今週木曜の記録から。私は先週、遅い夏休みを取得したので二週間ぶりのアロハテーブルだ。聞いたら前回のランチョンはその他メンバーの都合もあってスキップだったそうだ。
今週のメニューボード

私の部署では毎朝始業時にブリーフィングをやっている。いわゆる朝会、朝礼と呼ばれるもの。基本は前日までの振り返りと当日のイベント、取り組み予定等を確認し合い、必要に応じて課題や問題等を平場に出して各自の視点から様々な意見をもらってディスカッションして問題解決への糸口を探る、あるいは合議するという形式だ。
たまには平穏無事で課題もなく前日までの進捗と当日予定の確認で終わってしまうことがある。そうした時には、世の中で起きた事柄、つまりニュースねたから時事、金融経済、産業、国際問題その他をテーマに私から部員に質問を投げかけるという試みを行うことがある。今事業年度は部員の文章表現力と口頭表現力の涵養を私自身のテーマとして掲げている。
プレミアム・ロコモコ
特に後者のための能力養成の機会としてフリー・トーキング的な場を作ろうという主旨だ。そしてその日、よい機会だと思った私から部員たちに投げかけたのは
北海道胆振東部地震の際に発生したブラックアウトについて内部監査人の視点から総合的な考察を述べよというもの。たまたま一番最初に指名したのは、内部監査経験がまだ浅い部員だった。
ガパオライス
当てられた彼は相当に狼狽・困窮し、暫しの沈黙があった後こう述べた。
考えてもいなかったので特段の考察は出来ないのだが、これが私の身に降りかかると嫌だなぁ、くらいでしょうかとのことだった。人の問いに対してなにがしかを返答したのでおおかた良しとすべきかもしれない。しかし内部監査人のあるべき視点からの考察としては残念ながら零点だ。


こうした課題には正解はない。様々な回答が可能だが監査的視点というからには最低限つぎの四つの要素は欲しかった。即ちファクトとして何が起きたのかの整理、どんなインパクトが周辺に及んだのかという整理、これらの事象はどういう原因・真因で引き起こされたのか、という分析、そしてどうすれば本事象を引き起こさずに済んだのかという事前対策案など。

更に望むらくは、これらの四要素から導き出された事業主体としての北海道電力、更には北海道庁や政府といった統制(ガバナンス)機関が担うべき責任と平時から実施すべき適切なプロセスがどういったものであり、そして問題のあった今回プロセスはどうであったのかというギャップ分析があれば内部監査的視点からの考察としては満点だったのかもしれない。

こういった観察は、たとえニュースをぼーっと眺めながらでも、習慣化と訓練によって高度化が可能なのだ。いつもいつも気が張った状態でニュースを見ながら夕食を食べているという監査人ばかりではないだろうが、日頃からの修練は必要と感じ入った次第。因みに、部員から発言が一巡した後の私からの寸評は順不同で以下のようなものであった。

ブラックアウトの原因は電気工学的・地政学的にも知っておくべき(駒東厚真火力への過度の依存で一カ所の出力低下が全系統の過負荷を惹起)、関係当事者はこの原因を地震との関係性において予見していたか、北海道電力は掛かる課題認識をしていたか、統制機関は本リスクを認識していたか、本来どんなトポロジーで給電すべきか(発電源と給電路の冗長化など)等々。
気が付いたら統制やら監査の話を延々としていて食べ物の話を書いていない。ロコモコは例によって割愛、また
ガパオはこちらを参照のこと。
お店データ

Aloha Table 大崎 (アロハテーブル)
東京都品川区北品川 5-5-15 大崎ブライトコア1F
電話:050-5589-6494
営業:月~金:11:30~15:00、17:00~23:00
土日祝:11:00~22:00
定休:無休(ブライトコアの都合により休業あり)
最寄:JR、りんかい線 大崎5分
今日の一曲

引き続き火の鳥の後に収録されている作品から、幻想曲=
花火Op.4 Feu d'artifice, Fantaisie, op.4 (ピエール・ブーレーズ/シカゴ響)。冒頭から木管隊、そして金管隊が活躍する実に明媚で楽しい佳作。実際に当時の打ち上げ花火がどういう様子だったのかは窺い知れないが、どうやら小型の花火を多数打ち上げていたと思われる。実に写実的な作品をブーレーズはクールにまとめ切っている。
(MusicArena 2006/8/30)
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