2017年 03月 26日
自家製麺 SHIN(新)@反町 |
これは過去未整理分の補遺。SHINの限定は昨今では人気が高くて土日にはなかなか食べられない。ということで平日、所用があって通りかかったので寄ってみたら限定かき醤油があった。なお、そういった事情で今回はビールの絵はない。
なぜ牡蠣なのかが気になっていて店主に問うたら、これはご子息が初めて企画開発した限定商品なのだそうだ。しじみ塩は確実に店主の趣味嗜好だと思っていて、そこからは貝繋がりといえども、ペースト状のアレンジ等はちょっと方角が違うな・・と思っていたからだ。これで疑問が氷解した。ということで、お茶漬けセットも頼んで待つこと暫し。透き通った黄金色のスープを湛えた丼がサーブ。

牡蠣を丸ごと使うような直球勝負ではなく、広島産の牡蠣をペーストにしてスープに溶かしながら頂くという趣向は新しい。驚いたのは牡蠣の味ではなくて椎茸と昆布、そして我が家では馴染の横浜醤油製の醤油ダレで作られたベーススープが余りに秀逸なこと。一口啜ると次の一口を誘って止まらなくなるのだ。このままでは牡蠣ペーストを溶かす前にベーススープが枯渇してしまう。
横浜醤油は元々私の町内に醸造所があってよく買いに行っていたが今は移転して少し離れた。ここの醤油は甘みが強く、かつ香りがフローラルで美味しいのだ。その長所がそのまま生きており、椎茸出汁とベストマッチ。なお、つみれは鶏で、軟骨も入っているようだ。豚系よりこの方が淡麗で合う。ペーストを溶かしつつ飲んでみると潮の香りが充満する。このほろ苦さは確かに牡蠣なのだ。
しかし、単に牡蠣の味がするペースト、スープに留まらないのがこのラーメンの非凡なところ。イタリアンでいうところのカルボナーラ、あるいはアルフレッドに近いクリーミーな滑らかさと、ペスカトーレのトマト抜きのような海の風味が混然一体となった多元的で複雑な滋味、食感を形成する。そして例の麺をコーティングするとラーメンなのにラーメンではないような麺料理となる。

スープを全て飲み干したいという欲望を抑え、お茶漬けセット用に残す。まずスープを浸す前に追加されている牡蠣ペーストと白飯を少し混ぜて頂いてみる。臭みは全くなくて非常にクリーミーななか、仄かなほろ苦さが自らが牡蠣であることを主張している。塩分がそこそこついているので白飯とよく合う。このままでもご飯が2合ほど食べられてしまうかもしれない。
この、とろっとした舌触りとまろび出る旨さは幼少期のある記憶を蘇らせてくれる。そう、親の目を盗んで、温かいご飯にマヨネーズを絞り掛けたあの食感と味。もちろんこの牡蠣ペーストのような多元的な味ではなかったし、このペーストにあの強い酸味があるわけではない。だが、あの禁断の味を彷彿とさせられたのだ。残りのスープを注ぎ入れて徐々にご飯をひたひたにする。
すると、ご飯の一粒一粒が希釈された牡蠣ペーストにコーティングされていく。先の、このスープと麺との邂逅の時と同じことが今度はお茶漬けの小丼の中で起きている。ベーススープが昆布と椎茸と横浜醤油というシンプル極まりない透過度の高さを備えているからこそ、牡蠣を受け入れる溶媒として適切なのであり、これが他の素材を溶かしたスープでは成り立たない設計なのだ。
彼はまだまだ若いのに母親である店主に拮抗し、この超絶的な限定商品を作り上げた。美味しかった旨を伝えたところ、彼ははにかみながら微笑んだ。随分と逞しく見えた。
自家製麺 SHIN(新)
横浜市神奈川区反町1-3-8
電話:045-548-3973
営業:11:30~14:30
18:00~21:00(日曜は夜営業なし)
定休:月・火(祝日でも休業)
最寄:東急東横線 反町4分
1日1回、ここをポチっとクリック ! お願いします。
♪ よい音楽を聴きましょう ♫
かき醤油
なぜ牡蠣なのかが気になっていて店主に問うたら、これはご子息が初めて企画開発した限定商品なのだそうだ。しじみ塩は確実に店主の趣味嗜好だと思っていて、そこからは貝繋がりといえども、ペースト状のアレンジ等はちょっと方角が違うな・・と思っていたからだ。これで疑問が氷解した。ということで、お茶漬けセットも頼んで待つこと暫し。透き通った黄金色のスープを湛えた丼がサーブ。

牡蠣を丸ごと使うような直球勝負ではなく、広島産の牡蠣をペーストにしてスープに溶かしながら頂くという趣向は新しい。驚いたのは牡蠣の味ではなくて椎茸と昆布、そして我が家では馴染の横浜醤油製の醤油ダレで作られたベーススープが余りに秀逸なこと。一口啜ると次の一口を誘って止まらなくなるのだ。このままでは牡蠣ペーストを溶かす前にベーススープが枯渇してしまう。
横浜醤油は元々私の町内に醸造所があってよく買いに行っていたが今は移転して少し離れた。ここの醤油は甘みが強く、かつ香りがフローラルで美味しいのだ。その長所がそのまま生きており、椎茸出汁とベストマッチ。なお、つみれは鶏で、軟骨も入っているようだ。豚系よりこの方が淡麗で合う。ペーストを溶かしつつ飲んでみると潮の香りが充満する。このほろ苦さは確かに牡蠣なのだ。しかし、単に牡蠣の味がするペースト、スープに留まらないのがこのラーメンの非凡なところ。イタリアンでいうところのカルボナーラ、あるいはアルフレッドに近いクリーミーな滑らかさと、ペスカトーレのトマト抜きのような海の風味が混然一体となった多元的で複雑な滋味、食感を形成する。そして例の麺をコーティングするとラーメンなのにラーメンではないような麺料理となる。
お茶漬けセット

スープを全て飲み干したいという欲望を抑え、お茶漬けセット用に残す。まずスープを浸す前に追加されている牡蠣ペーストと白飯を少し混ぜて頂いてみる。臭みは全くなくて非常にクリーミーななか、仄かなほろ苦さが自らが牡蠣であることを主張している。塩分がそこそこついているので白飯とよく合う。このままでもご飯が2合ほど食べられてしまうかもしれない。この、とろっとした舌触りとまろび出る旨さは幼少期のある記憶を蘇らせてくれる。そう、親の目を盗んで、温かいご飯にマヨネーズを絞り掛けたあの食感と味。もちろんこの牡蠣ペーストのような多元的な味ではなかったし、このペーストにあの強い酸味があるわけではない。だが、あの禁断の味を彷彿とさせられたのだ。残りのスープを注ぎ入れて徐々にご飯をひたひたにする。
かき醤油 総括
すると、ご飯の一粒一粒が希釈された牡蠣ペーストにコーティングされていく。先の、このスープと麺との邂逅の時と同じことが今度はお茶漬けの小丼の中で起きている。ベーススープが昆布と椎茸と横浜醤油というシンプル極まりない透過度の高さを備えているからこそ、牡蠣を受け入れる溶媒として適切なのであり、これが他の素材を溶かしたスープでは成り立たない設計なのだ。彼はまだまだ若いのに母親である店主に拮抗し、この超絶的な限定商品を作り上げた。美味しかった旨を伝えたところ、彼ははにかみながら微笑んだ。随分と逞しく見えた。
お店データ
自家製麺 SHIN(新)横浜市神奈川区反町1-3-8
電話:045-548-3973
営業:11:30~14:30
18:00~21:00(日曜は夜営業なし)
定休:月・火(祝日でも休業)
最寄:東急東横線 反町4分
1日1回、ここをポチっとクリック ! お願いします。♪ よい音楽を聴きましょう ♫
by primex64
| 2017-03-26 23:11
| My dishes -Ramen
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