Estampies & Royal Dances@Savall / Hesperion XXI |
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2695424
エスタンピーとダンス・レアル/王の写本(c1270-1320):パリ国立図書館所蔵fr844
1. 舞曲(1)
2. エスタンピー(・ロワイヤル)第1番
3. ラインバウト・デ・ヴァケイラス(c1150-1207)作「カレンダ・マイア」による古いエスタンピー
4. エスタンピー(・ロワイヤル)第2番
5. エスタンピー(・ロワイヤル)第3番
6. ギラウト・デ・ボルネイユ(1175-1220)作「悲しみゆえに耐えることができない」によるシャンソン
7. エスタンピー(・ロワイヤル)第4番
8. エスタンピー(・レアル)第5番
9. ラインバウト・デ・ヴァケイラス作「私は冬もまた好めず」による古いエスタンピー
10. 舞曲(2)
11. エスタンピー(・レアル)第6番
12. エスタンピー(・レアル)第7番
13. マルカブリュ(1100-1150?)作「平安あれ、主の御名のもとに」によるプランクトゥス
14. エスタンピー(・レアル)第8番
15. ダンス・レアル
ジョルディ・サヴァール(指、ヴィエール、弓奏リラ、レバブ)
エスペリオンXXI
例によってサヴァール/エスペリオン・ヴァンテアンの古楽集は音楽的な論評をすることがなかなか困難。輸入元のコメントをそのまま拝借する。
-----
古き踊りの響き、中世世俗音楽の余韻!
パリ国立図書館所蔵の「王の写本」の中にある器楽用エスタンピーの例は、この曲種の最古の史料で、14世紀初頭の記録と推定されています。この録音では、この写本にある8曲のエスタンピーとダンス3曲に加え、トルバドゥールが用いた旋律による4曲によってアルバムを構成しています。トルバドゥールは、一部の作品にエスタンピーの旋律を用いており、特に、カレンダ・マイアは、その「解題」で言及されていることで知られています。録音が行われたサンテス・クレウス(聖十字架の意)修道院は、12世紀、当時イスラム教徒から領地を回復したバルセロナ伯爵が建てたシトー会修道院で、世界遺産でもあり、聖杯伝説やテンプル騎士団とも縁の深い場所です。 [コメント提供;キングインターナショナル]
-----
単純で素朴な旋律と太鼓の規則的な韻が耳の奥に残り、無限に続くかの繰り返しの呪縛からなかなか解き放たれない。最も古典的なミニマル系音楽と言ってよいかもしれない。和声だの対位法だのソナタ形式だのとは無縁の、土と太陽の香りがする曲集だ。
(録音評)
ALIA VOXレーベル、AVSA9857、SACDハイブリッド。007年8月29日-9月2日 サンテス・クレウス修道院(カタルーニャ州タラゴナ県)とある。
SACDレイヤーの音質は極めて良い。良いというか、演奏者がそのあたりで実際に楽器を弾いている姿と気配がまるごと収録されている。場所が世界遺産指定の石造りの回廊踊り場の様な場所とあって残響も直接音も非常に豊富に含まれており、尚かつ楽器のビームが極自然に散乱する様が非常にリアルである。
CDレイヤーの音質は基本的にはSACDレイヤーと大きな変りはないが、やはりPCMのかっちりした音となっており、全体の風合いと超低域の素直な伸び具合はSACDレイヤーに軍配が上がる。
このハイブリッド盤は実は先日、友人のPさん邸で行われたオフ会に持ち込んだものだが、これを掛けた後にシステム全体の調子が崩れてしまったという曰く付きのCDだ。その原因は謎のままだが・・。
1日1回、ポチっとクリック ! お願いします。