秀味園@中華街 |
安心できるニュートラルな味とリーズナブルな価格の店ならば幾つか候補は上がるが、この日は台湾風の優しい味が食べたくて秀味園にした。この店では、去年の秋口から同じ建屋の端に豚まんのテイクアウト専門コーナーができて超人気、人だかりが出来るようになっていた。たぶん秀味園と経営は同じで、厨房が裏で繋がっているんだろうと思っていた。
店に入って、その疑問が氷解した。なんと、内装工事を全面的にやり直し、とても綺麗でモダンな感じに刷新されていた。そして、裏の厨房はやはり豚まん屋とつながっている。
消費税が上がる前にとの意図からか店舗の改装工事と同時に豚まん売りのカウンタも設えたんだろうと思われる。
日曜の遅めの時間帯の客の入りはまずまずでテーブルの半数以上が埋まっていた。中ほどのテーブル席に通されてメニューを眺める。因みに料理自体のラインナップに変更はない。私はランチメニューから麻婆豆腐セット、家内は単品で酸辣湯麺(サンラータンメン)をチョイス。寒かったけれど生ビールを二つ、つまみで大根餅、そしてこの店の人気定番、脆皮鶏(自家特製パリパリ鶏)も頼んだ。
ビールと搾菜が到着した後、客がどんどん入ってきた。料理の出は当然に遅くなり、そのあとセットの蒸し鶏、スープ、単品の脆皮鶏と一品ずつぱらぱらと出てくる。まぁ、そんなに急ぐわけではないのでこれはこれで容認できる。家内のラーメンがサーブされたのは着席から20分以上経過していたし、私の麻婆豆腐のサーブも30分くらい経ってからだったろうか。
何といっても脆皮鶏の旨さは格別で、うっすら下味をつけた若鶏の半身を低温の油でじっくりと揚げた逸品で、まさに表面パリパリ、中はジューシーでビールの当てとしては最高だ。特に、骨の周りのコラーゲンがぷるぷるで堪らない。味付けの基本は中国醤油のようだが、仄かに八角とクミンのフレーバーがする。なお、これは相当に注意していないと気が付かない程度の隠し味だが。
酸辣湯麺は酸っぱいというよりも辛味と塩分が主体の味付けで、スープのコクは深くて美味しいし、中華麺もそこそこの歯応えで秀逸な出来栄えだ。とにかく熱くて、フーフー言いながら啜るとうっすらと汗ばんでくるようだ。餡かけの下には麺と共に豊富な具材が沈んでおり、筍、椎茸ほか野菜がどっさりでなかなかヘルシー志向と言える。
麻婆豆腐は本格四川風ではなくて、その辺の街角の中華料理屋で出てくる一般的なオレンジ色のもの。辛味は抑えてあって優しい甘味を主体とした味付け。更にここの店の特徴だが塩分もかなり控えめで、これはこれで安心して頂ける味であり、パラパラした炒飯に麻婆を載せて頂くと、ふんわりとした豆腐との対比が楽しく、口の中に滋味が広がって至福感に包まれる。
そこそこの量を食べた割には胃もたれしない。これは油の使用量が少ないのと、塩分やナトリウム系調味料の使用をそこそこ抑えているからかもしれない。
ゆっくりとランチを頂きつつ過ごした日曜の午後のひと時は時間の進みが遅く感じられた。
秀味園 しゅうみえん
横浜市中区山下町134
電話: 045-681-8017
営業: 10:30~22:00
ランチ営業:10:30~15:00
定休: 不定休
最寄: みなとみらい線 元町中華街 3分、JR石川町8分
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