蓮香園@中華街 |
台湾料理と言えば伊勢佐木町の口福館か中華街の秀味園と決まっているが、横浜のガチ丼で準優勝を果たした店があって課題店だった。そこで今回行ってみた次第。ガチ丼の栄誉によくしたのはこの店の定番中の定番、勿論、秀味園のコンペティターとなる魯肉飯(ルーローハン)だ。因みにその年のガチ丼・優勝は妙蓮寺の鴨屋そば香の親子丼。
中華街はこのところ慢性的に混雑しているのだが、この日はなぜか空いていた。実は横浜マラソンがあったので相当酷い状況を覚悟していたのだが予測とは正反対だった。寒かったがまずは生ビール。肴には最近始めたというこの店の自身作=台湾風アヒルの釜焼、それとどこへ行っても大概は頼む大根餅。ビールとアヒルは程なくサーブ。
このアヒルの焼き物はとても旨い。これは金陵の二階で食べる各種の焼き物に匹敵、あるいは凌駕する出来栄えでありそこそこ値は張るが試してみるべき美味な一品料理だ。アヒルも水鳥ゆえ脂は多めとわかるのだが、それが釜焼きによって適度にしたたり落ちていて嫌味な風情は全くなく、いや、寧ろ上品でハイグレードな仕上がりとなっている。
続いて大根餅。写真を撮るのを失念したくらい美味しい。干し海老がたっぷり入った水溶き小麦粉に、実際は大根が入っているか否かはわからないが、そんなこんなの食材を混ぜてから焼き固め成型した一品。これまた良い味で舌鼓を打つしかない。味自体はついているのでそのまま頂くのが吉だが、醤油を適量滴下すると香りが移って更に旨い。
担担麺セットが到着。少し小振りかと思っていた担担麺はフルポーションだった。セットとなる炒飯は確かにハーフポーション。女性がこれを全部食べるのはきついくらいのボリュームだ。だが、家内は余り苦にせず担担麺を食べ進む。スープをちょっとだけもらって味見したが、その辺の店の担担麺よりかはあっさりしていてしつっこさがない。
つまり胡麻ペーストは控えめ、豆板醤その他の調味料もそれ程は溶かし込んでいない。しかし、スープベースの旨味が尋常でなく強い。要するに滋味で食わせるタイプの担担麺なのだ。麺は普通にその辺の製麺所に頼んでいるものか。あるいは中華街の中で仕入れているとするならば萬来亭の製麺部からだろうか。時間が経ってもだれない。
魯肉飯(るーろーはん)のセットがサーブされた。中くらいの大きさのボウルにご飯がよそわれ、その上に写真にある通りの具材が盛られているだけのシンプルな料理、というか丼ものなのだろう。通常の台湾料理屋でお馴染みの豚角煮だけではなく、鶏・豚混合の挽肉も更に上に載っている。これは実に美味。これだけシンプルなのにこの味。
因みに、点心として焼売と小籠包がセットとなるが、こちらは蒸し上げに多少時間が掛かるので魯肉飯が先に出て、暫くした後に熱々がサーブされる。量は少ないがまずまずの味で楽しめる。
後は写真をご覧いただいて本当の味は想像にお任せする。実際には出向いて食べてみて欲しい。高級店ほど丹念な料理ではない代わり、気さくなスタッフ、落ち着く店内、手頃な値段と、普段使いするには気の張らない台湾料理店だ。
蓮香園
神奈川県横浜市中区山下町150
電話:045-228-1288
営業:10:30~24:00
定休:無休
最寄:MM21線 日本大通り7分、元町・中華街6分
JR石川町10分
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