
この三連休は三日とも関内・馬車道・伊勢佐木町方面へ出掛けることとなった。辛いものが食べたいとの家内のリクエストで、今回は中華をチョイスすることに。インドカリーのハマラジャから一本だけ関内駅寄りの筋で、アパホテルのブロックに夏頃に出来たという四川料理、特に麻婆豆腐が得意だという天富園へ向かう。

厨房もフロア係も中国人のネーティブが営む本格中華料理店だ。先客は男性が一人。我々が着席する直前に料理がサーブされちょど食べ始めていた。中味はよくは見えないが美味しそうな炒め物のセットらしい。ご飯とともにおかずを盛んに頬張っている。なんでもここの料理人は陳健一麻婆豆腐店(みなとみらい支店)で働いていた経歴があるという。

てきぱきとした中年の女性店員は日本語は辿々しいが愛想はよくて感じはいい。着席したらお冷や、それとお新香のような小口切りされた野菜が小皿に盛られて出来きた。普通の浅漬けのように見えるが、これはかなり辛い。暫くメニューを眺めつつあれこれと思案していたら後客がどんどん入ってきた。女性は矢継ぎ早に応対して注文を取っていく。遅ればせながら我々もオーダーする。

家内は単品の麻婆豆腐ラーメン、私は四川麻婆豆腐のセットだ。そして女性がお勧めという焼き餃子も一枚頼んだ。「四川」が冠せられるものとそうではないものがあり値段が200円ほど異なる。四川と銘打ったものは和牛を使っているとのことで他の材料と調理法は同じらしい。奥の厨房では一気に入ったオーダーを作るべくコンロに火が入り俄に活気づいた。

中華鍋に油を投入して炒めたり、材料を刻む軽やかな包丁の音が聞こえたりと、なかなかに元気な厨房だ。料理はまだ作成途中ではあるがここでスープがサーブされた。単品の麺を頼んだ家内にもスープが出る。溶き卵を落としたかき玉風の鶏スープで、これは丸鶏から煮出した鮮やかで風味豊かな味わいの一品。これは本物の鶏スープだ。

そして待つこと暫し、焼き餃子、麻婆豆腐ラーメンと四川麻婆豆腐がサーブされる。ラーメンと麻婆豆腐はどちらも殆ど同じ具を使ったもので、ラーメンは鶏スープに泳がせた中太麺の上から麻婆豆腐そのものをとろりとトッピングしたものだ。かたや私の頼んだ四川麻婆豆腐はその具を中型の丼にたっぷりと盛ったものでご飯と一緒に頂くという趣向だ。

勿論、ご飯はいくらでもお代わり自由だ。辛くて量も多いのでご飯をお代わりしたのは言うまでもない。餃子は肉汁が飛び出るほどジューシーな豚肉たっぷりの餡が特徴となるなかなか美味しい手作りの一品だ。これまた良い出来。
この店の麻婆豆腐は極めて辛く、そして非常に旨い。

塩分は多めに添加されているが、滋味成分と辛味のバランスからいうとこれくらいのしょっぱさがないと総合的な深みが得られないだろう。このように絶妙な調味を施された麻婆豆腐だが、これは確かに陳健一麻婆豆腐店に似てはいる。が、ミーハーな感じは皆無であり、誰しもが、また若い女性が楽しくお喋りしながら頂けるような味ではないと思われる。かなり本格的で硬派な麻婆豆腐なのだ。

ラーメンの方は麻婆豆腐をそのままかけてはあるが下の鶏スープが全体の刺激感をある程度中和する方向に働いており、単体の麻婆豆腐をご飯に載せて食べるよりは多元的な味がする。これはこれで非常に美味しい辛味系の麺であり、多元的と言っても甘めの要素を持つ担々麺系列とは一線を画するストレートな辛麺だ。バランスは非常によい。
この店のランチメニューは価格的にはリーズナブルな設定だが、味は一流であり、そして美味しいところを腹一杯食べられるのは嬉しい限りだ。またまた期待の持てる優秀店の登場。

天富園 てんぷえん
横浜市中区住吉町3-36-6 住吉ビル1F
電話: 045-651-3168
営業: 11:00~14:30、17:00~24:00
定休: 無休
最寄: JR関内5分、市営BL関内3分、
みなとみらい線馬車道7分

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