Holst: Planet@松居直美+吉原すみれ+山口恭範 |
http://www.hmv.co.jp/product/detail/710555
http://www.sonymusicshop.jp/detail.asp?goods=SRCR000002184
このソニーのサイトにあるのは再販盤で、ウチにあるのは初版の古いもの。しかもあちこちに試聴用として持ち出すものだからケースもライナーもボロボロで結構可哀想な状態。
惑星とはいつ頃作られた作品なのか? ウィキペディアから拝借。
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組曲『惑星』 (The Planets ) Op.32 は、イギリスの作曲家、グスターヴ・ホルストの代表的な管弦楽作品である。この組曲は7つの楽章から成り、それぞれにローマ神話に登場する神々にも相当する惑星の名が付けられている。
演奏時間:全曲通して約50分。
作曲時期:1914年から1916年。
初演:1920年10月10日にバーミンガムにて全曲を通しての公式の初演が行われた。これに先立つ1918年の9月18日にロンドンのクイーンズ・ホールに於てエイドリアン・ボールトの指揮するニュー・クイーンズ・ホール管弦楽団により非公式の演奏が行われている。
火星、戦争をもたらす者 (Mars, the Bringer of War)
金星、平和をもたらす者 (Venus, the Bringer of Peace)
水星、翼のある使者 (Mercury, the Winged Messenger)
木星、快楽をもたらす者 (Jupiter, the Bringer of Jollity)
土星、老いをもたらす者 (Saturn, the Bringer of Old Age)
天王星、魔術師 (Uranus, the Magician)
海王星、神秘主義者 (Neptune, the Mystic)
この作品は、(天文学ではなく)占星術から着想を得たものである。「地球」が含まれないのはこのためである。西欧ではヘレニズム期より惑星は神々と結び付けられ、この思想はルネサンス期に錬金術と結びついて、宇宙と自然の対応をとく自然哲学へと発展した。この作品は、日本語では「惑星」と訳されてはいるが、実際の意味合いは「運星」に近い。それぞれの曲の副題は、かつては「...の神」と訳されていたが、近年では本来の意味に則して「...をもたらす者」という表記も広まりつつある。予てよりホルストは、作曲家 アーノルド・バックスの兄弟で著述家のクリフォードから、占星術の手解きを受けており、この作品の構想にあたり、占星術における惑星とローマ神話の対応を研究している。
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元々はフルオーケストラにオルガンや合唱までを含んだ壮大な管弦楽曲であるが、このCDは諸井誠がオルガンとパーカッション、チェレスタ向けに編曲した衝撃の構成である。org松居直美(タレントじゃないヨ)、perc吉原すみれ、perc山口恭範とこの巨大な錦絵巻きをたった三人で紡ぎ出している。富田勲、ELP以降で最も度肝を抜かれた演奏であり今でも不朽の名演奏だと思う。
木星の第二主題であるアンダンテ・マエストーソは、憂いに満ちたその民族音楽的旋律が独立して人気となり海外で古くからポピュラー系に使われてきた。日本でも急逝した本田美奈子がアルバムで歌詞付きで歌い、最近では平原綾香が、その名もずばりジュピターで鮮烈なデビューを飾ったことは記憶に新しい。
曲そのものの説明は兎も角、オルガンという楽器の可能性、またティンパニという楽器が通奏低音として十分に機能するという発見と、現在の今も尚聴き返して新鮮である。
(録音評)
1993年、愛知県芸術劇場コンサートホールでの収録。SBM20ビット録音とある。時期的にはソニーのSBMの走りだった気がする。SBMの何たるかがわざわざ長々と書かれている(^_^)。オフ会仲間の諸兄は「またか」と思われるかも知れないが、恐ろしく静かで暗く透き通ったバックグラウンドから微かなオルガンやトライアングルが立ち上がって来て、一気にティンパニが炸裂する様を克明に捉えたこの録音まさにデジタル方式の真骨頂である。ステレオフォニックは上下方向を明確に表現するメカニズムは提供していない。が、このCDは明らかにホール上部から音が降ってくるのである。静と動、明と暗が目眩く音世界を構築していく。この録音、何人のヲーマニの自慢システムを粉砕してきたことか・・。