Stravinsky: Fire Bird@Pletnev, Russian NO. |
(詳細は↓クリック)

http://www.hmv.co.jp/product/detail/1388650
演奏 ロシア・ナショナル管弦楽団
指揮 プレトニョフ(ミハイル)
作曲 ストラヴィンスキー
ウィキペディアより1945年版について:
1919年版とほぼ同一。チェレスタが抜け、小太鼓が追加されるが、ストラヴィンスキー自身が1959年にNHK交響楽団でこの版を取り上げた際には、チェレスタが加えられている。ちなみに、この時のチェレスタ担当は特別参加の黛敏郎であった。
数字は全曲版での該当部分を表すが、曲の長さが違う部分もある(特に「パントマイムⅠ」「パントマイムⅡ」は極端に短い)。
「パ・ド・ドゥ」「スケルツォ」とパントマイム3曲以外は、1919年版と同じ部分に該当するのだが、スコア上の各曲の題名は、かなり違っている。
1・2 序奏
3 火の鳥の前奏と踊り
4 ヴァリエーション(火の鳥)
5 パントマイムI
6 パ・ド・ドゥ(火の鳥とイワン・ツェザレヴィッチ)
7 パントマイムII
8 スケルツォ(王女の踊り)
9 パントマイムIII
10 ロンド(ホロヴォード)
18 凶悪な踊り
19 子守歌(火の鳥)
22 終曲の賛歌
「序奏」から「ヴァリエーション」までは切れ目無く演奏される。
「ヴァリエーション」から「ロンド」までは、切れ目無く演奏する方法と、「パントマイムⅠ~Ⅲ」を省略して区切って演奏する方法とがあり、どちらの方法もスコアに印刷されている。
「凶悪な踊り」から「終曲の賛歌」までは、切れ目無く演奏する方法と、1曲ずつ区切って演奏する方法とがあり、どちらの方法もスコアに印刷されている。
-----
プレトニョフというとピアニストとしての活躍が目に付いてきたアーティストだが、指揮の分野においても、また作曲家としての活動もまた地味ながら定評があるそうだ。
手兵ロシア・ナショナル管を率いての演奏。ダイナミックかつハデハデな演出。概ねスコアには忠実なのだろうがとにかくドラマティックで息つく暇もない圧倒的な色彩と音圧にやられる。
器楽編成は最大構成であり、合唱無しの現代CDで聴くことの出来る最も音数の多い曲ではなかろうか。プレトニョフの解釈と指揮はまさに変幻自在で、オケを自由気ままに操る妙味というものを考えさせられる作品。
このアルバムは同時代性をテーマに、ジャズ・タイトル等で取り上げられるアメリカ移住後のストラヴィンスキーの作品と気風を扱ったもの。その他の作品は機会を改めて取り上げたいと思う。
(録音評)
DG: UCCG-4179 2006年04月12日発売。1996年の4D録音。広大なダイナミックレンジと、ワイドでブロードな周波数特性は現代CD作品を代表する名録音と言えよう。
トーンマイスターは Rainer Maillard、一連のブーレーズのシリーズ、グリモーのCDと音場創成技法は殆ど同じ。空間の透明度は素晴らしく、またS/Nが高いため稀少な楽器が奏でる微細なピアニッシモも非常に鮮明に捉えられている。ボリュームを上げ気味で「凶悪な踊り」に突入した場合、スピーカーへ損傷を与える危険性があるので要注意。多少音量を下げたとしてもグランカッサの衝撃波はそれ程減衰せずにストレートにやってくるため近隣への騒音対策は十分にしたいところ。
スピーカーにもアンプにも試練を要求するCDだろう。最弱音部における高い分解能、最強音部における腰の粘りがポイント。どちらも常用ボリューム位置で破綻しなければあなたのステレオは及第だ。