華隆餐館@伊勢佐木町 |
先客は4~5名と空いていた。その先客は全員が裕福そうな中国人だ。初めて入るこの店はネーティブ・チャイニーズの経営と運営と見えて、厨房には喧しい中国語が常時飛び交っているし、常連と思しき客ともネーティブ言語で丁々発止とやり合っている。店主は中年の小柄な男性で、店員は女性が3名といったところ。いやいや皆さん元気が良い。
メニューによると刀削麺が売りらしいが、その他にはお馴染みの重慶・四川系のアイテムが並ぶ。家内は四川刀削麺、私は牛肉刀削麺とした。オーダーが通るとすかさずカウンタ内の厨房にて麺作りに取りかかっている模様。冷蔵庫に保管されていた練った小麦粉の塊が取り出され、バンバン!と調理台で叩かれ、再度揉まれてから茹で釜の前で徐(おもむろ)に削りに入る。そう・・、独特の刃物を前後に頻繁に動かしながら小麦粉の塊から麺を一筋ずつ削り出していく。薄く削がれた練り小麦はそのまま弧を描きながら茹で釜の沸き立つ湯へとシャッシャッと落下していく。
待つこと暫し、準備されていたと思われるスープ入りの丼に茹で上がった麺が投入され、そして具材を盛り付けたらすかさずサーブされた。パクチの香りが鼻を刺激する白く濁ったスープは豚(あるいは牛)と鶏の混合パイタンと思われる。このスープ、最初は牛乳かと思うほど真っ白で、ここに唐辛子系の鮮やかな赤がちょっと滲んだ状態でサーブされるものだから絵柄的にはかなりインパクトがある。
(いずれの写真もクリックで拡大)




掬って飲んでみると、パイタンというよりかは福岡のとんこつラーメンのスープのような軽量かつ旨味の強い、そしてクリーミーで刺激の少ないスープだ。ここにパクチの風味、家内の方は甘辛く味付けた豚挽肉、私の方は牛筋を煮込んでトロトロにしたものが添え付けられ、いかにも四川風の風情である。

店はお世辞にも綺麗とは言えず、スープ等に使う動物系の独特の饐えた臭いが漂う雰囲気は好みが別れることであろう。随分前に訪れた台北の屋台やその周辺の飾らない土着の料理屋に通じるものがあり、現地語が飛び交って活気はあるし、そして味はかなり良い。しかし雑然とした風情と衛生観念という点で純粋日本人にお勧めできるのかといわれるとちょっと微妙。中華街でもこれほどのネーティブ色を出した店は少ない。個人的には結構好きなのだが。重慶の本場料理店と全く同じという激辛の麻婆豆腐が気になるところで、次回は是非ともこの辺を攻めてみたい。

横浜市中区長者町5-71-1 エスポワール伊勢佐木長者町
電話: 045-261-6079
営業:
昼: 11:00~15:00
夜: 17:00~26:00(火~木、日)
17:00~27:00(金、土)
定休: 月曜
最寄: 市営BL 伊勢佐木長者町2分、
京急 日ノ出町6分、JR 関内8分、
みなとみらい線 馬車道16分

♪ よい音楽を聴きましょう ♫
TBどうもありがとうございます。
横浜でネーティブなチャイニーズといえば、こちらも
ttp://freestylef.exblog.jp/14339127/
うまいです。
(よ)