2007年 06月 27日
Liszt: Via Crucis@Equilbey/Accentus/Engerer |
今日はお気に入りnaiveの新譜から。この録音はソシエテ・ジェネラルがスポンサーとなってnaiveとMIRAREがコラボレーションで作ったアルバムなのだ。
演奏は魅惑の女流カップリングで、ロランス・エキルベイ率いるアクセントゥスと静謐の名ピアニスト、ブリジット・エンゲラーだ。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2536450
F.リスト(1811-1886):
1. 「詩的で宗教的な調べ」より -アヴェ・マリア、死者の追憶、パーテル・ノステル
2. 十字架への道(14の苦難の行程) (合唱とピアノ)
ロランス・エキルベイ(指)アクセントゥス
ブリジット・エンゲラー(Pf)
ブリジット・エンゲラーについてはちょっと前の日記でフランス楽派の小品集を取り上げた。冒頭の数トラックはリストの「詩的で宗教的な調べ」だが、これは「巡礼の年」と並んで瞑想的で宗教色の強い静かで不可思議な作品だ。エンゲラーはここでも素晴らしい集中力と純度の高い音楽を展開している。この純度は巧みなペダルワークと魔術的な減衰音にその秘密がある。
十字架への道は、キリストが異端宗教の咎で捕まって、そして彼が大きな十字架を背負わせられて民衆の非難、罵声を浴びながらゴルゴタの丘を登り、磔刑に処され、そして埋葬されるまでの受難の情景が14の組曲で現された沈痛な作品だ。因みに、ジャケット写真はゴルゴダの丘を模したものと思われる。
この演奏は従来のアクセントゥス、取り分けトランスクリプションに聴かれたような霞たなびくポリフォニックな唄い方に終始せず、力強い男声ユニゾンも織り交ぜられ、時に勇壮、しかしベースとしては静謐で悲痛な表現である。眼前に繰り広げられる悲劇的光景を固唾を飲んで見守る風情だ。
このCDは気分を高揚させたいときに聴いてはならない、ちょっと用途が難しい盤である。
(録音評)
naiveレーベル、V6061。コピーライトはMIRAREとの共同となっている。録音は昨日のCDと同じフランス・ナント市コンベンションセンター、シテ・デ・コングレとある。ここのホールは驚くほど音がよいし、また録音もそれを余すところなく捉えていて極めて秀逸。従来の一般的なnaiveよりもオンマイクで、尚かつ、霞たなびく香りが少ないのはMIRAREのカラーだろうか。
コーラス、ピアノとも非常に秀逸な音色であって、残響も美しく捉えられている超優秀録音だ。
珍しく録音機材が明記してあった。
Microphone: Neumann M149,TLM170, DPA 4041-S
Mic Pre amp: Millenia HV3D
Recording Desk: SONY DMX-R100
Recorder: Sonic Studio HD ( 24bit/96kHz )
ノイマン製M149とTLM170がメインマイクで、後者はラージ・ダイヤフラムを持つ名器とのこと。DPA 4041Sは旧B&K社の超ローノイズ無指向性マイクの事で、一般には天吊りまたはステージサイドのノイズマイクとして使われる。録音機はアップルのマック専用DSPボード/専用ソフトで構成される、いわゆるPCレコーダーだ。因みに音がiPod臭いと言うことはないw
1日1回、ポチっとクリック ! お願いします。
演奏は魅惑の女流カップリングで、ロランス・エキルベイ率いるアクセントゥスと静謐の名ピアニスト、ブリジット・エンゲラーだ。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2536450
F.リスト(1811-1886):
1. 「詩的で宗教的な調べ」より -アヴェ・マリア、死者の追憶、パーテル・ノステル
2. 十字架への道(14の苦難の行程) (合唱とピアノ)
ロランス・エキルベイ(指)アクセントゥス
ブリジット・エンゲラー(Pf)
ブリジット・エンゲラーについてはちょっと前の日記でフランス楽派の小品集を取り上げた。冒頭の数トラックはリストの「詩的で宗教的な調べ」だが、これは「巡礼の年」と並んで瞑想的で宗教色の強い静かで不可思議な作品だ。エンゲラーはここでも素晴らしい集中力と純度の高い音楽を展開している。この純度は巧みなペダルワークと魔術的な減衰音にその秘密がある。
十字架への道は、キリストが異端宗教の咎で捕まって、そして彼が大きな十字架を背負わせられて民衆の非難、罵声を浴びながらゴルゴタの丘を登り、磔刑に処され、そして埋葬されるまでの受難の情景が14の組曲で現された沈痛な作品だ。因みに、ジャケット写真はゴルゴダの丘を模したものと思われる。
この演奏は従来のアクセントゥス、取り分けトランスクリプションに聴かれたような霞たなびくポリフォニックな唄い方に終始せず、力強い男声ユニゾンも織り交ぜられ、時に勇壮、しかしベースとしては静謐で悲痛な表現である。眼前に繰り広げられる悲劇的光景を固唾を飲んで見守る風情だ。
このCDは気分を高揚させたいときに聴いてはならない、ちょっと用途が難しい盤である。
(録音評)
naiveレーベル、V6061。コピーライトはMIRAREとの共同となっている。録音は昨日のCDと同じフランス・ナント市コンベンションセンター、シテ・デ・コングレとある。ここのホールは驚くほど音がよいし、また録音もそれを余すところなく捉えていて極めて秀逸。従来の一般的なnaiveよりもオンマイクで、尚かつ、霞たなびく香りが少ないのはMIRAREのカラーだろうか。
コーラス、ピアノとも非常に秀逸な音色であって、残響も美しく捉えられている超優秀録音だ。
珍しく録音機材が明記してあった。
Microphone: Neumann M149,TLM170, DPA 4041-S
Mic Pre amp: Millenia HV3D
Recording Desk: SONY DMX-R100
Recorder: Sonic Studio HD ( 24bit/96kHz )
ノイマン製M149とTLM170がメインマイクで、後者はラージ・ダイヤフラムを持つ名器とのこと。DPA 4041Sは旧B&K社の超ローノイズ無指向性マイクの事で、一般には天吊りまたはステージサイドのノイズマイクとして使われる。録音機はアップルのマック専用DSPボード/専用ソフトで構成される、いわゆるPCレコーダーだ。因みに音がiPod臭いと言うことはないw
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by primex64
| 2007-06-27 10:20
| Vocal
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