今日も非常に強い寒波で、風もちょっとあることから体感温度は更に低いようだ。そんななか元町へ買い物に出掛けた。元町・中華街駅からメインストリートを歩きながら買い物をしたが、厳寒期ということもあってか人出は疎らだ。
昼も過ぎてどこかで昼食をとろうという話になった。昨年、JR石川町側の通りに喜多方ラーメンの名店、坂内食堂のノウハウを幅広くFC展開する、その名も「坂内」が出来た。今までここで食べたことはなかったが、寒かったので手近のこちらへふらりと入った。こちらは今風に言えばラーメン専門店ではなくて、ラーメンを主体とした食堂と言った方が適切な分類かも知れない。

同業種としては日高屋や幸楽苑などがそれに当たると思う。ということもあって殆ど期待を抱かずに入店。まず、冷たい麦茶がサーブされた。そして、FCっぽい美しいグラビアのメニューを眺めて大陸系女性スタッフに告げたのは、家内が野菜たっぷりしょうがラーメン、私は喜多方ラーメンとミニ高菜焼豚ご飯というランチタイムのセットだ。ついでに餃子も頼んだ。

注文後、10分くらいでラーメンがサーブされた。ランチセットの方だが、スタンダードな喜多方ラーメンはシンプルで潔いいでたちで登場。スープを啜る。
恐らく喜多方の本家本元よりは風味も旨味も後退しているものと想像するが、それでもセントラルキッチン方式で多量に作られる出汁としては秀逸だと思う。

鶏の風味が強く出ていて、尚かつ醤油がきつくないのでまろやか、じんわりと沁みてくる優しい味が口中に拡がるのだ。
麺は想像していたよりも加水度の高いものでプリプリ・ニチャニチャ性が強い。もうちょっと低加水で粉っぽさがあった方が手作り喜多方風で嬉しい気もするがこの値段を考えるとこれでも上等である。

チャーシューは小サイズ正方形のものが5~6枚載るが、普通のラーメンの具としては満足行く量であり、なんといってもその美味しさが際立っている逸品だ。多少の豚臭さはあるものの、これには肉を噛み締める美味しさを再認識させられた。
そして中庸を行く固さのメンマの意外な美味しさにはちょっとびっくり。

昔の東京ラーメン、中華そばに添えられていたメンマはこういう強い香りがしたもので、このメンマの香りがラーメンの風味を構成する重要な要素となっていたのだ。
一方の野菜たっぷりしょうがラーメンは本当に具沢山、そして鶏ガラスープの滋味と生姜が優しくマリッジしたなかなか美味しい出汁だ。ラー油が少々入っていて少しだけ辛い。

自慢のチャーシューと野菜の相性も良くて、FCの創作メニューとしてはハイレベルな出来映えだ。
因みに、餃子はニンニクがピリリと効いていてしかも肉餡が柔らかくて旨味が強い一品。皮はパリパリ、中はジューシーと、これもなかなかの出来映えだった。

FCということで殆ど何も考えずに入った店だが、これはどうも侮れない。こういったレベルの高いFCが台頭してくると本当の意味での専門店におけるレーゾンデートルが問われることとなりそうだ。

喜多方ラーメン 坂内(ばんない) 石川町店
横浜市中区石川町1-9 Y2ビル
電話: 045-651-7465
営業: 11:00~23:00(日祝は~22:00)
定休: 無休
最寄: JR石川町1分
みなとみらい線元町・中華街8分

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