ある風景:Shirahata, Oguchi@Yokohama #1 |
老舗の閉店
この店は我々がこちらに引っ越して来た時、ということは35年ほど前だが、既に老舗として名を馳せていた洋食店。MusicArenaを書き始める前には何度か足を運んでいたが、店内や料理の画像は手許には残っていなかった。鉄板で焼いた牛ハンバーグがとても美味しかった。老夫婦で営む地元密着の名店だったが、コロナの影響からか店を畳むこととなったようだ。とても残念。
畑、スナック、居酒屋
この辺りは東横線の妙蓮寺・白楽、そしてJR横浜線の大口からはだいたい等距離にある奥まった住宅街。鉄道が開通した大正年間までは果樹や畑作など農耕が中心の地域だった。直下の写真の奥に聳えるのはこの辺りでは名の知れた私立の中高一貫校の体育館と校舎。その手前の左右に割と立派で近代的な民家が建ち並ぶが、こちらは今でも畑作を続けている兼業農家。
なお、この旧道沿いには海側に大企業の巨大工場が立ち並んでいた頃の名残でスナックや一杯飲み屋が残っていて、今でも細々と営業している。そう、この辺りは京浜工業地帯を支える下請け、孫請けの町工場が多数あって栄えていた時代があった。
今日の一曲
MIRAREから、ルイス・フェルナンド・ペレスのショパン/ノクターンの第1集。この曲集はOp.9-2から始まっている。普通は冒頭はOp.9-1に決まっている。というのもペレスの習慣らしくポピュラーな曲から入って聴衆の耳に溶け込みやすくする工夫らしく演奏会でもそうした構成らしい。Op.9-2はごく普通の、強いて言うとちょっと抑制気味で内省的な弾き方。節目となる小節の入りの右手の一音をちょっと遅らせたり、sfz(スフォルツァンド)気味に強調したり、独特のアクというかアーティキュレーションを持ったピアニスト。
(MusicArena 2010/12/19)