J.S.Bach: Goldberg Variations BWV988@Glenn Gould etc. |
バッハは日頃より親交のあったカイザーリンク伯爵という人から頼まれて書いたとされるが、そのモチーフはオリジナルで書き下ろした物ではなくバッハの二番目の妻であるアンナ・マグダレーナの楽譜帳に載っているサラバンドからアリアを抜き出し、それを基に30編の変奏曲を書いたものとされる。この曲名は、この伯爵に仕えていたバッハの弟子のヨハン=ゴットリープ・ゴールドベルグから付けられた。その当時、伯爵は病気がちで眠れぬ夜が続いていたそうで、夜な夜なゴールドベルグが伯爵の為に隣室でこの曲を弾いたという話である。
録音では、グレン・グールドのピアノによるものが圧倒的に著名であり、また世界中で愛聴されてきた。取り分け日本ではグールドの熱狂的信奉者が多く現在でもその人気は絶大だ。こちらは1955年のセンセーショナルなデビュー盤、モノラル録音のこれ、
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こちらは1981年の再録音で、これもベストセラーで現在も不動の地位を確立。
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殆どのピアニストはこの曲を録音しているだろう。ケンプやブレンデルの演奏も記憶に残る。最近(でもないか?)では熊本マリの録音も評価が高かった。
ここではやはりチェンバロによる正統派のレオンハルト盤
例によってテレフンケンのLPの買い直しバージョン。だいぶん古いが演奏はストイックさを通しつつも穏やかで正確なテンポ取り。ワーナーなので元はTELDECレーベル。
(録音評)
1965年の録音とされるので、先のイギリス組曲より古く、BWV1065の日記で取り上げた録音と同一時代と考えられる。まぁ、古い割には聴ける品質だと思うが昨今の超ハイファイを期待してはならない。その向きにはトン・コープマンや最新の曽根麻矢子@SACDハイブリッド等をお勧めする。