2013年 05月 12日
自家製麺 SHIN(新)@反町 |
日曜はうって変わって晴れの天気で少々暑いくらいだった。この日こそは是非、と思いつつ、自宅を出たのは14:00ごろ。SHINの昼営業は14:30までなので徒歩で向かうとぎりぎりというタイミングだった。白幡仲町の八幡神社を越えて東白楽へ降り、そこから反町公園を経由してSHINに向かう。
14:30前で間に合った。ちょうど先客が出てくるところで、入れ替わりに店内へ。そうすると店主がわざわざ出てきて朗らかに迎えてくれた。なんでも初回訪問時の日記を見てくださったとのことで謝意を述べられ、逆に恐縮してしまった。
券売機で買ったのは、家内はあらかじめ決めていた新開発メニュー=汁無し担々麺。私はつけ麺を食べる予定であったがボタンには売り切れランプが点灯。聞いてみたら全量出てしまったということで、かなり人気があるようだ。前回は全部載せの特製を頂いたし、家内が食べた揚げチキンもお裾分けで味わっていた。それでは違った趣向ということで揚げポークというのを頂くことにした。
前回日記では正直ベースで所感を述べたつもりであったけれども、それが店主にとっても共感できる内容のインプレッションだったようである。つまり、ありきたりの業務用魚粉等によらないちゃんとした素材からじんわり丹念に煮出したスープは実に深い味わいだし、そして丁寧な仕事が施されたラーメンはやはり美味しくて本物であるという趣旨にお褒めを頂戴した。
このBlogは音楽CDとその音質の評論を身上としていて、料理のことでコメントされること自体が今までなかったので戸惑うやら恥ずかしいやら・・。でもとても嬉しかったし、書いてきてよかったとも思った。
さて、家内の課題メニューであるが、これは汁無し担々麺の常識を覆す作品であった。
茹で上げた麺に肉味噌と辛味噌をトッピングすること自体は珍しくはないが、その味つけと下拵えが個性的であってワンアンドオンリーの魅力を湛えた逸品だったのだ。肉味噌に関しては多少の甘味が付けられていて普通とは変わらないが、なぜか旨みが強く感じられる設定の味つけ。そしてなんといっても辛味噌が個性的だ。
店主曰く和風とのことだが、この赤くひりひりしそうな味噌は、実は旨み成分の塊である。店主の解説では鰹と昆布の出汁ベースに海老が加えられているそうで、このイノシン酸とグルタミン酸+甲殻類の醸す風味と香りはまさに日本人のDNAに刻み込まれた和風テーストそのもの。それでいてじわりとあとから効いてくる深くてこみ上げるような辛みは紛れもなく担々の要素である。
中華料理は食べるのも作るのも好きだと言われる店主だが、四川での辛い麺の具材はかなり細い米粉配合のストレート麺(=恐らくビーフンやフォーのような春雨状の麺)に合わせてあり、日本のラーメンに使われる中華麺にはマッチしないとのこと。それならと、国内中華麺に合うアレンジはどういったものかを試行錯誤して出来上がったのがこの和風汁無し担々麺ということだそうだ。
この和え麺、ないし油そば風のこの担々麺を混ぜ返して頂くと、得も言われぬ旨み成分が口内を襲うが、これ自体は饂飩蕎麦系の出汁に通じるものがある。これに分葱と粉砕落花生の食感、肉の甘くふくよかな風味、そして甲殻類やその他(=詳細は分からないが他にも和の食材が使われている風情だった)が融合して独特の味を形成している。
麺の口当たりもよいしこの太さにこの繊細な味つけは実に見事なマリッジであって快哉だ。強いて我儘を言わせていただくなら、小瓶で良いので 花椒(ホワジャオ)を添加できるよう配慮して頂きたいところ。この担々麺は上質で深みのある辛みがとても良いのだけれども、四川好きな私としてはやっぱり花椒の痺れも加えてみたいところ。
私の頼んだ揚げポークだが、ラーメンのベースは前回の特製と同じで、極上の動物魚介スープに泳ぐノーブルな中細ストレート麺が基礎を作っている。そして揚げポーク=豚肉の唐揚げがこの上に熱々でトッピングされているのは、前回の揚げチキンの豚バージョンと思って差し支えないだろう。しかし、あっさりとした鶏とは違ってポークはやはりダイレクトに肉々していてラーメンには実に合うのだ。
SHINのラーメンの場合、ベースがしっかりと出来上がっているためにトッピングには何を載せても違和感はないし寧ろ素材の形質や特徴をじょうずに描き分けるのである。
姫竹が揚げポークの油脂成分を中和してくれる働きがあることも申し添えておこう。
次回は是非とも早めに出掛けてつけ麺を頂きたいと思う。それと、帰り際にちょっとだけ聞いたのであるが、これから暑い夏場に向かうということで、夏向きの新メニューの開発にとりかかっているそうである。ここでは詳細は述べないが期待できそうな麺が登場すること請け合いである。今から実に楽しみである。
自家製麺 SHIN(新)
横浜市神奈川区反町1-3-8
電話: 045-548-3973
営業: 11:30~14:30、18:00~21:00(火曜:昼のみ)
定休: 水曜
最寄: 東急東横線 反町4分
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♪ よい音楽を聴きましょう ♫
14:30前で間に合った。ちょうど先客が出てくるところで、入れ替わりに店内へ。そうすると店主がわざわざ出てきて朗らかに迎えてくれた。なんでも初回訪問時の日記を見てくださったとのことで謝意を述べられ、逆に恐縮してしまった。
券売機で買ったのは、家内はあらかじめ決めていた新開発メニュー=汁無し担々麺。私はつけ麺を食べる予定であったがボタンには売り切れランプが点灯。聞いてみたら全量出てしまったということで、かなり人気があるようだ。前回は全部載せの特製を頂いたし、家内が食べた揚げチキンもお裾分けで味わっていた。それでは違った趣向ということで揚げポークというのを頂くことにした。


さて、家内の課題メニューであるが、これは汁無し担々麺の常識を覆す作品であった。







姫竹が揚げポークの油脂成分を中和してくれる働きがあることも申し添えておこう。
次回は是非とも早めに出掛けてつけ麺を頂きたいと思う。それと、帰り際にちょっとだけ聞いたのであるが、これから暑い夏場に向かうということで、夏向きの新メニューの開発にとりかかっているそうである。ここでは詳細は述べないが期待できそうな麺が登場すること請け合いである。今から実に楽しみである。

横浜市神奈川区反町1-3-8
電話: 045-548-3973
営業: 11:30~14:30、18:00~21:00(火曜:昼のみ)
定休: 水曜
最寄: 東急東横線 反町4分

♪ よい音楽を聴きましょう ♫
by primex64
| 2013-05-12 22:44
| My dishes -Ramen
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Comments(6)

汁無し担々麺面白そうですね。
写真で観ると、タレ(芝麻醤)は無し?控え目?
確かに自分も花椒は入れて欲しいのですが、
店主は日本式の麺には合わない(入れたくない)と仰ってました。
写真で観ると、タレ(芝麻醤)は無し?控え目?
確かに自分も花椒は入れて欲しいのですが、
店主は日本式の麺には合わない(入れたくない)と仰ってました。
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なつきさん
芝麻醤は無しで、いわゆる四川風=胡麻ペーストを食っているような=ではないですね。底にごく少量のラーメンスープを潜ませているようです。花椒に関しては要望を聞き入れてくださり、早速、瓶で卓上に準備された由、ツイートが上がっておりました。なので、入れたい人は入れられるようになった模様w
この麺、いまだかつて味わったことのない独創的な作品、かつ非常に美味しいです。
芝麻醤は無しで、いわゆる四川風=胡麻ペーストを食っているような=ではないですね。底にごく少量のラーメンスープを潜ませているようです。花椒に関しては要望を聞き入れてくださり、早速、瓶で卓上に準備された由、ツイートが上がっておりました。なので、入れたい人は入れられるようになった模様w
この麺、いまだかつて味わったことのない独創的な作品、かつ非常に美味しいです。

つちころり さま
はい、こちらの店主は元々は著名はグルメ系ブロガーさんらしく、食べる側から提供する側へ満を持して転身されたようです。正直、パンチがあって旨いですよ。
なつきさんはブログ更新せずにtwitterであちこち出没されているようです・・w
はい、こちらの店主は元々は著名はグルメ系ブロガーさんらしく、食べる側から提供する側へ満を持して転身されたようです。正直、パンチがあって旨いですよ。
なつきさんはブログ更新せずにtwitterであちこち出没されているようです・・w

お、こんなところで、つちころちゃんに発見されてるっつう!!w
え~っと、Twitterだったり、Facebookだったりになっちゃってますね。
ブログも辞めたとは言いませんよ。
再開できるか知りませんけど。
え~っと、Twitterだったり、Facebookだったりになっちゃってますね。
ブログも辞めたとは言いませんよ。
再開できるか知りませんけど。