2015年 04月 13日
Beethoven: P-Con#5 & Choral Fantasy@Leif Ove Andsnes/Mahler Chamber O. |
前回は昨年度のMusicArena Awardsを締めた。ということで今回よりMusicArenaは2015事業年度に入る。ところが、書き残してしまったバックログがある。これらに関しては経過措置として2015年度対象盤へ一部混ぜていくこととする。
http://tower.jp/item/3667246/
Leif Ove Andsnes:
The Beethoven Journey (Piano Concerto No.5 & Choral Fantasy)
Beethoven:
Piano Concerto No.5 in E flat major, Op.73 'Emperor'
Fantasia for Piano, Chorus and Orchestra in C minor, Op.80
Prague Philharmonic Choir
Leif Ove Andsnes (Pf & Cond)
Mahler Chamber Orchestra
レイフ・オヴェ・アンスネス/ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番&合唱幻想曲
ベートーヴェン:
ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73「皇帝」
合唱幻想曲Op.80
プラハ・フィルハーモニー合唱団
レイフ・オヴェ・アンスネス(ピアノ・指揮)
マーラー室内管弦楽団
もう一点、過年度に複数の読者のかたから頂いたお叱りとして、論評が長文すぎる=要は長ったらしくて読む気にもならないというものがあった。内容・分量共にスリム化を図り、簡潔に短めに書くことを心がける一年としたい。
今年度の最初の一枚はアンスネスのベートーヴェン皇帝。アンスネスが3年前から始めたベートーヴェンPコン全集の最終の第3巻ということらしい。EMIがソニーに買収されたのでアンスネスも自動的にソニーのアーティストとなり、そして始めたのがこのPコン・チクルスだったそうだ。芸歴の長いアンスネスだが、それまでベートーヴェンを手掛けたことは一度もなかったそうでこれまた意外だった。
アンスネス弾き振りのこの皇帝は、張力が漲る筋肉質の演奏であり、クールで現代的なもの。緩徐楽章も少々ソリッドであるが、これはこれでシンプルで良い。1楽章も終楽章もリズミカルでハイスピード、精密で破綻のないデュナーミクとアチェレランド/リタルダンドの出し入れが心地よい。そして、私の個人的一押しの高性能楽団=マーラー室内管の贅肉のない理知的なバックは最高の出来栄えだ。
最終部は合唱幻想曲で締められる。この作品についてはいわゆる第九の4楽章中枢部のスケッチにあたる前駆的作品で、詳細はグリモーのクレドに書いてあるので参照のこと。出来栄えはこれまた素晴らしくて、コーラスも独唱も緻密で伸びやか。アンスネスの独奏ピアノは寒色系ともいえる一種独特の冷たいリリシズムで弾かれる。チクルスの最終巻を締めくくるに相応しい選曲と出来栄えと思う。
(録音評)
2014年5月20日&21日、プラハ、ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホールでのライヴ・レコーデイング。音質は少しソリッドで細身の残響が特徴となるルドルフィヌムのホールトーンをよく捕捉している。音像定位は中央位置のピアノを中心としたピラミッドバランス、音場空間は左右よりかは奥行き方向に広く展開するパターン。アンスネスのピアノの音が非常に美しく、上部雑音、フィンガーノイズ共に殆ど検知でないほどピアノ的S/Nは良好。
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♪ よい音楽を聴きましょう ♫
http://tower.jp/item/3667246/
Leif Ove Andsnes:
The Beethoven Journey (Piano Concerto No.5 & Choral Fantasy)
Beethoven:
Piano Concerto No.5 in E flat major, Op.73 'Emperor'
Fantasia for Piano, Chorus and Orchestra in C minor, Op.80
Prague Philharmonic Choir
Leif Ove Andsnes (Pf & Cond)
Mahler Chamber Orchestra
レイフ・オヴェ・アンスネス/ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番&合唱幻想曲
ベートーヴェン:
ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73「皇帝」
合唱幻想曲Op.80
プラハ・フィルハーモニー合唱団
レイフ・オヴェ・アンスネス(ピアノ・指揮)
マーラー室内管弦楽団
もう一点、過年度に複数の読者のかたから頂いたお叱りとして、論評が長文すぎる=要は長ったらしくて読む気にもならないというものがあった。内容・分量共にスリム化を図り、簡潔に短めに書くことを心がける一年としたい。
今年度の最初の一枚はアンスネスのベートーヴェン皇帝。アンスネスが3年前から始めたベートーヴェンPコン全集の最終の第3巻ということらしい。EMIがソニーに買収されたのでアンスネスも自動的にソニーのアーティストとなり、そして始めたのがこのPコン・チクルスだったそうだ。芸歴の長いアンスネスだが、それまでベートーヴェンを手掛けたことは一度もなかったそうでこれまた意外だった。
アンスネス弾き振りのこの皇帝は、張力が漲る筋肉質の演奏であり、クールで現代的なもの。緩徐楽章も少々ソリッドであるが、これはこれでシンプルで良い。1楽章も終楽章もリズミカルでハイスピード、精密で破綻のないデュナーミクとアチェレランド/リタルダンドの出し入れが心地よい。そして、私の個人的一押しの高性能楽団=マーラー室内管の贅肉のない理知的なバックは最高の出来栄えだ。
最終部は合唱幻想曲で締められる。この作品についてはいわゆる第九の4楽章中枢部のスケッチにあたる前駆的作品で、詳細はグリモーのクレドに書いてあるので参照のこと。出来栄えはこれまた素晴らしくて、コーラスも独唱も緻密で伸びやか。アンスネスの独奏ピアノは寒色系ともいえる一種独特の冷たいリリシズムで弾かれる。チクルスの最終巻を締めくくるに相応しい選曲と出来栄えと思う。
(録音評)
2014年5月20日&21日、プラハ、ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホールでのライヴ・レコーデイング。音質は少しソリッドで細身の残響が特徴となるルドルフィヌムのホールトーンをよく捕捉している。音像定位は中央位置のピアノを中心としたピラミッドバランス、音場空間は左右よりかは奥行き方向に広く展開するパターン。アンスネスのピアノの音が非常に美しく、上部雑音、フィンガーノイズ共に殆ど検知でないほどピアノ的S/Nは良好。
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♪ よい音楽を聴きましょう ♫
by primex64
| 2015-04-13 00:19
| Concerto - Pf
|
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Comments(4)
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primex64 at 2015-04-14 09:18
コメントを頂戴し、また、平素よりご愛顧賜りまして誠にありがとうございます。文章量に関する印象は人それぞれなので、雑誌や新聞のように万人がどう捉えるかを経験則的に考慮したうえで構成と分量を最適化する必要があるんでしょうね。
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koyama
at 2015-04-14 20:06
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お世話様です。koyamaです。フリッターのSACDがなかなか見当たりませんw
まずまず感じ方は人其々ですね。私ナンゾはこのブログの記事がサラッとしていると「手抜きか?もっとコッテリ書いて欲しいのに」なんぞと思ってしまうクチですが(爆) 長いとか短いとか言うよりも、素晴らしいソースに出会い、その素晴らしさをブログ上で伝えたい、知らせたいという情熱というか、そういうものが感じられますので、結果として長さは大した問題ではないと考えますが。引き続いて色々とご紹介ください。オッと、音楽ネタよりも食レポで情熱が一段と感じられると言っているわけではありませんので(爆爆)ではでは。
まずまず感じ方は人其々ですね。私ナンゾはこのブログの記事がサラッとしていると「手抜きか?もっとコッテリ書いて欲しいのに」なんぞと思ってしまうクチですが(爆) 長いとか短いとか言うよりも、素晴らしいソースに出会い、その素晴らしさをブログ上で伝えたい、知らせたいという情熱というか、そういうものが感じられますので、結果として長さは大した問題ではないと考えますが。引き続いて色々とご紹介ください。オッと、音楽ネタよりも食レポで情熱が一段と感じられると言っているわけではありませんので(爆爆)ではでは。
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primex64 at 2015-04-14 23:58
koyamaさま
コメントありがとうございます。発端となった非公開コメントが消えています・・。
指摘して頂いた方々は当初からの読者の方々で、記事が年々ファットになっている点を言われていました。というのは、様々な背景説明などを引用から編集して織り交ぜていくと物凄い分量となっているのは事実で、そういった点で、本当に私自身が書いた文章が多くないということを間接的にお叱りになっている気がするのです。要は中身ですね・・。心して、心こめて書きますです。はい・・。
コメントありがとうございます。発端となった非公開コメントが消えています・・。
指摘して頂いた方々は当初からの読者の方々で、記事が年々ファットになっている点を言われていました。というのは、様々な背景説明などを引用から編集して織り交ぜていくと物凄い分量となっているのは事実で、そういった点で、本当に私自身が書いた文章が多くないということを間接的にお叱りになっている気がするのです。要は中身ですね・・。心して、心こめて書きますです。はい・・。
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at 2015-04-14 23:58
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。