これは先週日曜の午後の活動記録。
設置の経緯、揃えた部材

我が家は新築時に地元のCATVと契約したため、自前のテレビアンテナ設備とは無縁だった。CATV局によれば今回のBS4K放送開始にあたっても特段の追加費用なしで対応できるはずだった。だが12月の放送開始直前になって専用のSTB(セットトップボックス)が必要、かつレンタル代金は月額2300円(税別)になるとの告知が突如Webページに載った。

20年前にCATVと契約した時は局から自宅まではメタルケーブルによるアナログ配信だった。その後、ブロードバンド化、地デジ化された時に設備投資して柱上までを光ファイバーによるデジタル配信、トランスモジュレータおよび光ONU(ルーター)を介し、宅内へはメタル引き込みを維持する構成とした。地デジ波はパススルー、BS/CSはトランスモジュレーション方式だ。

要するに柱上まで全てTCP/IPで配信し、地デジはトランスモジュレータで同一周波数のUHFに戻してテレビ内蔵チューナーで復調、BS/CSはインターネット接続サービスと同様、デジタルのままSTBへ導き復調してHDMI出力という仕掛け。後者はネットでYouTubeを見るのと原理的には類似する。なので、4K化といってもただフレームレートが上がるだけかと思っていた。

ところがそう簡単な話ではないようだ。今のSTBでは解像度4K/60pは出ないようで、いずれ高解像度、高フレームレートのSTBに変更する必要があったようだ。現在のSTBは買い取りなのでコストは掛っていないが、今後月々2300円も付加されると年間で27600円にもなる。既報の通り我が家では
4Kチューナー内蔵テレビを買ったので、アンテナさえ繋げば映る。

4K8K対応アンテナは45センチ径なら6000円前後、他の部材を合わせても1万円でお釣りがくる。ならばということでネット通販で安値のアンテナを探して自分で付ければいいという判断。因みにCATV局の告知によれば、4K対応STBには不具合があって動作しないことが直前で判明したため提供は無期限延期、目途が立たないという。いずれにせよアンテナ設置は正解だった。

しかし、4K8Kの放送が始まって品薄というか在庫切れが殆どで、特にDXや東芝の新製品は通販サイトでは軒並み品切れ、入荷は年明けとか言っている。どうしようかと思っていたら灯台下暗しで、ヨドバシ横浜に在庫があるという。ネットで夕方に注文したら翌日にさっと届いた。更に、屋内への入線経路として隙間ケーブルも買った。ポイントを使ったのでほぼ無料状態。
アンテナの組み立て、取り付け

同軸ケーブルの入線(部屋への引き込み)は、エアコンの室外機ダクト、または屋外ACコンセントから行おうと思っていた。だが前者は通常であれば穴に余裕があるところ、お掃除ロボ付きのエアコンだと排気ダクトでいっぱいいっぱいで4C同軸一本は通らない状況。後者はテレビコンセントとの間が2メートル以上あり、壁内には間柱、筋交いがあり水平方向での通線は不能。

であれば室内のテレビコンセントの真裏のサイディングに穴を開けて防水型入線カバーを設置し、4K対応の同軸コンセントを増設すればスマートに収まると考えた。ところが真裏部分にはエアコンの室外機が固定されており壁面加工は困難、また電材や通線工具、太径ドリル刃などを合わせると結構な額になる。であれば隙間ケーブルで対応した方が安い。

アンテナの組み立ては説明書通りに行えば簡単で、プラスドライバーが一本あればできる。また、アンテナ・マストの取り付けは付属のスパナで簡単にできる。但しネジの回し始めにはボルトやナットを誤って落下させてしまうリスクがあるので出来れば二人で作業すると楽だ。我が家では1階のウッドデッキ屋根のアルミ支柱に取り付けることにした。

アンテナ・マストへパラボラの反射板を取り付ける作業も特段に難しくはない。マストへの取付金具は左右角の調整部材を兼ねており、事前にボルトを緩めておいてからマストの上から差し込む。手で支えながら適当なところに位置決めしてドライバでボルトを仮締めしておく。ついでに仰角調整用のボルトも首がうなだれない程度に緩めて後の角度調整に備える


隙間ケーブルによる入線、パラボラの角度調整

隙間ケーブルは複数メーカーから様々なタイプが出ている。但し、3224MHz帯域まで減衰の少ない製品でないと4K8Kの信号は通らないので要注意。アルミサッシは、引き戸とサッシ枠の突端にゴム製のパッキングが貼ってあり、この部分が互いに当たって密着して気密を得るようになっている。このゴムパッキングが少し変形する性質を応用したのが隙間ケーブルだ。

サッシ枠を通す部分のケーブル被覆は薄くてちょっと硬めに加工してあり、事前に手でサッシ枠の形状に合わせ凹凸に曲げて型をつけておく。一旦ゆっくり引き剥がしてからサッシ枠に両面テープ(赤い剥離紙のもの)を貼り、再び凹凸のまま枠に戻して貼り付けて固定する。なお隙間ケーブルの両端は通常のF型接栓のメスのコネクタになっている。

コネクタの裏側には両面テープが貼ってあるので剥離紙を剥がして壁面固定、更にビスで締めて固定する。この東芝製アンテナには両端にF型接栓が付いた15メートルの4C2V同軸ケーブルが付属する。これでは長いので、室外の隙間ケーブルのメスの手前で切断し、4C用のF型接栓を取り付ける。室外側はメスとオスを接続し防水キャップを被せておしまい。









室内側もF型接栓を取り付けてオスメスを接続、テレビ裏のBS/110°CSコネクタへ配線する。後はアンテナ角度の調整。横浜の場合、方位角は224.5度で、iPhoneのコンパスを見ながら左右に動かすと簡単。仰角は38.3度だがアンテナに目盛りが付いているので更に簡単。テレビ側の電界強度のグラフを見ながらアンテナを上下左右に微細に動かし最良ポイントを探して終了。
本稿で取り上げた製品
▶ 東芝 BCK-450K:4K・8K衛星放送対応 BS・110°CSアンテナ(セット製品)
▶ サン電子 SKF-K500:4K8K放送対応ピシャットケーブル
▶ マックステル FP42-P:4C用F型接栓(2個スライドパック入)
今日の一曲

Steinway Legends: 内田光子。シューベルトの即興曲D899 #4。D899はシューベルト最晩年の4曲から成るピアノ曲集で私が敬愛する曲集のうちの一つ。#4は技巧的には速い右の16分音符によるアンニュイな連続上下スケールは割と難しいが、ゆっくり弾けば難曲ではない。技巧よりは寧ろテンペラメントをどう籠めるかが課題。風前に消えようとする作家の命が五線紙に書かれているような気がしていつも胸が締め付けられる。ブレンデルの質素な演奏に似た内田の解釈はしっとりしていて秀逸なのだ。
(MusicArena 2006/10/2)
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