九つ井@横浜 |
まずは生ビール
前回訪問は9月上旬であったが、その時はまだ残暑が厳しかった。
肴二品
女将曰く、コロナが酷くて緊急事態宣言が出ている頃あたりはランチタイム客がゼロなんて日はざらだった由。それに比べれば全然ましとのこと。この店はメニューが豊富で常設料理はたくさんチョイスがあるが、それ以外に月替わりの旬の食材から趣向を凝らした美味しい一品料理も選べる。今回の蕎麦前にはこの中からそば豆腐、柿白和えを頼んだ。
蕎麦の香りが立った美味しい豆腐で、事前にかかっている僅かに甘い餡でいただく。上に載るのは生山葵と菊花のおひたし、蓮根の素揚げ。そして驚いたのが柿の白和え。生の柿とともに茄子、蒟蒻、銀杏などと白和えにしてあるのだが、これが仄かな甘み、塩味、そして正体不明の旨味が複雑に絡み合い超美味なのだ。後から女将に訊いたら胡麻に胡桃を少々入れた由。
鴨せいろ
一枚目の写真は全景で、奥側が家内のオーダー。二枚目以降の写真が鴨せいろ。
葉三つ葉、粉山椒を振っていただくぷにぷにした合鴨の肉は最高で家内も超満足。鴨汁も蕎麦ももちろん美味しいが、多少諄いところがある合鴨の脂をうまく中和してくれる箸休め役が添え付けの自家製糠漬け。ちょっとした心遣いなのだが、これがまた上品な漬かり具合でさっぱりコリっと美味しいし、濃厚な鴨汁、強弾性の鴨肉とのコントラストが面白い。
天ざるそば 車海老
こちらは私のオーダー。夏以来の注文となる。
九つ井が誇る抜き実・挽ぐるみ古式手打ち蕎麦、極上天ぷらの美味しさを同時に味わうならこれしかない。天ぷら種はいつも通り正真の車海老二尾と頭の素揚げ、茄子、薩摩芋、獅子唐と至ってシンプルで、白身魚や烏賊など他の海産物、南瓜、ピーマン、人参、蓮根などの野菜も入らない。そのぶん車海老と古式蕎麦が際立つ。もう、超絶美味で味覚中枢が麻痺する。
お店データ
九つ井(ここのついど)横浜店
横浜市西区北幸2-6-26 H1横浜ビルB1F
電話:045-313-9110
営業:平日:11:30~23:00(21:30LO)
祝日:11:30~22:00(21:00LO)
定休:日曜
最寄:各社線 横浜8~10分
今日の一曲
ハルモニアムンディUSA(SACDハイブリッド)、デュリュフレのレクイエム。デュリュフレは近現代に生きたフランスのオルガン奏者/作曲家。このレクイエムはフランス印象楽派の和声に満ちあふれる佳作だが旋律の多くをグレゴリア聖歌から引用しているためか、どことなく中世の教会音楽のような雰囲気がある。全体的には静謐で純粋な和音が支配するが、途中の一部の和声では解釈が難解な不協和音も含まれている。
(MusicArena 2009/4/6)
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