2010年 07月 03日
Perahia plays Chopin@Murray Perahia - Disc 4 |
四枚目にはエチュードOp.10とOp.25のそれぞれ12曲ずつ、合計24の全曲が収められている。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/3761838
CD4
ショパン:
・エチュード Op.10 & 25 全曲
マレイ・ペライア(Pf)
ペライアは指の故障で10年ほど活動を休止していたことがあった。その休みから復帰した後の録音と言うことになろうかと思うが、それにしても老成の域に達してからのエチュードとはちょっと珍しい話しだ。エチュードは両作品とも自分自身にとっても懐かしく親しみのある曲集だ。
自分の原点と言えるのはポリーニのエチュードで、これはもう、鮮烈で脳裏から離れることはない傑作中の傑作だ。ことエチュードに関してはどうしてもこれを規範としてしまうので他の誰の作品を聴いても辛口にならざるを得ない。昨今では辻井伸行のコンクールライブなども出ているが、やはり、そう簡単な曲集ではないことが良く分かる。
このショパンの二つの曲集は、市井のアマチュア・ピアノ演奏家がちょっと頑張れば手の届くところにある練習曲集としては頂点の一つと言えるものであるが、なかなかどうして、ピアノ譜を綺麗にトレース出来たからと言って弾きこなせた、と言うほどの水準にまでは到底達し得ないのである。即ち音楽作品としてちゃんとした演奏を成立させるためにはテクニカルな面での要件はもとより精神的な成長と成熟、そして卓越した詩心といった情感面での要件が求められるのだ。
結論から言うとペライアのこの両作品はまずまずの出来であり、彼特有の背景ノイズの少ない静かで純度の高い演奏といえる。但し、アゴーギクが強すぎる面は否めず、ちょっと首を傾げるパートも散見される。この曲集、取り分けOp.10はテンポ感を崩さず強弱方面、つまりデュナーミクで弾き通すべき作品群であると思っているので、譜面からは読み取れない過度なルバート要素にはちょっと違和感が残る。一方、Op.25の方はペライアの特徴となる低いエネルギー感と精巧なピアニズムが奏功してなかなか聴き応えのある演奏だ。冒頭のエオリアンハープと末尾の#11,#12は出色だ。全体を通した操鍵テクニックは抜群で、これは流石と言わざるを得ない。
(録音評)
SONY Classical、88697648232、通常CD 5枚組。録音は2001年6月28日、Lyndhurst Hall, Air Studios, London, UKとある。プロデューサーはこれもノイブロンナーが務めている。音質的には三枚目の方が優秀。しかし、これもまたビーム感が素晴らしく、録音場所であるホールの形質さえ優秀ならばそれなりの名録音になった可能性は十分考えられる。全体的にはソフトフォーカス気味の捉え方だが芯をつくピアノの音とペダリング等の床伝導音も入っていて生々しさはある。
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ショパン:
・エチュード Op.10 & 25 全曲
マレイ・ペライア(Pf)
ペライアは指の故障で10年ほど活動を休止していたことがあった。その休みから復帰した後の録音と言うことになろうかと思うが、それにしても老成の域に達してからのエチュードとはちょっと珍しい話しだ。エチュードは両作品とも自分自身にとっても懐かしく親しみのある曲集だ。
自分の原点と言えるのはポリーニのエチュードで、これはもう、鮮烈で脳裏から離れることはない傑作中の傑作だ。ことエチュードに関してはどうしてもこれを規範としてしまうので他の誰の作品を聴いても辛口にならざるを得ない。昨今では辻井伸行のコンクールライブなども出ているが、やはり、そう簡単な曲集ではないことが良く分かる。
このショパンの二つの曲集は、市井のアマチュア・ピアノ演奏家がちょっと頑張れば手の届くところにある練習曲集としては頂点の一つと言えるものであるが、なかなかどうして、ピアノ譜を綺麗にトレース出来たからと言って弾きこなせた、と言うほどの水準にまでは到底達し得ないのである。即ち音楽作品としてちゃんとした演奏を成立させるためにはテクニカルな面での要件はもとより精神的な成長と成熟、そして卓越した詩心といった情感面での要件が求められるのだ。
結論から言うとペライアのこの両作品はまずまずの出来であり、彼特有の背景ノイズの少ない静かで純度の高い演奏といえる。但し、アゴーギクが強すぎる面は否めず、ちょっと首を傾げるパートも散見される。この曲集、取り分けOp.10はテンポ感を崩さず強弱方面、つまりデュナーミクで弾き通すべき作品群であると思っているので、譜面からは読み取れない過度なルバート要素にはちょっと違和感が残る。一方、Op.25の方はペライアの特徴となる低いエネルギー感と精巧なピアニズムが奏功してなかなか聴き応えのある演奏だ。冒頭のエオリアンハープと末尾の#11,#12は出色だ。全体を通した操鍵テクニックは抜群で、これは流石と言わざるを得ない。
(録音評)
SONY Classical、88697648232、通常CD 5枚組。録音は2001年6月28日、Lyndhurst Hall, Air Studios, London, UKとある。プロデューサーはこれもノイブロンナーが務めている。音質的には三枚目の方が優秀。しかし、これもまたビーム感が素晴らしく、録音場所であるホールの形質さえ優秀ならばそれなりの名録音になった可能性は十分考えられる。全体的にはソフトフォーカス気味の捉え方だが芯をつくピアノの音とペダリング等の床伝導音も入っていて生々しさはある。
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by primex64
| 2010-07-03 11:48
| Solo - Pf
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