2008年 07月 01日
Lalo: Symphonie Espgnole Op.21@Sjogren, Hannibal |
デンマーク OUR Recordingsの新譜で、gとVnによるデュオ編曲である。新譜と言っても古い音源のリマスター盤だった。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/2666384
Edouard Lalo:
Symphonie espagnole, Op.21(for violin & guitar)
Fantaisie Norvégienne
Kim Sjogren(Vn), Lars Hannibal(g)
ラロ:
・スペイン交響曲 op.21(ギター伴奏版)
・ノルウェイ幻想曲 (1878)
キム・シェーグレン(ヴァイオリン)、ラース・ハンニバル(ギター)
スペイン交響曲はラロがかのサラサーテのために書いたとされる名曲中の名曲、というかこれくらいしか知らない。交響曲と題されてはいるが実体的には自由形式でのVn-Conであって、交響曲とは言い難いものだ。かつてのオケ版としてはデュメイ/トゥールーズ、パールマン/パリ管、グリュミオー/ラムルー管弦楽団などが伝統的で馴染みがあるだろう。
永らく忘れていたスペイン交響曲の名を新譜コーナーの片隅で見つけたのだが、どうやら独奏gとVnのデュオらしく、レーベルも聞いたことのないところ、しかもジャケットが思いっきりチープで怪しいものだった。
ちょっと失敗気味かと思いつつ封を切って聴いたところビックリしてしまった。こんな編曲も有りかという鮮烈なもので、スペイン交響曲のイメージを大きく覆すものだ。オケをギター一挺で代用するという大胆な編曲は奏者ハンニバル自身の手によるもの。
gの方は実に巧妙なトランスクリプションで、通奏低音も過不足はなくメロディー・ラインも明瞭だ。Vnの方は原典版から大きく変形されていることはなさそうであるがオケ背景よりも更に伸び伸びと鳴るのはデュオならではの掛け合い、インプロビゼーション的な緊張感のなせる技か。
生のgの音量は小さく、Vnの音量を下回るのが通常であるが、細かくも大胆な分散和音とアルペジオを多用することにより音量的には拮抗した仕上がりでアンバランスは感じられない。ハンニバルのgはもとよりVnのシェーグレンの技巧は揺るぎなく、しかも熱情的なエネルギーが素晴らしい。まさにエスパニョーロだ。
初めて聴くノルウェイ幻想曲も憂愁を湛えていてなかなか秀逸な作品だった。
(録音評)
OUR Recordingsレーベル、8226903、通常CD。録音自体は1992年に行われているが、最新のリマスターでリイシューされた盤だ。調べてみたが以前の盤はMarco Poloレーベルから今でも発売されているらしいがそちらは勿論未聴だ。
録音場所は、スペイン交響曲:Monastery La Curtuja de la Sierra de Cazalla、ノルウェイ幻想曲:Chapel of HM Queen Magrethe II's summer residence Fredensborg Castle とある。どちらもアンダルシア地方にある古い伝統的な施設、特に前者の修道院(http://www.hostelworld.com/hosteldetails.php/HospederiaLaCartuja-CazalladelaSierra-9316)はハンニバルが旅していて霊感を感じるほどの素晴らしい雰囲気と音響だったため録音を決意したとある。また後者はデンマークのマルグレーテ2世女王陛下が夏期休暇を過ごすための宮殿別荘の礼拝堂ということだ。
音質は、これまたビックリの空間再現と音像定位で、Vnの細くきつい響きから柔和な表情までを極めて鮮やかに、またちょっと左に陣取る g がすぐそこで掻き鳴らされているかの臨場感は凄まじく、音の全てが克明に捉えられているといってよい。
その中でも特筆すべきは空間感と空気感で、これは尋常ではなく素晴らしく、石造りの歴史的建造物が醸す一種独特の冷涼感と自然で豊かな残響に酔ってしまうほどだ。この空気感はALIAVOXのSACDハイブリッドなど、過去の優秀盤をも超えるリアルさでありオーディオ的な快感も満点だ。これはお勧めの一枚!
1日1回、ポチっとクリック ! お願いします。


http://www.hmv.co.jp/product/detail/2666384
Edouard Lalo:
Symphonie espagnole, Op.21(for violin & guitar)
Fantaisie Norvégienne
Kim Sjogren(Vn), Lars Hannibal(g)
ラロ:
・スペイン交響曲 op.21(ギター伴奏版)
・ノルウェイ幻想曲 (1878)
キム・シェーグレン(ヴァイオリン)、ラース・ハンニバル(ギター)
スペイン交響曲はラロがかのサラサーテのために書いたとされる名曲中の名曲、というかこれくらいしか知らない。交響曲と題されてはいるが実体的には自由形式でのVn-Conであって、交響曲とは言い難いものだ。かつてのオケ版としてはデュメイ/トゥールーズ、パールマン/パリ管、グリュミオー/ラムルー管弦楽団などが伝統的で馴染みがあるだろう。
永らく忘れていたスペイン交響曲の名を新譜コーナーの片隅で見つけたのだが、どうやら独奏gとVnのデュオらしく、レーベルも聞いたことのないところ、しかもジャケットが思いっきりチープで怪しいものだった。
ちょっと失敗気味かと思いつつ封を切って聴いたところビックリしてしまった。こんな編曲も有りかという鮮烈なもので、スペイン交響曲のイメージを大きく覆すものだ。オケをギター一挺で代用するという大胆な編曲は奏者ハンニバル自身の手によるもの。
gの方は実に巧妙なトランスクリプションで、通奏低音も過不足はなくメロディー・ラインも明瞭だ。Vnの方は原典版から大きく変形されていることはなさそうであるがオケ背景よりも更に伸び伸びと鳴るのはデュオならではの掛け合い、インプロビゼーション的な緊張感のなせる技か。
生のgの音量は小さく、Vnの音量を下回るのが通常であるが、細かくも大胆な分散和音とアルペジオを多用することにより音量的には拮抗した仕上がりでアンバランスは感じられない。ハンニバルのgはもとよりVnのシェーグレンの技巧は揺るぎなく、しかも熱情的なエネルギーが素晴らしい。まさにエスパニョーロだ。
初めて聴くノルウェイ幻想曲も憂愁を湛えていてなかなか秀逸な作品だった。
(録音評)
OUR Recordingsレーベル、8226903、通常CD。録音自体は1992年に行われているが、最新のリマスターでリイシューされた盤だ。調べてみたが以前の盤はMarco Poloレーベルから今でも発売されているらしいがそちらは勿論未聴だ。
録音場所は、スペイン交響曲:Monastery La Curtuja de la Sierra de Cazalla、ノルウェイ幻想曲:Chapel of HM Queen Magrethe II's summer residence Fredensborg Castle とある。どちらもアンダルシア地方にある古い伝統的な施設、特に前者の修道院(http://www.hostelworld.com/hosteldetails.php/HospederiaLaCartuja-CazalladelaSierra-9316)はハンニバルが旅していて霊感を感じるほどの素晴らしい雰囲気と音響だったため録音を決意したとある。また後者はデンマークのマルグレーテ2世女王陛下が夏期休暇を過ごすための宮殿別荘の礼拝堂ということだ。
音質は、これまたビックリの空間再現と音像定位で、Vnの細くきつい響きから柔和な表情までを極めて鮮やかに、またちょっと左に陣取る g がすぐそこで掻き鳴らされているかの臨場感は凄まじく、音の全てが克明に捉えられているといってよい。
その中でも特筆すべきは空間感と空気感で、これは尋常ではなく素晴らしく、石造りの歴史的建造物が醸す一種独特の冷涼感と自然で豊かな残響に酔ってしまうほどだ。この空気感はALIAVOXのSACDハイブリッドなど、過去の優秀盤をも超えるリアルさでありオーディオ的な快感も満点だ。これはお勧めの一枚!
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by primex64
| 2008-07-01 10:59
| Concerto - Vn
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