パスタが食べたいということで、今年初めてのチキタンへ。14:00過ぎの到着。珍しくランチタイムに団体客が入っていたようだ。ちょうどその一団が帰るところで我々とは入れ替わりの格好だった。
生ビールとアンティパスト

いつものとおりの前菜は充実した内容。左側は定番のシュリンプと白いんげんのトマトソース・マリネ。シュリンプはいつもより少し大き目でぷっくりした食感。右側が蒸し鶏とイベリコ豚の自家製生ハム、茸、根菜類のバルサミコ風だ。このところ食材は変われども大体このアレンジの取り合わせが多い。天候が悪くて野菜が高騰している折りだが、葉野菜がたっぷり盛ってあってありがたい。


自家製スモーク真鯛とレタスのクリームソース・スパゲッティ
少し濃厚だけれども諄さのないクリームソースが美味しい。


ここに真鯛のエキスが溶けだし潮の風味のする滋味がソースの基礎を形成する。対照的にしゃきっとしたレタス、グリーンアスパラなどフレッシュ野菜が和えてあり、鷹の爪から微かな辛味も供給されバランスの良い一皿となっている。鯛はスモークしてあるので燻製の香りが仄かに全体に回り、深みを増すのに貢献しているのだ。
あさりと小松菜のトマトソース ボンゴレロッソ
大柄な浅蜊がざくざくと入った自然体のパスタだ。


貝から染み出した磯の匂いが香しく、食欲がそそられる。ざく切りの生の小松菜は青臭くて僅かな苦みがあるようで、全体を引き締めるには良い働きをしている。トマトソースはしっかりと加熱して水分を飛ばしてあるため過度な酸味は消え、むしろ優しい甘みが出ている。味付けは浅蜊が含む海水と塩、そして上質なオリーブ油だけ。

チキタンのパスタとは長い付き合いとなっているが、いつも共通しているのは、まずは出自に関し洋の東西を問わず多様な食材を使うということ。勿論、地で取れた和の食材も満遍なく使うということ。そしてこれらの素材を可能な限り素のまま低加工度で調理するということ。こういった一手間と気遣いで拵えたソースを、茹で上げパスタにじょうずに合わせるということ。
ドルチェは自家製アップルタルト、そしていつものコーヒー
アップルタルトは焼いてから暫く経っていたかもしれない。外側のコルゲーション部分はぽくぽくに焼けていてしっかり目、中心部はふんわりじんわり柔らか目でみずみずしい。


思い込みなのか、このアップルタルトは昔懐かしい焼き林檎の味がした。林檎の種類だがこれも思い込みからか、ふじ、王林など昨今の売れ筋ではなく、少し酸っぱく実直な紅玉、あるいは国光という感じがした。甘くない生クリーム、付け合せのルビー(グレープフルーツ)、砕いたピスタチオとの相性は抜群だった。
お店データ

dining cafe CHIKI CHIKI / Work Shop TAN TAN
横浜市中区吉田町5-1 第一吉田ビル
電話:045-260-2670
営業:火~木:12:00~26:00
金~土:12:00~26:30
日曜/連休の最終日 ~22:00
定休:月曜(月曜が祭日の場合は翌火曜)
最寄:JR、市営BL 関内4~5分

1日1回、
ここをポチっとクリック ! お願いします。
♪ よい音楽を聴きましょう ♫