KIKUYA@日ノ出町 |
昨日までは蒸して暑かったが今日は湿度が高いくせに肌寒く感じる不思議な日だった。イセザキ・モールに用事があったのでその前に日ノ出町へ寄り、今まで一度も入ったことがなかったカリーの名店KIKUYAへ。13:30を過ぎていたが店に着いた時には満席で10分以上店外で待った。日ノ出町の交差点から野毛山動物園へ向かう大通りに面しており、何故か歩道が狭いため行列を作っていると通行人の邪魔になるという困ったシチュエーションとなるのだ。
先客が一組出ていったので席に通された。店内は思ったほど広くはなく、テーブル席のみで6セットくらい。全部で12から、相席でも16人程度が限度のコンパクトな店だ。店舗面積の半分ほどは厨房に宛われていて本格的な料理が期待できる。着席したら若い女性スタッフがメニューを持ってきて説明してくれた。ここのシステムはちょっと複雑だ。カリーの種類は結構多いが、ソースのベースが大きくは二つあって、一つはスリランカ、もう一つがバターマサラ(北インドの流派の一つ)となる。他にはタイ風のグリーンカリーも単独メニューとしては存在するがメインではないようだ。
私はハンバーグカリーをスリランカ・ハード(辛目)、家内はジャガ芋ローストチキンのカリーをスリランカ・スタンダード(中辛で生クリームを混ぜてある)を頼んだ。
いずれもサラダが付く。オーダーしたらすぐさまサラダが出てきた。微細に切ったキャベツに彩り鮮やかな数種の葉野菜が添え付けられ、そして酸味が割と強いさっぱりとしたドレッシングが既に掛かった状態でサーブされた。スタッフによると好みに応じて黒胡椒を掛けると良い、とのこと、卓上のペッパーミルを準備してくれた。
カリーは相当時間経ってからのサーブとなった。まずはフライド・オニオンが掛かったライス皿が出てきて、続いてキャセロール(グラタン皿)に入ってグツグツと煮立った熱々のカレーソースがサーブされた。家内の方は丸い皿、私の方は楕円の皿で届いた。カリーのソースはどちらもさらさらとしたスープ状で、これはスープ・カリーの分類となるであろう。
そして、どちらのカリーもメインの食材(私=ハンバーグ、家内=ローストチキン)以外は共通して野菜が多く盛り付けられていることだ。
ブロッコリー、芽キャベツ、ジャガ芋、蓮根、袋茸、莢隠元、ニンジン、そして熱く加熱する直前に割り入れたと思われる温泉卵状の鶏卵・・。
キャセロールから溢れんばかりの多量のカリー・ソースにスプーンで掬ったご飯を浸けて食する。熱くて思わずアチチ・・!と言ってしまうほど熱い。フーフーしながらもスパイシーで濃い塩分のスープをしっかりと賞味する。香りから明確なのは、「スリランカ」とは多量のカルダモンと生コリアンダー=パクチ、また中国では香菜(シャンツァイ)という=が入っていることらしい。
確かにこれだけカルダモンが入っていると刺激的で香りも鮮やかなのだ。
野菜はどれもがホクホクに煮えており、それでいてベタベタせずに繊維の芯が残っているので食感が良く美味しい。
私のカリーに入っていた小型ハンバーグはジューシーでとても美味、家内のカリーに入っていたローストチキンも皮付きのまま焼かれたもので中はジューシーだった。家内の方のスリランカ・スタンダードは生クリーム等の緩和成分により辛さが控えめとなり、尚かつスパイス類の深みが増す格好となって非常に深い味わいだ。
名店の名に恥じないオリジナリティーに溢れた素晴らしいカリーであった。これだから日ノ出町あたりの横浜下町の漫ろ歩きはやめられないのだ・・。
KIKUYA CURRY
横浜市中区野毛町4-173 天悦ビル1F
電話: 045-231-0806
営業: 11:00~21:00(LO:20:30)
定休: 月曜(月曜祝日の場合は翌火曜)
最寄: 京急 日ノ出町5分、JR桜木町 10分
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