自家製麺 SHIN(新)@反町 |
冷やしトマト麺19
なお、いつものビールの絵は割愛。待つこと暫し、目当ての一皿がサーブされる。
フルーツトマトを1人前に丸1個使用
店主曰く、今年バージョンは鰹の本枯節を贅沢に使ったスープ(タレ)が特徴の由。そして本枯節の花削りが惜しげもなくモコモコ盛られていて和の風情が満載。トッピングは常套だった揚げチキンに代わり胡椒をまぶしたスパイシーな蒸し鶏のブロック、赤軸ほうれん草などを含むベビーリーフ、そしてなんといっても超甘い上等なトマト丸1個を贅沢に使っているのが凄い。
トマトジュースを製氷皿で凍らせたキューブ状のトマト氷がいくつも入っていてまさに冷え冷え、要するに味が絶対に薄まらないこのマジックはさすがだ。スープだろうか、あるいは香味油だろうか、どちらかに葫およびバジルが仕込まれていて、これがトマトベースの下味とマリアージュすることで、ややもすればこの一皿が上質なイタリアンなのかと錯覚する。
それも、イタリアンの中でもトマト仕立てのジェノベーゼ系列であるといっても差し支えないほどのクォリティと完成度、そして格調高い風味なのだ。麺はいつものぱっつんとしたあれで、要は蕎麦でもなければ饂飩でもないし普通の中華麺とも違うこの靭性はイタリア・ローカルの珍しいパスタと言われても分からないくらいトマトに同化して溶け込んでいるのだ。
だが、そういった完成された洋風の屋台骨を持ちつつも、とりもなおさずベースのスープというかタレは鰹の本枯節の出汁が主役であり、やはりこれは和食の範疇だ。強いて言うならSHIN一流の創作料理であって洋だの和だのと理屈を捏ねずにただひたすら啜りたい逸品。尚、個人的に我がままを言うと、ガーリックチップがもっと多めにかかっていたら更に申し分ない。
お店データ
自家製麺 SHIN(新)
横浜市神奈川区反町1-3-8
電話:045-548-3973
営業:11:30~14:30
18:00~21:00(日曜は夜営業なし)
※ 月火はカレー営業、麺の提供なし
定休:無休
最寄:東急東横線 反町4分
今日の一曲
ジャン・マルティノン/フランス国立放送管弦楽団、ドビュッシーの1枚目の最後は、晩年に子供のために書かれたバレエ音楽おもちゃ箱のキャプレ編で、全4場(幕)からなる。冒頭は前奏曲と第1場=おもちゃ屋。ブルクミューラーのアラベスクのような回音による主題が提示され、その後グロテスクな和声と滑稽な遊びの旋律が進行。途中にはストラヴィンスキーのペトルーシュカの一節っぽいコラージュ、また中盤からは子供の領分(ゴリーウォーグのケークウォーク)が引用されたりと目まぐるしい。
(MusicArena 2007/1/11)
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