凛正庵 宗由@関内 |
まずは生ビール
午前中は入院中の義父を見舞うため、割と早い時刻に出発して浦和まで。先週は故あって家内一人でのお見舞いとなったため、この日は私が単独で見舞うことに。上野東京ラインを使えば横浜から埼玉方面は意外と速い。義父はさすがに高齢なので心配、そして予断を許さないが容体は比較的安定した状況だった。帰りは関内駅で家内と落ち合って遅めのランチ。定番の肴二品
野沢菜、長芋の磯部揚げを頼む。


良い具合に漬かった野沢菜はここならではの円熟した味わい。葉の部分は柔らかくて適度な塩分と浅い発酵による旨味を多量に含む。軸の部分はしゃきしゃき感と青臭さが残っており、これが葉の部分と良好なコントラストを形成。上からぱらりと散らされた鷹の爪がぴりりと辛く、食欲が増進される。
長芋は従前どおりの秀逸な出来栄え。繊維に対して直角に輪切りされ、粉をはたいてさっと揚げ立てをサーブ。はふはふ言いながら齧ると繊維に沿ってさくさく気持ち良く裂ける。青海苔の風味とともに優しい塩味が付いており、これはビールがどんどん進むのだ。ほっこり、けんちん かけ
寒かったので家内は温かいかけ蕎麦を所望。


具だくさんの温かい蕎麦は肌寒い日には嬉しいもの。大根、人参、山菜類、里芋、蒲鉾、蒟蒻、茸類などを油で軽く炒め、蕎麦汁で軽く煮て作ったけんちん。湯がき蕎麦の上からこのけんちん汁をかけて出来上がり。汁に野菜類や練り物の旨味が溶け出して多元的な味を形成しており、これが戸隠蕎麦に実にマッチするのだ。体が芯から温まったという。絶品、かつ丼セット
一方、こちらは私のオーダー。




これは、抜き実の挽きぐるみで、甘皮まで配合した少し濃い灰色をした戸隠蕎麦。凛正庵ならではの芳香と強い旨味が特徴となる繊細で美味しい蕎麦だ。冷たく締まったところを手繰り、ちょっと辛めの蕎麦汁にちょちょいと浸けて啜ると得も言われぬ爽やかな香気が喉から鼻腔にかけて抜けていく。セット物だが、蕎麦の量はレギュラーと同等だ。

実は、こちらのかつ丼のかつは、その辺の専門店が出す豚かつに比肩または凌駕する美味しさなのだ。横浜市内での三本指に入れても間違いのないクォリティと評しても決して言い過ぎではない。肉厚の上質ロースをじっくりと揚げた逸品は豚肉本来のジューシーな旨味が思い切り堪能できる。付け合わせの玉葱の甘さ、たっぷりとした卵とじがご飯に合って最高だ。お店データ
信州戸隠流古式手打蕎麦 凛正庵 宗由横浜市中区住吉町2-25 東郷第二ビル1F
電話:045-263-9118
営業:11:30~14:00、17:00~23:00(LO.22:00)
定休:日祝
最寄:JR関内4分、市営BL関内3分、
MM21線 日本大通り5分
今日の一曲
スタインウェイ・レジェンズ:アルフレート・ブレンデル。4曲目=シューベルト:3つのピアノ小品 D946の#2。最晩年の超名作で#1は個人的には芭蕉の旅に病んで夢は枯野を駆け巡るを想起する。#2はオペラ:フィエラブラスの合唱部からの転用。小春日和を想起させられる穏和な主題と苛烈な二つの展開部を持つ。後者は16分音符の上下トレモロ音階で#1に近い暗い曲想。ブレンデルの主題は優しい語り口、展開部は過度に深刻ではないが襞の深いデュナーミクの制御が巧い。(MusicArena 2006/11/8)

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