込みで鳴らし込んでいる。二つの夜の歌はどちらかというと淡泊に流しているようでいてよくよく聴くと細かなルバートを駆使した労作となっており、それでいて感傷を全面に押し出したウェットなものではない。
終楽章は全体としてみると非対称ながら1楽章のリフレインから構成されるハ長調で、それでいてフィナーレ特有のエネルギッシュで緊迫感漲るドラマティックな曲想に仕立てている。ここへ来てゲルの怒濤の攻めが最高潮に達する。一楽章同様に通奏されるホルンに他のホーンセクション、激しいティンパニの精密速射などが縦横無尽に繰り出され、中間のほっとした緩徐部を挟み、一気にドライブされる弦、管、そして打楽器群、とりわけ鐘の連打に次ぐ連打はマーラーお得意のスタイルで歓喜のコーダを迎える。
ブーレーズ/クリーヴランドと聴き比べてみたが、ゲルのマラ7はやはり全然違う解釈で、夜の歌の部分のドライさ、終楽章のべと付かないクールな疾駆感が特徴である。全体としてブーレーズよりもかなり速いタクトだが、終楽章は30秒も速い仕上がりだった。だが急いだ感じは決してなく、爽快かつ軽快な印象を強く感じた。
(録音評)
LSO Liveレーベル、LSO0665、SACDハイブリッド。録音は2008年3月7日、ロンドンのバービカンホールでのライブ収録。プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン、エンジニア:ニール・ハッチンソン&ジョナサン・ストークス(Classic Sound Ltd.)。
音質は極めて良好で、音調は前作1番と同一傾向だ。解像度や音場展開、パート定位とどこをとっても破綻が無く、かつ明瞭でダイナミックなもの。CDレイヤーもまずまず優秀ではあるが細密度や残響の拡がり感など、ほぼ全ての面でSACDレイヤーが圧倒する。1番と違ってCDレイヤーは部分的に息苦しい面が散見され、そこはやはりDSDの威力が数段勝る。
1日1回、ポチっとクリック ! お願いします。


http://www.hmv.co.jp/product/detail/2752343
・マーラー:交響曲第7番ホ短調「夜の歌」
ロンドン交響楽団
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
マラ7は巷間で伝えられる通り謎めいた曲で、古来から分類される交響曲という形式に当てはまらないものだ。それ故、解釈の道筋は固定的でなく指揮者の個性が大きく表れる作品と言える。
マラ7は、ABA、ABB'Aなどの典型的な三部形式や純然たるソナタ形式、長調→短調→長調の循環形式などを組み合わせた3~4楽章程度のテーマ連関性のある交響曲とするには無理のある曲で、自分的には単一楽章の交響曲(または交響詩)を組曲風に並べた作品と捉えている。
2楽章と4楽章が題名にもある、いわゆる「夜の歌」で、これは連続性のある、いや連続性を暗示させる主題を共通項として持つ双子楽章と言え作曲時期からも分かる通り6番と似た傾向の旋律と和声展開を見せる。
しかしその真ん中の三楽章をスケルツォで分断するという格好にしており、これは1番や5番などにも見られる手法であり、これにより分断された双方の印象を強調する効果を演出していると思われる。
1楽章を支配する切ないホルンの響きは、ゲル一流の彫りの深い切り込みで鳴らし込んでいる。二つの夜の歌はどちらかというと淡泊に流しているようでいてよくよく聴くと細かなルバートを駆使した労作となっており、それでいて感傷を全面に押し出したウェットなものではない。
終楽章は全体としてみると非対称ながら1楽章のリフレインから構成されるハ長調で、それでいてフィナーレ特有のエネルギッシュで緊迫感漲るドラマティックな曲想に仕立てている。ここへ来てゲルの怒濤の攻めが最高潮に達する。一楽章同様に通奏されるホルンに他のホーンセクション、激しいティンパニの精密速射などが縦横無尽に繰り出され、中間のほっとした緩徐部を挟み、一気にドライブされる弦、管、そして打楽器群、とりわけ鐘の連打に次ぐ連打はマーラーお得意のスタイルで歓喜のコーダを迎える。
ブーレーズ/クリーヴランドと聴き比べてみたが、ゲルのマラ7はやはり全然違う解釈で、夜の歌の部分のドライさ、終楽章のべと付かないクールな疾駆感が特徴である。全体としてブーレーズよりもかなり速いタクトだが、終楽章は30秒も速い仕上がりだった。だが急いだ感じは決してなく、爽快かつ軽快な印象を強く感じた。
(録音評)
LSO Liveレーベル、LSO0665、SACDハイブリッド。録音は2008年3月7日、ロンドンのバービカンホールでのライブ収録。プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン、エンジニア:ニール・ハッチンソン&ジョナサン・ストークス(Classic Sound Ltd.)。
音質は極めて良好で、音調は前作1番と同一傾向だ。解像度や音場展開、パート定位とどこをとっても破綻が無く、かつ明瞭でダイナミックなもの。CDレイヤーもまずまず優秀ではあるが細密度や残響の拡がり感など、ほぼ全ての面でSACDレイヤーが圧倒する。1番と違ってCDレイヤーは部分的に息苦しい面が散見され、そこはやはりDSDの威力が数段勝る。
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by primex64
| 2008-09-03 10:24
| Symphony
|
Trackback
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Comments(1)
こんばんは。
マーラーはこのごろ聞きません。
iPodには何曲か入っていて、場所をとっているのですが
今はモーツアルトの室内曲をじっくり聞いています。
福田後継で浮かれているか、浮かされえいるかもしれませんが
今は、冷静に判断を待つ時でしょう。
選挙でしかわれわれの意思は届かないわけですからね。
又、遊びに来てください。
今日もスマイル
マーラーはこのごろ聞きません。
iPodには何曲か入っていて、場所をとっているのですが
今はモーツアルトの室内曲をじっくり聞いています。
福田後継で浮かれているか、浮かされえいるかもしれませんが
今は、冷静に判断を待つ時でしょう。
選挙でしかわれわれの意思は届かないわけですからね。
又、遊びに来てください。
今日もスマイル
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