ショパンピアノ@古畑祥子@サントリーホール・ブルーローズ |
アークヒルズ/サントリー到着
うどん鉢でランチした後、東急▶メトロ南北線で六本木一丁目へ。ほどなくサントリー・ブルーローズに到着。昨年同様マチネーということで14時開演。なお家内は所用のため参加できず、チケットは古くからの音楽/オーディオ仲間であるN氏に譲渡した。むろん座席指定なので現地集合、約5年ぶりに再会を果たした。因みにN氏は古畑さんの演奏を聴くのは初めて。
プログラム
今年の演奏プログラムも一昨年あたりから定石となりつつあるフレデリック・ショパン&フランツ・リストという、いわばピアノ界の王道といえる構成である。
F.Chopin:
Nocturne KK.IVa No.16 C♯ minor
Nocturne Op.27 No.2 D♭ major
Impromptu Op.66 C# min(posth.) " Fantaisie-Impromptu"
Étude Op.10-3 E major
Étude Op.10-4 C minor
Étude Op.10-12 C minor
Polonaise Op.53 A♭major
- Interval -
F.Liszt:
Liebesträume S.541
Années de pèlerinage deuxieme année "Italie"
"Après une lecture du Dante-Fantasia quasi sonata" S.161/R.10-7
Ungarische Rhapsodie S.244-12 C♯ min.
Encore:
Debussy: Suite bergamasque, L.75 3. Clair de lune
Sachiko Furuhata-Kersting(Pf)
ショパン
前半のショパン・プログラムに関しては二月の神奈川県民ホールにほぼ準拠したノクターン+幻想即興曲+エチュードという内容だが、最終曲を従前のスケルツォ#2から英雄ポロネーズへと差し替えている。前半を締めくくるこのポロネーズは古畑さんらしい深い描き込みと洞察、そして複雑だが堂々と揺蕩うテンポ・ルバートがダイナミックに飛翔、鮮烈なテンペラメントが放散された。
リスト
このところショパンだけでなくリストへの取り組みも強化しているようで、春の神奈川県民ホールからは趣向を変えて重厚長大作品へと舵を切ったようだ。まずコンソレーション3番を外し、バッハの動機による変奏曲を、巡礼の年 第2年「イタリア」の「ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲」に置き換えている。巡礼の年は1年:スイス、2年がこのイタリア、2年補遺:ヴェネツィア&ナポリ、3年(無題)と、リストを代表する大傑作の連作集である。
リサイタル終了後、今年はおよそ三年ぶりにサイン会を開催するとのことで、楽屋から早めにロビーに出てきた古畑さんとは実に久しぶりに立ち話ができた。次は来年二月の神奈川県民ホールでの再会を期してここでお別れ。ブルーローズを後にし、N氏とともに一路横浜を目指す。彼も私も横浜在住ということで、横浜駅前の気の置けない居酒屋で久々に一献傾けたことは言うまでもない。