2009年 06月 10日
スーパー・マイナスイオン・ディスク - 1 |
マイナスイオン・ディスクは今でもちょくちょく愛用していてイマイチな音質のCDを耳に優しく聴くために重宝している。そのレポートは少し前に書いたのだが、その後、開発者のよっちゃんさんから更に強力なバージョンの試作品のモニターを引き受けた。新たに届いたディスクの信号面は従来バージョンと同様のドットフィルムが貼り付けられているが、レーベル面にもマイナスイオン塗料が塗布してある。盤は二種類あり、一つは白色の塗料がそのまま塗ってあるもの、もう一つが更にその上から青いシートが貼り付けられているものだ。塗布量としてはどちらも同等とのこと。
試聴方法は従来のやり方と同等で、被検ディスクの原盤から複製を作り、それをマイナスイオン処理し、非処理の原盤と比較試聴するというもの。
前回のシリーズの反省としては「マイナスイオン」に暴露する時間(処理時間)と音質傾向の相関性を見なかった点だ。今回のスーパー・バージョンはマイナスイオン放射量が格段にアップしているということを加味すれば、きめ細かくその変化度合いを観察すべきだろう。
被検CDは耳の慣れの関係で前回シリーズと同じとした。
まず最初、前回シリーズで激烈な変化をきたしてバランスを崩したポリーニのエチュードから試聴することに。比較のため前回用いた複製の音質を再度確認したところマイナスイオンの効力は失われていて原盤と区別が付かない状態に戻っていた。
そこで試聴は1日遅らすこととし一晩掛けてオリジナルのマイナスイオン・ディスクで処理を施した。
翌日に一晩(約7時間)処理済みの複製を聴いたところ、前回同様低域が引き締まり過ぎて低音弦が寂しい状態になっていた。
スーパー・バージョンでの暴露時間は1分、4分、5分、20分、30分と累積的に増加させ、それぞれで照射通算時間=1分、5分、10分、30分、1時間という経過時点で音質評価した。
1分: 既にマイナスイオン効果が現れて、高域の荒れが治まる。
5分: 1分処理後と顕著な差異は感じられず、聴き易いピアノだ。
10分: なんと、低域弦が少し聞き取り辛くなっている。
30分: 10分処理後よりも低域が更に後退、中高域の澄明度は更に改善された。
1時間: 驚くことに低域弦が再び逞しく鳴り出した。但し引き締まった低音だ。
という風に割と変化が激しい。また、前回シリーズの被検複製ディスクでは観察されなかった低域の復活という事象が見られたのだ。スーパー・バージョンでの累積照射時間=30分のときの音質はオリジナル・バージョンでの照射時間=一晩に最も近い音質であった。
このポリーニのCDだけに関していえば5分程度に留めるか1時間処理するかで低域のプレゼンスを損なわずに中高域のプレゼンスだけを改善することが可能と言えそうだ。但し、1時間照射の低域の方が質は明らかに良好で、とても引き締まっていながら過不足のない音量だ。
この1時間照射のCD-Rは驚くべき高音質であり、現代の優秀ピアノ録音・・例えばMIRAREなど・・と殆ど聞き分けることが出来ないほどだ。余りにも素晴らしい演奏&音質なので、試聴作業を進めるのを怠ってOp.10とOp.25の両方、全24曲をぶっ通しで聴いてしまった。
スーパー・バージョンで得られる効果はオリジナル・バージョンと同等で、付帯音低減、ディテールや背景アンビエントおよびプレゼンスの質的改善と言えるが、処理に掛かる時間が大幅に短縮されるという傾向があるようだ。また、オリジナルのマイナスイオン・ディスクで一晩(7時間)以上処理すると低音弦が復活するポイントが見つかるか否かは今のところ追試できていない。が、やってみる価値はありそうだ。
(続く)
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試聴方法は従来のやり方と同等で、被検ディスクの原盤から複製を作り、それをマイナスイオン処理し、非処理の原盤と比較試聴するというもの。
前回のシリーズの反省としては「マイナスイオン」に暴露する時間(処理時間)と音質傾向の相関性を見なかった点だ。今回のスーパー・バージョンはマイナスイオン放射量が格段にアップしているということを加味すれば、きめ細かくその変化度合いを観察すべきだろう。

まず最初、前回シリーズで激烈な変化をきたしてバランスを崩したポリーニのエチュードから試聴することに。比較のため前回用いた複製の音質を再度確認したところマイナスイオンの効力は失われていて原盤と区別が付かない状態に戻っていた。
そこで試聴は1日遅らすこととし一晩掛けてオリジナルのマイナスイオン・ディスクで処理を施した。
翌日に一晩(約7時間)処理済みの複製を聴いたところ、前回同様低域が引き締まり過ぎて低音弦が寂しい状態になっていた。
スーパー・バージョンでの暴露時間は1分、4分、5分、20分、30分と累積的に増加させ、それぞれで照射通算時間=1分、5分、10分、30分、1時間という経過時点で音質評価した。
1分: 既にマイナスイオン効果が現れて、高域の荒れが治まる。
5分: 1分処理後と顕著な差異は感じられず、聴き易いピアノだ。
10分: なんと、低域弦が少し聞き取り辛くなっている。
30分: 10分処理後よりも低域が更に後退、中高域の澄明度は更に改善された。
1時間: 驚くことに低域弦が再び逞しく鳴り出した。但し引き締まった低音だ。
という風に割と変化が激しい。また、前回シリーズの被検複製ディスクでは観察されなかった低域の復活という事象が見られたのだ。スーパー・バージョンでの累積照射時間=30分のときの音質はオリジナル・バージョンでの照射時間=一晩に最も近い音質であった。
このポリーニのCDだけに関していえば5分程度に留めるか1時間処理するかで低域のプレゼンスを損なわずに中高域のプレゼンスだけを改善することが可能と言えそうだ。但し、1時間照射の低域の方が質は明らかに良好で、とても引き締まっていながら過不足のない音量だ。
この1時間照射のCD-Rは驚くべき高音質であり、現代の優秀ピアノ録音・・例えばMIRAREなど・・と殆ど聞き分けることが出来ないほどだ。余りにも素晴らしい演奏&音質なので、試聴作業を進めるのを怠ってOp.10とOp.25の両方、全24曲をぶっ通しで聴いてしまった。
スーパー・バージョンで得られる効果はオリジナル・バージョンと同等で、付帯音低減、ディテールや背景アンビエントおよびプレゼンスの質的改善と言えるが、処理に掛かる時間が大幅に短縮されるという傾向があるようだ。また、オリジナルのマイナスイオン・ディスクで一晩(7時間)以上処理すると低音弦が復活するポイントが見つかるか否かは今のところ追試できていない。が、やってみる価値はありそうだ。
(続く)

by primex64
| 2009-06-10 10:47
| Audio
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