土曜のランチの様子から。先週から限定で牡蠣をやっていて今週最後とのことで行ってきた。
まずはビール
店には13:30頃の到着で待ち行列はないが満席。直後、退店する客と入れ替わりで殆ど待たずに着席できた。

肴二品
ビールのお供は定番の自家製ローストビーフ、および野菜小皿。
自家製ローストビーフは盤石の柔らかさと美味しさでいつ来ても唸っている気がする。実に旨い。そして野菜小皿は里芋のたいたん、南瓜の煮物がラインナップされていたが里芋は売り切れだったためか南瓜が出てきた。甘くない出汁でしっかり煮付けたほくほく美味しい一品だった。ただ、この銘柄南瓜は崩れやすくて煮るのが難しいと店主が嘆いていた。




牡蠣清湯 牡蠣バターライス付き
今回の限定はSHINが長年に渡り取り組んできている牡蠣シリーズの一品。

この牡蠣清湯(かきちんたん)は、透明な牡蠣の出汁、すなわち清湯に横浜醤油を添加したスープに浸した温麺。通常、牡蠣を煮出すと白濁して独特の濃厚さ、強い旨味を醸す。だが、SHINのこれは弱めの火力でじっくり時間をかけてエキスを抽出しているため濁りは極少で薄い緑色を呈し、あっさりしたスープに仕上がっている。広島産の牡蠣は一人前あたり約130グラムを使う計算だという。その他には干椎茸、北海道の昆布、枕崎の鰹節なども併用している。

この麺は2年ほど前にいただいた
牡蠣そばがベースになっているように思う。スープを一掬いする。牡蠣の風味は更に純度が高まっているし、脇を固める昆布や鰹なども牡蠣の淡麗なスープを遮らない程度に基礎をがっしり固め、重心の低い安定度の高いスープに仕上がっている。今回の制作はご子息とのことで、思い起こせば
2017年のかき醤油、
2018年の牡蠣醤油と、一貫してご子息の作であった。こうやって見て来ると、彼は牡蠣という王道食材に対するセンシティビティが極めて高く、そしてここから素材の美点を最大限に引き出して商品への実装に繋げる術がある。彼はまだ若いが、なかなか大したものだ。

添え付けは低温調理したスライスのポーク、刻んだ葉三つ葉だけと至ってシンプルで潔い。だが、この淡麗で奥ゆかしく鄙びた牡蠣の風味を素直に味わうには余計なものは不要で、これでいいのだ。そしてフランスパン用小麦粉で打ったぱっつんと硬いSHIN独特の麺はダレることなく凛として牡蠣スープをぐいぐい持ち上げる。もう無口になってわしわし無心に啜る。


牡蠣バターライス ▶牡蠣雑炊
麺が終われば、予定調和で元々こうなると想定されたセット、つまり牡蠣ミンチのライスの登場だ。なお、白飯は硬炊きの新潟県産つきあかり。

最初はこのままの状態で粗くぐずぐず混ぜて頬張る。発酵バターと醤油で和えた牡蠣ミンチの重厚な旨味が口から全身に、そして延髄から味覚中枢へと秒速で駆け上がり、まさに電気ショックを受けた如くの衝撃が走る。麺のスープは淡麗でピュア、そしてある種の寂びを感じられる和の風情だったのだが、これはまさに洋風と形容できる濃密でゴージャスな風味。


その後は、牡蠣清湯の残りスープでひたひたにして雑炊でいただくわけだが、これがまた罪悪感が半端ない味。濃密な発酵バター+醤油の牡蠣ミンチと、鄙びて透徹された牡蠣清湯スープの類い稀なる邂逅なのだ。



両者の異なる風情は競合したり離反したり、あるいは一方が他方の味を薄めたり濃くしたりすることもなく、寧ろ互いの強点を高度に昇華し合って融合して更に一段上の次元へと到達しているのだ。これは誇大妄想でもなんでもなく、本当に意識が遠ざかっていくのが分かる美味。今回も期せずして人間が駄目になってしまった。この牡蠣清湯+ライスには本当に参った。もう脱帽しかない。
※※※
実は、ここ半年ほど体況上で気になることがいくつかある。その中の一つに夕食の量が減ってきていることが挙げられる。食欲がないわけではないが量が食べられなくて、家内からも異様なほど小食になったと言われる。かかりつけ医にも診てもらったが特に異常は見当たらない。主治医は、在宅勤務が常態化したことによる慢性的な運動不足に起因するものではないか、という。
しかし、ずっと一定して小食なわけではなく。毎週木・金・土とその傾向が顕著になる。主治医が言うのは確かなようで、毎週月・火と出社し相応の運動量を確保しているが、水~金がテレワークで、すると段々と夜が食べられなくなってくる。もちろんその間は暇を盗んでは間歇的に散歩するなど対策は講じているつもりだが足りないのであろうか。
で、SHINを後にして2時間ほど経過した時点である異変、というか変化を感じた。腹のあたりがぽかぽか温かく、多少なりとも空腹感を覚えてきたのだ。これは出社している時の体調に近い、いやほぼ同じ正常感覚なのだ。そして夕食の時間となったが、なんと平常と同じ量が苦も無く普通に食べられたのだ。これはどうしたことか・・。考えうることはただ一つ。牡蠣が効いているということ。まだ半信半疑だが、これから牡蠣をもっと食べるようにしてみたらどうか、と家内から言われた。
お店データ

自家製麺 SHIN(新)
横浜市神奈川区反町1-3-8電話:045-548-3973
営業:11:30~15:00、19:00~21:00(変動あり)
※日曜は昼営業のみ
定休:月・火(祝日でも休業)
最寄:東急東横線 反町4分
※感染症対策のアルコール消毒は万全
※カウンター席には仕切りあり
クラシック版:今日は何の日?
10月22日は、ジャン=マリー・ルクレールの忌日。

ジャン=マリー・ルクレール(Jean-Marie Leclair, 1697年5月10日 リヨン - 1764年10月22日 パリ)は、フランス、ルイ15世時代の名ヴァイオリニスト・作曲家。
はじめ舞踏家だったが、ヴァイオリニストのソミスに学び、パリ・オペラ座、コンセール・スピリチュエルでヴァイオリニストとして活動。ロカテッリと競演し人気を得るが、自宅にて刺殺された。
(CDジャーナルより)(再掲)
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