口福館@伊勢佐木町

日曜は伊勢佐木町方面まで買い物。

まずは生ビール

口福館は実に久し振り。忌避していたわけではないがこのところかなりの混みようでハードルが高いのだ。まずまずの天候で午後からは気温は上昇し温暖に感じた。この日は13:00頃の到着だったが1階はほぼ満席で、狭めの二人掛けテーブルが一つだけ空いていてすぐに着席。しかし、料理を頼むにつれ皿がテーブルに乗らなくなり、スタッフは焦っていた。

手始めの点心

最初は鮮蝦焼賣（海老入りシュウマイ）。因みに以降の料理名の括弧内の日本語名称に関しては、店側のメニュー表記のまま。一部日本語的に変なものもあるがそのまま掲載する。
見た目は通常のシューマイで、トップに小型の剥き海老を丸ごと乗せ小皿のまま蒸籠で蒸したもの。餡に薄く味が付いていてそのままでも美味しい。餡は通常よりも肌理の細かな挽肉のみならず、海老の真薯に近い擂り身が配合され、蒸し上がりはむっちり感にプラスしてぷりぷり感も同時に感じられる秀逸なものだ。マスタードで頂くがこれがツンとして辛い。

料理三品

メニューを眺めながら以下の三皿をオーダー。

辣子鶏（若鶏の四川辛いしびれ香味炒め）だが、鶏肉に粉をはたいた竜田揚げ風。添え付けのセロリと唐辛子フレークが激辛で痺れる。芹菜拌干絲（台湾産セロリと押し豆腐の和え物）は薄味で精妙な旨味を纏った逸品で我々がいつも頼む定番。胡塩排骨（豚肉の塩こしょうの炒め）も定番で仄かなカレー風味が付いた、いわゆる豚の肋骨肉、つまりパイコーだ。どれも絶品。

〆のご飯

最後はこの店の不動の定番をオーダー。これを二人でシェアして〆る。

本場・台湾の魯肉飯（ルーローハン）は、豚挽肉または細切り豚肉のみがご飯にかかるシンプルなものだが、こちらの品は中華街を中心として日本国内向けのアレンジで独自進化を遂げて来た一品。即ち、煮付けた細切り豚肉の他にごろんと含め煮にした豚角煮、煮卵、そして高菜が載るのだ。これは中華街を含めた魯肉飯としては最高位ランク。実に美味しい。

お店データ

台湾家庭小皿料理 口福館

横浜市中区伊勢佐木町2-80
電話：045-262-5494
営業：日曜～木曜：11:00～15:00、17:00～23:00
　　　金土・祝前：11:00～24:00
定休：無休
最寄：JR関内7分、市営BL関内5分、
　　　市営BL伊勢佐木長者町2分

おまけ：この日に出会った桜。

今日の一曲

スタインウェイ・レジェンズ：アルフレート・ブレンデルの1枚目。リスト：暗い雲 S.199。リスト晩年の無調性音楽への試みの一環として書かれた小品の一つ。確かに表題音楽であり、眼前に暗い雨雲が拡がり、いまにも雨が降ってきそうな気配を感じる暗澹たる曲。旋律部と伴奏部とが明確に分離しておらず左右スケールが対位法的に絡むもの。ブレンデルは静謐に、しかも厳かに悲愴な旋律を弾いていく。
(MusicArena 2006/11/8)


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