2007年 05月 08日
Mahler: Sym#1@Jansons/RCO |
昨日に引き続き、マーラー巨人の新譜。マリス・ヤンソンス/RCOライブ盤である。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/2538236
マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』
ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団
マリス・ヤンソンス(指揮)
なかなかに力のこもった演奏であり、その解釈も出来映えもライブを継ぎ接ぎしたとは思えぬ完成度で驚いてしまう。
ヤンソンスの解釈はウェットではないがドライでもない。ブーレーズのようなドライでクールな譜読みではないが一種の典雅さ、堂々とした歩みが基調となっている。適度なアゴーギクによるテンポ感は良好、嫌味のない抑制の効いたデュナーミクで要所を聴かせまくるのである。
1~2楽章の色彩感は瑞々しく非常に素晴らしい。極度の緊張感は伴わずマーチ風のリズム感とテンポに身を沈めたい。また、3楽章は多少遅い進行でメランコリックかも知れないがこれはこれで人間臭い解釈。最終楽章フィナーレの怒涛の攻めは個人的評価に於いてはブーレーズ盤を凌いでいる。とにかく奔放に吹きすさぶグランカッサ/ティンパニ/ブラスのエネルギーがシャワーとなって降り注ぐ。
この盤におけるRCOは非常に美しい音色を持った巧い楽団であり、硬派とされるBPOやCSOにも引けをとらない辛口の演奏は素晴らしいの一言だ。
温度感を伴った若き日のマーラーの心情に思いを馳せさせてくれる名演といって良い出来映えだろう。
(録音評)
RCOライブ自主制作のSACDハイブリッド盤、録音は2006年8月28日、11月17日、アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
HMVなどにはDSD Recordingとあるが、これは誤り。ライナーノーツによれば流行の24bit/88.2kHzレコーディングである。録音を担当しているのはポリヒムニア・インターナショナルという今やメジャーとなりつつある録音専業会社。使用機器はこちら。
音質は多少暖色系ながら素晴らしい解像度でダイナミックレンジも驚くほど広い。地味さ加減で言えば昨日のジンマン盤に軍配が上がるであろうがこの盤の収録も極めて秀逸。昨日のトーンハレ・チューリッヒのステージに比べ、奥行きが異常なほど深い。特にブラスとパーカッションがかなり奥まったところからビームを重層的に放散するところは圧巻だ。
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http://www.hmv.co.jp/product/detail/2538236
マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』
ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団
マリス・ヤンソンス(指揮)
なかなかに力のこもった演奏であり、その解釈も出来映えもライブを継ぎ接ぎしたとは思えぬ完成度で驚いてしまう。
ヤンソンスの解釈はウェットではないがドライでもない。ブーレーズのようなドライでクールな譜読みではないが一種の典雅さ、堂々とした歩みが基調となっている。適度なアゴーギクによるテンポ感は良好、嫌味のない抑制の効いたデュナーミクで要所を聴かせまくるのである。
1~2楽章の色彩感は瑞々しく非常に素晴らしい。極度の緊張感は伴わずマーチ風のリズム感とテンポに身を沈めたい。また、3楽章は多少遅い進行でメランコリックかも知れないがこれはこれで人間臭い解釈。最終楽章フィナーレの怒涛の攻めは個人的評価に於いてはブーレーズ盤を凌いでいる。とにかく奔放に吹きすさぶグランカッサ/ティンパニ/ブラスのエネルギーがシャワーとなって降り注ぐ。
この盤におけるRCOは非常に美しい音色を持った巧い楽団であり、硬派とされるBPOやCSOにも引けをとらない辛口の演奏は素晴らしいの一言だ。
温度感を伴った若き日のマーラーの心情に思いを馳せさせてくれる名演といって良い出来映えだろう。
(録音評)
RCOライブ自主制作のSACDハイブリッド盤、録音は2006年8月28日、11月17日、アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
HMVなどにはDSD Recordingとあるが、これは誤り。ライナーノーツによれば流行の24bit/88.2kHzレコーディングである。録音を担当しているのはポリヒムニア・インターナショナルという今やメジャーとなりつつある録音専業会社。使用機器はこちら。
音質は多少暖色系ながら素晴らしい解像度でダイナミックレンジも驚くほど広い。地味さ加減で言えば昨日のジンマン盤に軍配が上がるであろうがこの盤の収録も極めて秀逸。昨日のトーンハレ・チューリッヒのステージに比べ、奥行きが異常なほど深い。特にブラスとパーカッションがかなり奥まったところからビームを重層的に放散するところは圧巻だ。
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by primex64
| 2007-05-08 09:45
| Symphony
|
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