家を建ててから10年以上経過したが、その間ずっと不満だった門扉の開閉につき改善しようと重い腰を上げた。通常、門扉の錠前は打掛錠となっていて、ハンドルをゆるゆる回すと裏側のレバーが開閉して扉をフリー状態にしたりロック状態にしたりするだけの簡易な仕掛けだ。しかし、我が家の門扉はタッチ錠といって、外側からはレバーを押す/内側からはレバーを引くと解錠され、そのまま扉を閉めると自動的に止錠されるという仕掛けだ。
タッチ錠は開閉が簡単で便利なのであるが、実は欠点もあって困ったものだ。どういうことかというと解錠/止錠のメカニズムが門扉の中に組み込まれており、これが割とデリケートで、衝撃によって中のギヤやロックレバー、スプリング等のパーツが外れてしまって扉が開かなくなったりするのだ。特に、風強時に郵便配達人や宅配業者が門扉を開け放している隙に風に煽られて扉がバタンと強く閉まるとかなりの確率で壊れてしまう。そのたびごとに門扉のタッチメカニズムを分解し、パーツを嵌め直し、グリスを吹き付けてから組み立て直すということを繰り返していたのだ。
我々家族や永年に渡り当地区を担当している郵便配達/宅配のドライバー達はこの不具合に気がついているので我が家の門扉は細心の注意を払って開閉している。そして強風時にはバタンと閉まらないよう、開扉して敷地に入ってから間髪空けずにちゃんと閉扉し、そして帰りにも開扉して敷地から出てからちゃんと閉扉する、という基本動作を励行しているのだ。ところが、4月の定期異動で新人がやってくるこのシーズンには、癖を知らないためにバタン!と閉める事件が多発し、そのたびごとに門扉のタッチメカニズムはしょっちゅう壊れる。
ということで、この不具合を解消しようと色々とネットで調べ始めたところ、オートクローザという装置があることが分かった。これは、通常の玄関扉などに使われているドアクローザと原理的には似ていて、開扉した後、ダンパーの働きによって自動的にゆっくりと閉扉させるという製品だ。しかし、10年以上前の古い門扉に装着できるオートクローザ部品があるのかないのか、ネット上の情報は割と希釈だった。

ググっていたら
門扉のオートクローザに言及した個人ブログを発見。こちらはプロのサッシ屋さんのようで、コメント欄にて質問したら親切にも色々とアドバイスを頂戴した。そのアドバイスを踏まえ近所の工務店でエクステリアを扱っているところ等に問い合わせたが、面倒くさいのか取扱はしないとのことで、更にネットをあたることとした。ググって上位に出てくる業者のうち数社に問い合わせたが、古いのを壊して全部撤去し新品の門扉をあらためて施工するならオートクローザ仕様で取り付けてやっても良い、などと割に冷淡な反応であって、これにはめげた。しかし、数社目にして誠実でとても親切な
千葉のエクスハンズという会社に巡り会った。

門扉の写真を敷地側から撮影して送ってくれればメーカーや取付可能なオートクローザ部品の種別を割り出すという。スマホで写真を撮影して送ったところすぐに返事があって、我が家の門扉は三協アルミ(現・三協立山アルミ)の形材門扉、カムフィ15型という製品ということが判明、オートクローザ部品も現行製品として存在し、型番はATCMK・Rというところまでわかった。

同時に見積書をPDFで送ってもらい、価格も納得だったので、早速オートクローザ部品と、これを扉に取り付けるためのアルミの裏板セットを注文した。なお、エクスハンズは大手宅配業者を使わない独自の配送システムを構築していて送料は取らないし、製品自体の価格も標準の半額以下と非常にリーズナブルだ。

ある晴れた土曜の午前、オートクローザ部品が到着した。これを取付に掛かるのであるが、まずその前に製品の箱を開けて施工要領書(取付仕様と加工方案の説明書)を熟読する。取付自体はそんなに難しくなく、ドライバーが一本あれば誰でもたやすく施工可能だろう。扉を柱から外し、扉側も柱側も下側に既に取り付けられている通常の吊り具(蝶番)を取り去る。

柱側には専用の軸受け具、そして扉側にオートクローザ本体を取付け、再度扉を吊り込む。その後はクローズ動作のテンション(圧力)調整とクローズ動作にかかる速度(時間)調整を行って終わりとなる。テンションは専用の工具を用いて内蔵スプリングを張る力を調整したうえで固定し、速度は軸に内蔵されたダイヤルをマイナスドライバーで廻すことにより調整する。

テンションが弱いとクローズ動作中に扉が止まってしまうし、強いと扉を押し開ける時に抗力が強すぎて難儀する。また、速度が速いと扉をすり抜ける前に閉まってしまい人を挟んでしまう。だいたい80度角くらいに開いてから完全に閉まるまでの時間を5~6秒に設定すると塩梅がよいと施工要領書に書いてあったのでそれに従って調整した。
スプリングとオイルダンパーによる開閉動作はとても快調であり、そして、クローズ動作中に強風が吹いても一定速度を保とうとするメカニカル・サーボが働くため、従前のようにバタン!と野放図に閉まることはなくなった。
株式会社 エクスハンズ
〒283-0103
千葉県山武郡九十九里町 田中荒生935
電話: 0475-76-9911
営業: 月曜日~金曜日(9時~17時)
設立: 平成22年1月7日
代表: 田中勝久 さま
Email: coenz5002@bg.wakwak.com

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