2014年 11月 29日
Nikon COOLPIX P340 |
この前、家内のガラス作品展へ写真を撮りに行ったとき、あらかじめ構図を決めるためのラッシュ・プリントをCOOLPIX P310で撮っていた。その後、P310のモニタをざっと流し見て、作品ごとの特徴的なアングルを把握してからD3で本番撮影した。撮影条件は良くなかったが、それなりには仕上がった。それはそれでよかったのであるが、RAWで撮ったD3の画像と、P310で撮ったJPEGをCapture NX(ニコンの写真編集ソフト)の上で見比べて愕然とした。P310は広角端でf1.8と明るいレンズが付いているので割と低いISO値で撮れ、暗いズームレンズを付けたD3ではISOは1600を超える粗い絵となるはず。だったのだが・・。
P310の絵を少し拡大すると物凄いノイズで驚いた。かたやD3の画像はどんなに引き延ばしてもノイズらしい荒れは観察されず、撮像素子の性能・・・無論、FXフォーマットという圧倒的なセンサーサイズの差もあるだろうが・・・をまざまざと見せつけられた格好だ。D3は発売後7年を経過した古いカメラではあるが、センサーの性能はいまだに素晴らしいのだ。昨今よく言われることだが、イメージセンサーの総画素数が余り多いと画素ピッチが微小になり過ぎて光量不足に弱く、そしてラチチュード(ダイナミックレンジ)の狭い絵となってしまう。つまり、一つのピクセルあたりの大きさと間隔が一定程度確保された低~中解像度クラスのイメージセンサーが絵作りの上では有利なのだろう。今回この意味を思い知った次第。
過日、家内に付き合ってスーツケースを見にヨドバシ横浜のカメラフロアを訪れた。縮小され寂しくなったニコンのブースにCOOLPIX P340が展示してあった。見た目も寸法もP310と殆ど同じだ。たまたまランチ撮影用に持っていたP310と比較することに。ISO感度の上で特に不利となる黒くて暗いところを狙って2台のカメラを同一条件(JPEG FINE、最高解像度、感度制限=ISO800、プログラムオート、絞りf2.8など)に揃えて撮影。どちらで撮影した写真もISOは800を示していた。
どちらのカメラもモニタで拡大表示をさせてみる。見比べてみて、再び愕然となる。P340は最大倍率に拡大したところでもちゃんとしたコントラストで被写体を描き分けているが、P310は酷いノイズに埋もれて何が何だかわからない状態だ。拡大しないと両者の絵柄の差異はそれほど感じられないのであるが。こういったところをみるとP340は先々代のP310とは中身はまるで別のカメラに仕上がっていることがよく理解できる。
CMOSイメージセンサーの大きさは、P310では1/2.3型だったがP340は1/1.7型を搭載しておりサイズが大型化した(これは一世代前のP330から)。そして、最も着目すべきは画素数で、P310は1610万ピクセルだったのに対しP340では1219万ピクセルと解像度を落としているのだ。一見するとスペックダウンしたように感じられるが、実はここが上述したD3のイメージセンサーの強いところに通じる仕様変更なのである。光量が弱い高感度域でのリニアリティとS/Nが改善、全体のラチチュード(ダイナミックレンジ)が向上しており、総じて画質は良くなっているのだ。このセンサーはソニー製の裏面照射型で、画素あたりの受光量が稼げるということで昨今では定評があるもの。因みにP340のヨドバシ店頭価格は税込みで29000円ちょっと。来春には次世代機が出るであろうから、それまではP310で我慢するとしよう。この時はそう思っていた。
ヤフオクでなにげにコンデジのところを見ていた。異様に安い新品同様のP340が出品されている。オークション終了時刻が近付いているにも拘らず一人も入札していない。訳ありのようだった。質問欄で質問したらカメラ屋らしき出品者からメールで懇切なコメントが返ってきた。なんでも、客が買ったP340は初期不良品と判明し、ニコンへ戻したらサービス扱いの現品交換となった。しかし、その客は心変わりして単焦点の高級機種(恐らくCOOLPIX A)にアップグレードすることにした。
店側は断る理由がないので差額で高級機種を販売したという。すると、店は返品不可となった実質新品の中古P340を抱えてしまったということらしい(売上げが立っていて、かつ修理歴があることからメーカーは返品に応じないとか・・)。
私としては完動品であれば事情がどうあれ支障はないと考えるのでこれを即決価格で落とすことにした。申し訳ないくらいの安値であった。
ということで到着したP340をさっそく開封した。出荷前に万一を恐れて確認のため数枚撮影したとのことでバッテリーは満充電されていた。またディスプレイ部には保護シートが綺麗に貼ってあった。勿論、全体には傷一つない。純正箱に入った他の付属品はすべて未開封であり、保証書には記入はなくて店のシールが別に添付されていた。これはもうどう見ても新品だ。
余っていたキングストンの8GBのSDカードを差し込み、RAWモードに切り替えて何枚か撮影してみる。オペレーションはP310と殆ど同じなので違和感はない。従来は存在しなかったレンズ周囲のギザが刻まれたコントロール・リング、Wi-Fiの刻印、USBの接続端子が底面から側面に移ったこと、ストラップ穴が従来の1ヶ所から2ヶ所に増えたことが外観上の差異だ。
RAWにすると一枚当たり20MB程度のファイルとなるため、レイテンシの多い昔のSDカードだと書き込みに時間がかかりすぎるようだ。多少高価に付くがレイテンシの少ない新しいSDXCカードを調達したほうが良さそうだ。今後はランチの食べ歩きを中心としてP340の写り具合などを試していくこととする。早速、今日はP340を携えてラーメンを食べに出掛ける予定。
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P310の絵を少し拡大すると物凄いノイズで驚いた。かたやD3の画像はどんなに引き延ばしてもノイズらしい荒れは観察されず、撮像素子の性能・・・無論、FXフォーマットという圧倒的なセンサーサイズの差もあるだろうが・・・をまざまざと見せつけられた格好だ。D3は発売後7年を経過した古いカメラではあるが、センサーの性能はいまだに素晴らしいのだ。昨今よく言われることだが、イメージセンサーの総画素数が余り多いと画素ピッチが微小になり過ぎて光量不足に弱く、そしてラチチュード(ダイナミックレンジ)の狭い絵となってしまう。つまり、一つのピクセルあたりの大きさと間隔が一定程度確保された低~中解像度クラスのイメージセンサーが絵作りの上では有利なのだろう。今回この意味を思い知った次第。
過日、家内に付き合ってスーツケースを見にヨドバシ横浜のカメラフロアを訪れた。縮小され寂しくなったニコンのブースにCOOLPIX P340が展示してあった。見た目も寸法もP310と殆ど同じだ。たまたまランチ撮影用に持っていたP310と比較することに。ISO感度の上で特に不利となる黒くて暗いところを狙って2台のカメラを同一条件(JPEG FINE、最高解像度、感度制限=ISO800、プログラムオート、絞りf2.8など)に揃えて撮影。どちらで撮影した写真もISOは800を示していた。
どちらのカメラもモニタで拡大表示をさせてみる。見比べてみて、再び愕然となる。P340は最大倍率に拡大したところでもちゃんとしたコントラストで被写体を描き分けているが、P310は酷いノイズに埋もれて何が何だかわからない状態だ。拡大しないと両者の絵柄の差異はそれほど感じられないのであるが。こういったところをみるとP340は先々代のP310とは中身はまるで別のカメラに仕上がっていることがよく理解できる。
CMOSイメージセンサーの大きさは、P310では1/2.3型だったがP340は1/1.7型を搭載しておりサイズが大型化した(これは一世代前のP330から)。そして、最も着目すべきは画素数で、P310は1610万ピクセルだったのに対しP340では1219万ピクセルと解像度を落としているのだ。一見するとスペックダウンしたように感じられるが、実はここが上述したD3のイメージセンサーの強いところに通じる仕様変更なのである。光量が弱い高感度域でのリニアリティとS/Nが改善、全体のラチチュード(ダイナミックレンジ)が向上しており、総じて画質は良くなっているのだ。このセンサーはソニー製の裏面照射型で、画素あたりの受光量が稼げるということで昨今では定評があるもの。因みにP340のヨドバシ店頭価格は税込みで29000円ちょっと。来春には次世代機が出るであろうから、それまではP310で我慢するとしよう。この時はそう思っていた。
ヤフオクでなにげにコンデジのところを見ていた。異様に安い新品同様のP340が出品されている。オークション終了時刻が近付いているにも拘らず一人も入札していない。訳ありのようだった。質問欄で質問したらカメラ屋らしき出品者からメールで懇切なコメントが返ってきた。なんでも、客が買ったP340は初期不良品と判明し、ニコンへ戻したらサービス扱いの現品交換となった。しかし、その客は心変わりして単焦点の高級機種(恐らくCOOLPIX A)にアップグレードすることにした。

私としては完動品であれば事情がどうあれ支障はないと考えるのでこれを即決価格で落とすことにした。申し訳ないくらいの安値であった。




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by primex64
| 2014-11-29 21:38
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