饂飩頑陣@馬車道 |
うどんの店を探す
ということもあり、うどん禁断症状が先週あたりから出ていた。Webで評判の良いところを探すと、意外なことに普段の行動範囲の中にこちらを発見。なんでも数年前に港南台から馬車道へ移転して来たようだ。
ここは現在昼営業のみ、しかも11:30~14:30と3時間だけの営業。更に日祝休みということで我が家にとってはハードルが結構高い。店は馬車道の裏通りにひっそりとあった。店内はコンクリート打ちっ放しのカフェバーあるいはイタリアンバルみたいな洗練された内装だ。券売機で食券を買うシステム。ビールがあったのでポチリ。
やっぱり、まずはビール
どんなに寒くても、店に置いてあるならばビールを飲む。別に決まりではないが、もうずっとそうしているのでこの日も初志貫徹だ。ビールは瓶で、珍しいことにサッポロのラガーだった。この銘柄が店で選べること店自体かなり珍しいことだ。久し振りに飲んだが、通常の生とは違ってほろ苦く、そしてキリン・ラガーよりは雑味が少なく美味しい。
肝心のうどんだが、家内は頑陣天の温かけうどん、私は同じく頑陣天の冷ぶっかけ。なお、屋号を冠したメニューである頑陣天とは、天ぷらのフルセット的な盛合せのことで、海老、紋甲烏賊、鱚(白身魚)、ちくわ、鶏もも、舞茸のセットとなる。内容的には盛りだくさんだが、うどんがついて千円ちょっと。それでもこの店では最高価格商品だ。
頑陣天の温
家内のオーダーが先に到着。
うどんは角切りの讃岐で相当ハイレベル。経営者夫婦二人はだしソムリエの有資格者なんだそうだ。出汁本鰹節、昆布、熬子(いりこ)、鯵、エソ、帆立の貝紐、潤目節、鯖節、目近節(丸宗田鰹)、アゴ節、果実(ドライ無花果、リンゴ酢)、椎茸を使用している由。これが自称・金のアゴ出汁だそうだ。旨味が深く途中で止まらなくなるパターンだ。
頑陣天の冷
私のオーダーはちょっと後に到着。
このうどん、現地の讃岐でもここまで稠密で靭性も弾性も整った麺は殆ど見られないのではないか。麺生地の打ち方というか踏み方、熟成のさせ方、そして切り方と、ほぼ完璧な製法なんだろうと思う。そして勿論、硬めで茹で上げた後に冷水または氷水で締めてあって喉越しも弾力も堪らなく秀逸。今まで横浜・東京界隈では味わったことのない麺だ。
粘性のある長天ちくわ天は熱で甘味を発し、うどんにはベストマッチ。海老はホワイト海老か大型のバナメイで海の香りがする。紋甲烏賊には隠し包丁が入れられ柔らい。特筆すべきは鶏ももで、これは相当に上質な鶏で脂が乗っていて甘み、旨味ともに強く病みつきになる。但し、天ぷら全体に言えることだが衣は概して厚めで食感は余りかりっとしていない。
この店の場合、店内で消費する限りとの条件付きで生卵が自由に食べられる。ということで、卵を一個頂いて崩してからうどん、鱚天を移し、全卵に絡めて頂いてみた。腰の強い角切りうどん、そして鱚天からの薄い揚げ油と白身魚の甘味とともに、卵をぐずぐずにして啜るとまたもや至福が到来。これは反則に近い、かなり卑怯なうどんの食べ方だ。
活気溢れる下町情緒だった往時のじょんならんとは違い、うどんというよりもUdon Caféとでも言いたくなるようなコンテンポラリー・ジャズが静かに流れるハイセンスな空間だった。なお、この店のうどんメニューはバリエーションに富んでおり、他にも各種丼物やそれらとうどんのセット物なども多数ラインナップされている。今後はそれらを少しづつ試して行きたいと思う。
お店データ
自家製生うどん 饂飩頑陣
横浜市中区住吉町6-74 A102
電話:080-8106-9058
営業:11:30~14:30
定休:日祝
最寄:MM21線 馬車道3分、市営BL関内3分、
JR関内6分
※2016年4月:
横浜市港南区日野南2-21-8から現在地へ移転
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