caffe cocco@羽田 |
昼過ぎの便だったのでアッパーデッキ東京でランチにしようとした。しかし週末の空港はかなり混雑していて4人同時に腰かける場所が取れなかった。私以外の3人はセルフの讃岐うどんの店の前に陣取ることができたが私はあぶれた。仕方なくイタリアンのカフェで1人で食べることに。前回も利用したcaffé coccoという店。ここはオーダーからサーブまでは割と素早いので便利。
前回同様、三田豚と九条ネギのぺペロンチーノ、生ビールを頼んだ。待つこと2~3分、オーダー品が完成、ピックアップして頂く。このパスタは乾麺だと思われるのであるが上質なもちもち感があってよろしい。辛味がそれほど強くはないので本格的なペペロンチーノと言えるかどうかは微妙なところだがまずまずだ。
全日空富山便は3月14日を境にダイヤ変更となった。北陸新幹線が開業して競合するため新幹線側のダイヤを睨んで組み直したということ。それと使用機材は基本的には小型化させ利用者減に備えた。搭乗人員が260人程度のB767-300から、160人程度のB737-800へとスケールダウンさせた。その代り片道6便/日は当面維持するという。
B737は通路が狭いうえに1本のみ。窓際の客が後からやってくると既に座った人がいったん通路に出たりするので唯一の狭い通路を塞ぎ他の客の前進を阻む。そんなことを繰り返しているものだから時間がかかる。結果、搭乗口付近は渋滞して長い待ち行列が形成される。そのため機内への案内開始時刻が早まっているという次第。
多少不便でも空路が全廃されずよかった。今回利用客にとって最もインパクトがあったのは運賃だろう。従来の片道最安値の割引料金よりも更に3~4000円下がっていて新幹線ネット割引購入価格よりも安くなる場合が殆どなのだ。もっと事前に旅程が分かっていたら45日前購入で8900円という驚異的な安値なのだ。
努力の甲斐あってか今のところ搭乗率は上々で富山便も混んでいた。特に土曜の富山行きは満席で空席待ちも出ていた。惨憺たる結果を予測していたようだが良い意味で裏切られたようで、到着した富山空港には新幹線開業の傍らで空路を選んでくれた客に感謝する旨の横断幕が出ていた。この文字の裏には悲壮な嬉しさが滲んでいた。
最後の写真は見辛いが実家から撮影した北陸新幹線E7/W7系電車の東京方先頭車両。富山駅16:58発の「かがやき510号」東京ゆきで富山駅発車からおよそ40秒後に実家の裏を時速約50キロでゆっくりと通過する。庭木にかかった雪吊りが写っている。北陸の人々はこの高速鉄道の開通を50年ほど待ち焦がれていた。病床にあった亡父もその一人だった。
この日をどれくらい待ったことであろうか。父親はいわゆる鉄道マニアの元祖であり、50年前に東海道新幹線が開通した翌年の正月休み、5~6歳だった幼少の私を連れて、これもまた営業開始したばかりの北陸線初の新造電車特急・雷鳥=富山発大阪行きに乗って米原までわざわざ行って新幹線に区間乗車したのであった。米原に到着して雷鳥を下車。
こだま号で京都を経由して一路終点新大阪駅へ。そこから東京行きひかり号に乗車して名古屋まで行って、また踵を返してこだま号で米原まで。
そして下り雷鳥で富山へ帰還というコアな強行軍だったが、これがとても楽しい旅路だったことを改めて思い出した。法要のあとの宴席では、もう3年ほど生き永らえられれば北陸新幹線が見れただろうに、という寂しい話になってしまった。亡父に代わり疾走する新幹線電車の雄姿を目に刻んだのであった。
caffé cocco (かふぇ こっこ)
東京都大田区羽田空港3-4-2
羽田空港第2旅客ターミナル3F
電話: 03-5756-6159
営業: 6:30~21:00(LO 20:30)
定休: 無休
最寄: 東京モノレール 羽田空港第2ビル駅 2~3分
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