饂飩頑陣@馬車道 |
まずはビール
馬車道方面へ出掛けたついでに、こちらでランチとした。13:30頃の到着でほぼ満席。4人掛けテーブル席に相席で座るよう指示される。この店は食券制だが、ビールはセルフとなっていて主要銘柄の小瓶を自分で冷蔵庫から取り出すシステム。一番搾り、サッポロ黒ラベルと悩んだが、キリンのラガーをチョイス。同じく冷蔵庫から冷えたグラスを取り出して注ぐ。
ごぼう天 冷
こちらは家内のオーダー。因みに前回もこれを食べていた。牛蒡がよっぽど好きなようだ。
豪快なごぼう天に目が奪われるが、脇には本涸れ節薄削り、揉み海苔、大根おろし、生姜、九条葱の微塵切りが潜んでいてうどん全体を下支えしている。牛蒡は割と厚めの削ぎ切りで薄衣を付けて高温でざっと揚げたものと思われ、牛蒡本来の土の香り、深い甘味があって非常に美味しい。ここに黄金の出汁から作った特製汁を適宜混ぜて頂くと鄙びた滋味が拡がる。
頑陣天 冷
こちらは私のオーダー。
久し振りに頑陣天を頼んだら、器が以前の深めの平皿から通常の丼に変わっていた。頑陣天の天ぷらは巨大な海老天=おそらく赤海老、讃岐では定番のちくわ天、それと鶏天となる。海老は旨味がそこそこあって身が柔らかくほくほく。ちくわ天は独特の粘性と歯触りが良好。そして、何といっても鶏ももがジューシーで旨味が強く、これは後述する生卵との相性も抜群だ。
ここ頑陣の饂飩は本場の香川県でも食することができないのではないかと思われる極上の出来栄えの二段熟成麺と呼ばれるもの。麺の稠密度、靭性および弾性に優れ、歯触り、喉越し、甘味、旨味、小麦本来の風味と、どこをとっても完璧なのだ。ことこの饂飩に関しては未体験の驚愕の美味さであって、他の追随は許していない。暫くは独走だろう。
頑陣のもう一つの特徴が黄金の出汁。本涸れ節、昆布、いりこ、エソ、帆立、アゴなど多様な食材から十二分に抽出した出汁、かえしで作った饂飩汁は超絶的に旨い。店内に限り自由に食べられる卵をぐずぐず溶いて絶品汁を垂らし、ここに饂飩、鶏天などを浸して頂くのである。これは実に卑怯な食べ方であって、思わずほくそ笑むしかない旨さなのだ。もう完璧。
お店データ
自家製生うどん 饂飩頑陣
横浜市中区住吉町6-74 A102
電話:080-8106-9058
営業:11:30~14:30
定休:日祝
最寄:MM21線 馬車道3分、市営BL関内3分、
JR関内6分
今日の一曲
前回のチャイ5に引き続きマーツァル/チェコフィルのチャイ6番悲愴。ズデニェク・マーツァルは、この頃、チェコフィルの再建を託された有能な中堅指揮者の一人で、過度なエモーションに偏ることのない現代的な演奏設計と、チェコフィルのかつてからの強点である民俗楽的なパッションに満ちた温度感とを融合するかの如くのバトン捌きを目指していたようだ。演奏、音質共に優れたSACDハイブリッド盤。今聴いても納得だ。
(MusicArena 2006/8/9)
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