小嶋屋@三吉橋 |
まずはノンアル・ビール
こういった情勢下になり、こちらまで足を伸ばすことは稀有。ここも酒類停止なのでノンアルを頼んだ。写真を撮ろうかと思ったらデジカメが固まってしまい撮影不可。急遽iPhone Xで撮ることに。ホワイトバランスも色合いも普段とは違うし、フォーカスも甘いがご容赦願いたい。

肴二品
小嶋屋に最後に来たのは去年の11月だったので約半年ぶりということに。今回は13:00過ぎの到着で前客1組、後客ゼロと厳しい状況だった。
今年はちょっと出遅れて立夏を過ぎたが、早春から春先にかけては小嶋屋の春野菜の天ぷらをいただくのが我が家の季節のしきたり、いわば歳事記となっている。それと同時に家内が大好きな身欠き鰊の山椒煮もオーダー。








変わりそば=よもぎ切り
こちらは家内の春の定番、よもぎ切り。この季節には必ず頼む逸品。



今年の蓬の出来栄えは出色。小嶋屋は毎年、旬の植物を一番粉とともに打って変わり蕎麦と称し出している。少し前なら柚子だし、夏には紫蘇、秋になると罌粟(けし)の実だったりと、日本の季節を強く感じられるように供しているのだ。単に旨い蕎麦というだけでなく、蕎麦とは何なのかを問うてくるのだ。蓬は更科粉で打つとこういった翡翠色になる。実に美味しい。鴨せいろ
これは私のオーダーで、久し振りだった。




この鴨せいろは質素のひとことで、華やかさはないし付け合わせに特別な工夫があるわけでもない。しかしこのシンプルな出で立ちからは想像できないほど滋味深く、ある種孤高の完成度に舌を巻く。畜養真鴨であれ合鴨であれ鴨には独特の臭気と癖があるのは宿命だが、敢えてそれを打ち消そうとせず葱と柚子胡椒を合わせるだけで自然体で鴨の真価を問いかけて来る。
小嶋屋は契約農家から届く玄蕎麦を自家製粉している。抜き実から最初に出る一番粉を更科、二番粉以降を灰色がかったもり、玄蕎麦の黒い外殻をも含めた挽ぐるみ粉を田舎と称し、常時この三種を打っている。鴨せいろは標準的なもりの二八で供される。このもり蕎麦が絶妙な香気を放ち、鄙びた鴨の風味と霊妙に合うのだ。無口になってひたすら手繰った。お店データ
三吉橋 小嶋屋横浜市南区中村町3-188-9
電話:045-261-0391
営業:11:30~15:30、17:00~20:00
※時短要請のため営業時間は要確認
定休:月曜
最寄:市営BL阪東橋8分、伊勢佐木長者町11分
京急黄金町13分
今日の一曲
MIRAREの(当時の)秋の新譜で、シュトロッセが弾くシャブリエのピアノ作品。シャブリエは時代背景的にはフォーレと同時代の人で、ドビュッシーやラヴェルらの規範として大いに影響を与えた作風だったようだ。まさに印象派絵画を眺めるような色彩感、独特の筆致、硬軟の使い分けなど鮮やかなパースペクティブが特徴。シュトロッセの詩心も素晴らしく、どちらかというとジャズ的、高邁ではない忌憚のない「乗り」の良さで全編が貫かれている。(MusicArena 2010/12/11)
今週の珈琲
今回はインドネシアのスマトラ島リントンニフタ産、マンデリン・ベイビーシナールというスペシャルティとなる。

(豆工房 コーヒーロースト 白楽店)




