Mr. UFO@外囿祥一郎 |
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http://www.hmv.co.jp/product/detail/2658510
ライヴ・イン・浜離宮朝日ホール/Mr. UFO
01. イパネマの娘 (Antonio Carlos Jobim)
02. 酒とバラの日々 (John H.Mercer, Henry Mancini)
03. ラウンド・ミッドナイト (Thelonious Monk, Bernard Hanighen, Cootie Williams)
04. 想い出のサンフランシスコ (George C.Cory)
05. トリステ (Antonio Carlos Jobim)
06. 黒いオルフェ (Luiz Bonfa)
07. キラー・ジョー (Benny Golson)
08. オーバー・ザ・レインボウ (Harold Arlen)
09. 思い出の夏 (Michel Legrand)
10. ザ・プリーチャー (Horace Silver)
11. キャラヴァン (Duke Ellington, Juan Tizol)
12. 木陰にて (Jean Baptiste Thielemans)
13. ベサメ・ムーチョ (Consuelo Velazquez)
14. ウォーターメロン・マン (Herbie Hancock)
15. ミスティ (Erroll Garner)
16. ある愛の詩 (Francis Albert Lai)
17. テネシー・ワルツ (Pee Wee King, Redd Stewart)
外囿祥一郎(ユーフォニアム)
前田憲男(ピアノ)
荒川康男(ベース)
齋藤たかし(パーカッション)
編曲:前田憲男
題名にあるUFOとはEuphoniumの読みを前田憲男がモジってつけた即席コンボの名称である。内容はジャズやボサノヴァ、ポピュラー曲のスタンダードばかりで耳に馴染みがあるものばかりだろう。演奏はユーフォニアムの柔らかい音色とピアノ、ベース、ドラムスといったバック隊が支えるオーソドックスなコンボだ。
外囿は元々クラシック畑の人間であるから激しくジャムるアドリブは無理だが、そこそこ乗りよく、生き生きと演奏している。黒いオルフェ、ベサメムーチョ、ミスティが出色といえば出色。まぁ、とはいえ、このキングの企画自体が「禁煙ライブハウス」的なものなので熱気溢れる本格ジャズを期待する向きには大外れ。クラシック主体に日々音楽を楽しんでいる人たち向けのライトなコンボ、といった風情で楽しめば趣向的には正解だろう。
(録音評)
キングレコード、KICC-680、通常CD、録音は2007年7月6日、浜離宮朝日ホール、客を入れたライブ収録だ。なお、お尻の3曲はライブではないボーナストラックだ。
アナログLP全盛時代のキングを彷彿とさせる骨太で地味、しかし鮮烈な録音である。キングの重量級LP盤は皆こういった音がしていた、と懐かしく思い出した。
浜離宮朝日ホールはソロ・リサイタルから小規模オケ、またはアンサンブルまでをこなすには最適な高音質ホールだが、そこでこういった変則ジャズ・コンボを録ろうという企画自体がキングらしい(というか外す確率の高い危険なチャレンジ?)。
ホールの効果もあってか録音はきわめて優秀だ。ユーフォニアム以外の定位は奥行き方向に立体的であり、ジャズ風の荒れた、また熱い録音ではない。現物のユーフォニアム自体、朝顔が上を向いた構造ゆえ完全にピンポイント定位することがない楽器だが、このCDでもやはり茫洋とした定位である。おそらくアンビエントマイクと天吊りマイクだけで捕らえた音だろう。全体として分厚く、そしてアタックなどの細部に渡り高解像度で、そして何より楽しい仕上がりを見せるCDだ。
音楽ファンにも、また音にうるさいオーディオ・ファンにもお薦めできる優秀録音盤だし、特にオフ会の伴としては最適だろう。
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