2009年 06月 09日
The Sound of Scandinavia - 6 |
いよいよスカンディナヴィアの響きの最後、六枚目となる。ファイナルを飾るのは北欧を代表するグリーグとシベリウスの作品から。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/3544128/
CD 6 [76.25]
Edvard GRIEG: Suite for strings (in olden style from Holberg's time), Op.40
Norwegian Chamber Orchestra/Iona Brown
Jean SIBELIUS:
Four Legends from the Kalevala, Op.22 ? No.2 'The Swan of Tuonela'
Philadelphia Orchestra/Eugene Ormandy
Luonnotar, Op.70
Gwyneth Jones (soprano)
London Symphony Orchestra/Antal Dorati
Karelia Suite, Op.11
Halle Orchestra/Sir John Barbirolli
Tapiola, Op.112
Helsinki Philharmonic Orchestra/Paavo Berglund
Finlandia, Op.26
Halle Orchestra/Sir John Barbirolli
グリーグのホルベルク組曲(ホルベアの時代から)op.40は、元々はピアノ独奏譜として書かれたが、その後グリーグ自身の手により弦楽5部向けに編曲され、そしてこちらの方が現在ではポピュラーだ。このCDに入っているのは指揮を執るアイオナ・ブラウンが更に古風な時代背景に合わせて編曲したものとライナーに書いてある。形式はバロック期の管弦楽組曲や合奏協奏曲に似たもので、楽章はプレリュード/サラバンド/ガヴォット・・と並ぶ。この曲はプレリュードの主題が余りに美しく有名で、特有の加速感が印象的だ。形態は古典的なバロック様式の組曲だが、旋律や全体の曲想としては北欧らしい、いやグリーグらしい爽やかな冷涼感を伴っていて、これから暑いシーズンを迎えるにあたってはうってつけだ。過去にはテレビやラジオ番組のオープニングにも使われたことがある。
そして、シベリウスの作品群が最終最後に並ぶ。カレワラ、ルオンノタル(大気の精)、カレリア、タピオラ、そしてフィンランディアがトリとなる。シベリウスは民族叙事詩や神話の音楽化に熱心な取り組みを見せ、特に叙事詩「カレワラ」のストーリーに多くの曲をつけた(カレワラの粗筋についてはWikiなどに詳しいのでそちらを参照のこと)。
ここに並んでいる曲はフィンランディアを除いて全てカレワラのストーリーまたは登場人物(神?)に由来する曲だ。おどろおどろしいパート、神々しいパート、爽やかでダイナミックなパートが交錯するシベリウス独特の世界が拡がる。カレワラ由来の曲は日本国内での演奏機会も少なく、CDを愛聴している人も少ないのではないか。
フィナーレを飾るのは超有名なフィンランディア。この曲の成り立ちも余りに有名なので特に触れないが、やはり、第一主題との連関性が乏しい躍動的な疾駆感を伴う第2主題に圧倒されてしまうのだ。ロマン派後期作品のスペシャリスト=バルビローリの色彩感豊かな演奏に身を浸そう。
(録音評)
-のちほど加筆-
(あとがき)
全6枚は分量が多いようだが割と中途半端な時間割になるようで、グリーグやシベリウスなど大御所の主要作品は一部しか網羅できていないし、ニールセンに至っては小曲中心と言うことでちょっと食い足りない面もある。しかし、そのぶん普段は耳にすることが滅多にない作家の作品を数多く聴くことができて大いに勉強になった。依然として北欧作品はマイナーであることには違いがなく、これらからはフランス・ドイツ・ウィーン楽派一辺倒のメジャー路線とは明らかに異なる涼風を感じ取ることが出来る。
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http://www.hmv.co.jp/product/detail/3544128/
CD 6 [76.25]
Edvard GRIEG: Suite for strings (in olden style from Holberg's time), Op.40
Norwegian Chamber Orchestra/Iona Brown
Jean SIBELIUS:
Four Legends from the Kalevala, Op.22 ? No.2 'The Swan of Tuonela'
Philadelphia Orchestra/Eugene Ormandy
Luonnotar, Op.70
Gwyneth Jones (soprano)
London Symphony Orchestra/Antal Dorati
Karelia Suite, Op.11
Halle Orchestra/Sir John Barbirolli
Tapiola, Op.112
Helsinki Philharmonic Orchestra/Paavo Berglund
Finlandia, Op.26
Halle Orchestra/Sir John Barbirolli
グリーグのホルベルク組曲(ホルベアの時代から)op.40は、元々はピアノ独奏譜として書かれたが、その後グリーグ自身の手により弦楽5部向けに編曲され、そしてこちらの方が現在ではポピュラーだ。このCDに入っているのは指揮を執るアイオナ・ブラウンが更に古風な時代背景に合わせて編曲したものとライナーに書いてある。形式はバロック期の管弦楽組曲や合奏協奏曲に似たもので、楽章はプレリュード/サラバンド/ガヴォット・・と並ぶ。この曲はプレリュードの主題が余りに美しく有名で、特有の加速感が印象的だ。形態は古典的なバロック様式の組曲だが、旋律や全体の曲想としては北欧らしい、いやグリーグらしい爽やかな冷涼感を伴っていて、これから暑いシーズンを迎えるにあたってはうってつけだ。過去にはテレビやラジオ番組のオープニングにも使われたことがある。
そして、シベリウスの作品群が最終最後に並ぶ。カレワラ、ルオンノタル(大気の精)、カレリア、タピオラ、そしてフィンランディアがトリとなる。シベリウスは民族叙事詩や神話の音楽化に熱心な取り組みを見せ、特に叙事詩「カレワラ」のストーリーに多くの曲をつけた(カレワラの粗筋についてはWikiなどに詳しいのでそちらを参照のこと)。
ここに並んでいる曲はフィンランディアを除いて全てカレワラのストーリーまたは登場人物(神?)に由来する曲だ。おどろおどろしいパート、神々しいパート、爽やかでダイナミックなパートが交錯するシベリウス独特の世界が拡がる。カレワラ由来の曲は日本国内での演奏機会も少なく、CDを愛聴している人も少ないのではないか。
フィナーレを飾るのは超有名なフィンランディア。この曲の成り立ちも余りに有名なので特に触れないが、やはり、第一主題との連関性が乏しい躍動的な疾駆感を伴う第2主題に圧倒されてしまうのだ。ロマン派後期作品のスペシャリスト=バルビローリの色彩感豊かな演奏に身を浸そう。
(録音評)
-のちほど加筆-
(あとがき)
全6枚は分量が多いようだが割と中途半端な時間割になるようで、グリーグやシベリウスなど大御所の主要作品は一部しか網羅できていないし、ニールセンに至っては小曲中心と言うことでちょっと食い足りない面もある。しかし、そのぶん普段は耳にすることが滅多にない作家の作品を数多く聴くことができて大いに勉強になった。依然として北欧作品はマイナーであることには違いがなく、これらからはフランス・ドイツ・ウィーン楽派一辺倒のメジャー路線とは明らかに異なる涼風を感じ取ることが出来る。

by primex64
| 2009-06-09 11:03
| Compilation
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