2008年 05月 15日
Franck: Vn Sonata etc.@Sergey Khachatryan, Lusine Khachatryan |
先月のnaiveの新譜から、新進気鋭のヴァイオリニスト、ハチャトリアンが弾くフランクとショスタコのソナタだ。楽譜が燃え上がっていて、その炎を二人の美男美女が虚ろな眼差しで眺めているという前衛的で衝撃的なジャケット写真がなんともnaiveらしい演出だ。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/2683971
1. フランク: ヴァイオリンソナタ イ長調
2. ショスタコーヴィチ: ヴァイオリンソナタ Op.134
セルゲイ・ハチャトリャン(Vn)
ルシーネ・ハチャトリャン(Pf)
素晴らしい演奏だ。特にフランクのこの名曲をここまで彫琢を極めて弾き切るとは驚きだ。しかも年端も行かない、というと大袈裟だが23歳の青年の解釈とはとても思われない深い味わいと完成度なのだ。
フランクのソナタと言えばデュメイ/ピリスの気品溢れる湿潤な演奏が有名。また、avantiClassicsのシュワルツベルク/アルゲリッチの鬼気迫る怒濤の演奏も記憶に残る。しかし、このハチャトゥリアンの若々しくも深い起伏に富んだこの演奏はどうだろう。
ショスタコの方もなかなかで、この作品の持つ諧謔的な音の愉悦がぎっしりと詰まった好演で、とてもダイナミックレンジが広い堂々たる出来映えである。
この兄弟はアルメニア出身で、名字はあの著名な作曲家ハチャトゥリアンと日本語表記は同じなのだが綴りが異なっていて、恐らく血縁関係などはないのであろう。弟のVnだけでなく姉のルシーネが弾くPfもシュアでキリリとした印象で大変よろしい、ということを付記しておく。
(録音評)
naiveレーベル、V5122、通常CD。録音は2007年7月、Studio of Tibor Varga in Sion, Switzerlandとある。Vn奏者で高名な指導者でもあったティボール・ヴァルガの名を冠するスタジオでの録音。普通のnaiveらしくなく、実像系でどっしりとした捉え方だ。これはこれでなかなかに優秀な録音で、Vnは太く逞しく叙情豊かに響くし定位も恐ろしく明晰。ピアノの定位は少々散乱気味であるが気品溢れるアコースティックなもので残響が豊富に含まれる。演奏・録音共に素晴らしい一枚だ。
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1. フランク: ヴァイオリンソナタ イ長調
2. ショスタコーヴィチ: ヴァイオリンソナタ Op.134
セルゲイ・ハチャトリャン(Vn)
ルシーネ・ハチャトリャン(Pf)
素晴らしい演奏だ。特にフランクのこの名曲をここまで彫琢を極めて弾き切るとは驚きだ。しかも年端も行かない、というと大袈裟だが23歳の青年の解釈とはとても思われない深い味わいと完成度なのだ。
フランクのソナタと言えばデュメイ/ピリスの気品溢れる湿潤な演奏が有名。また、avantiClassicsのシュワルツベルク/アルゲリッチの鬼気迫る怒濤の演奏も記憶に残る。しかし、このハチャトゥリアンの若々しくも深い起伏に富んだこの演奏はどうだろう。
ショスタコの方もなかなかで、この作品の持つ諧謔的な音の愉悦がぎっしりと詰まった好演で、とてもダイナミックレンジが広い堂々たる出来映えである。
この兄弟はアルメニア出身で、名字はあの著名な作曲家ハチャトゥリアンと日本語表記は同じなのだが綴りが異なっていて、恐らく血縁関係などはないのであろう。弟のVnだけでなく姉のルシーネが弾くPfもシュアでキリリとした印象で大変よろしい、ということを付記しておく。
(録音評)
naiveレーベル、V5122、通常CD。録音は2007年7月、Studio of Tibor Varga in Sion, Switzerlandとある。Vn奏者で高名な指導者でもあったティボール・ヴァルガの名を冠するスタジオでの録音。普通のnaiveらしくなく、実像系でどっしりとした捉え方だ。これはこれでなかなかに優秀な録音で、Vnは太く逞しく叙情豊かに響くし定位も恐ろしく明晰。ピアノの定位は少々散乱気味であるが気品溢れるアコースティックなもので残響が豊富に含まれる。演奏・録音共に素晴らしい一枚だ。
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by primex64
| 2008-05-15 10:26
| Solo - Vn
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