土曜のランチは地元の駅前商店街のこちら。
まずは生ビール
この日も非常に暑く、横浜は正午前で35℃近くまで上がった。自宅からここまでは徒歩10分ほどだが汗だくになる。こんなうだるような日は何はなくても生ビールだ。このプレモル<香る>エールは実に美味い。

サラダ、アンティパスト
オーダーしたのはアンティパスト付きのCセット。生ビールは毎度のようにソフトドリンクからの差額を充当し、チェンジしてもらった。





アンティパストは野菜のトルティージャ、ゴルゴンゾーラ・ムースのブルスケッタ、そして鰤のカルパッチョ。トルティージャには賽の目切りした馬鈴薯、玉葱が入り歯触りも風味も良好。ゴルゴンゾーラは濃厚だがふわっと泡立ち蜂蜜がたらりと滴下され優しい味。鰤のカルパッチョはオリーブ油にパプリカ他ハーブで風味付けされ、おっといけない、無限ビールのパターンだ。
サーモンと夏野菜のレモンクリームソース
家内のオーダー。これは新メニューであり味は想像できない。



路地もの思われるトマト、青臭いズッキーニ、熟した生パプリカなど豊富に入るが、やはり主役は生サーモンで、鮭特有の甘味と旨味がソースに存分に浸出。そしてベースのソースはペーストに近い粘性なのだが、これがちょっと酸っぱく、それでいて食材の風味をマスキングせず、寧ろ色んな風味を引き立たせる効果を発揮する。手打ちパスタのもっちり食感も秀逸だ。
ウニのトマトクリーム
こちらは私のオーダーだが、これも新種のパスタ。




一般的なイタリアンではトマトクリームはポピュラー。大概の場合、肉系では生ハムやベーコンの系列、あるいは魚介系だとオマールか小海老、烏賊、鱸や鮃などの白身魚や鮭などが一般的だろう。で、今回のこの新メニューは雲丹だ。なんとも贅沢な食材なのだが、トマトクリームに合うのか否かが論点だろう。で、結論だが、これは非常にマッチして美味しいのである。

雲丹と塩味だけだと凡庸で単にパスタを合わせると饂飩のような和の料理となってしまう嫌いがある。さりとてアラビアータやバジルなどの強いソースと和えると良いかというとそれも違うと思うのだ。で、店主の解はトマトの軽い酸味をまとったクリームとチーズ、それと雲丹のマッチングだった。霊妙なのだが雲丹の重厚感も生きていて非常に良い出来栄え。これは快哉。
ドルチェ
最後に出て来たデザートは、洋梨のタルト、アイスクリーム添え。甘さを控え、なおかつ生地が温かいという驚きの演出。口中が幸福感に満ち溢れる。


久し振りに頂いた地元イタリアンのランチであったが、こちらの店主の創意工夫は着実に結実しつつあり、今回、新メニューとして頂いたパスタは両方ともに非常に美味しくて満足の行くものだった。グランドメニューには常設で12種のパスタを並べるが、その半分弱を入れ替えて更新したという。商品開発はそうそう簡単ではないと思うが、いや、素晴らしいのひとこと。
お店データ

Smile on the Table
横浜市港北区菊名1-7-7 フィル・パーク妙蓮寺1F
電話:045-717-7313
営業:11:30~14:00、17:00~22:00
定休:月曜、他不定休
最寄:東急東横線 妙蓮寺1分
今日の一曲

MIRAREから、パーセルの歌曲と室内楽アルバム。火を放たれ燃えさかる建物が描かれた印象的なジャケットだ。パーセルはクープランとほぼ同時期のイギリスを生きた作曲家で、短命でありながら多くの作品を残した巨匠の一人。バッハはパーセル/クープランの直後の時代に音楽活動を始めることとなる。ラ・レヴーズはベンジャミン・ペロー率いる古楽専門コンソートで、ヴィヴィッドでノーブルな演奏を聴かせてくれる。
(MusicArena 2008/12/25)
今週の珈琲
これは我が家の定番的な豆で、インドネシアの名品、カロシ・トラジャとなる。

我が家ではこれとガテマラ・ピーベリーはどちらかを常備するようにしているが、ここではあまり紹介したことがなかったと思う。トラジャとはインドネシアのスラウェシ島(セレベス島)の高地の名称で、標高1200メートルを超えるコーヒー栽培に適する地域。この地で採れた豆のみをトラジャと称する。有名なのはトアルコ・トラジャという商標名で、KEYコーヒー(元々は横浜発祥の木村コーヒー店)が昭和中期に病害による荒廃から復活させた伝統的なアラビカ種。カロシ・トラジャはアーモンドなどのナッツを思わせる芳醇な香り、豊かで癖のない苦みが特徴。酸味や雑味を更に抑えたい向きには、煎りは濃い目のシティ~フルシティがお勧めだが、ミディアムでも仄かなフレーバーと酸味が感じられ、個人的には好きだ。
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