2008年 12月 22日
Histoires Sacrées: Charpentier: Trois histoires sacrées@Gérard Lesne/Il Seminario Musicale |
naiveの4枚組カートンの三枚目、シャルパンティエの宗教作品集から。


http://www.hmv.co.jp/product/detail/2791140
シャルパンティエ:
3つの歴史的聖歌 Trois histoires sacrees
Mors Aulis et Jonathae H.403
Sacrificium Abrahae H.402
In Circumcisione Domini H.406
イル・セミナリオ・ムジカーレ Il Seminario Musicale
指揮:ジェラール・レスネ Gerard Lesne
シャルパンティエはフランスバロック期の宗教音楽家で、ル・ソンド・テネブレなど多くの宗教系の作品を書いた。やはり宗教音楽で有名なリュリと同じ時代を生きた人物だが、今までその作品は聴いたことがなかった。
主題は短く、そして非常にシンプルなものを幾つかの変奏で膨らませていくと言う手法。旋律は奇を衒ったものではなく穏やかな進行を見せる。時代は遡るがイギリスのトマス・タリスやジョン・ダウランドが書いた世俗的な曲に似た風情で、バロック期とは区分されるがプレゼンスとしてはルネサンス期のそれに近いものがある。
演奏と器楽構成は独唱と小規模合唱、そして古楽アンサンブルの組み合わせで、後のクープランの作風に通ずるものだ。バッハのカンタータなど重層的な構築美を見せるその後のバロック全盛期の宗教曲とは一線を画する古風で直進性の強い作品群だ。
この作品はカウンターテナーに朗々と歌わせるモノローグを主体とし、それに時折男女声合唱を加えて華やかに演出をしつつ曲を紡いでいく。和声を重んじるその後のカンタータとは趣は異なる。非常に小規模なオペレッタ、或いは内容が宗教的な歌が付いた寸劇と言っても良いかも知れない。
なんとも牧歌的、そしてゆったりと展開される穏やかで落ち着いた曲で、聴いていると似たような旋律が次々と登場してきてまるでミニマル音楽を聴いているような習慣性を覚えるのは不思議な感じだ。
(録音評)
naive E8821、通常CD。Astree時代の音源のリイシュー盤。現在のnaiveの音質とは明らかに異なり輪郭強調と高域重視の音作りだ。上品な艶の乗った中高域はカウンター・テナーの声、古楽アンサンブルと小型コンソレット・オルガンのリード管のフレーバーなどを上手に捉えている。
この調音は古くはアルヒーフやテレフンケンのLPレコードに通ずるものがある。そして現代にあってはこれとそっくりの音作りをするレーベルを直感的に連想する。そう、ALIA VOXの調音に非常に良く似ているのだ。オンマイクながら音場の展開は広く深く、それでいて生々しい録音だ。
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シャルパンティエ:
3つの歴史的聖歌 Trois histoires sacrees
Mors Aulis et Jonathae H.403
Sacrificium Abrahae H.402
In Circumcisione Domini H.406
イル・セミナリオ・ムジカーレ Il Seminario Musicale
指揮:ジェラール・レスネ Gerard Lesne
シャルパンティエはフランスバロック期の宗教音楽家で、ル・ソンド・テネブレなど多くの宗教系の作品を書いた。やはり宗教音楽で有名なリュリと同じ時代を生きた人物だが、今までその作品は聴いたことがなかった。
主題は短く、そして非常にシンプルなものを幾つかの変奏で膨らませていくと言う手法。旋律は奇を衒ったものではなく穏やかな進行を見せる。時代は遡るがイギリスのトマス・タリスやジョン・ダウランドが書いた世俗的な曲に似た風情で、バロック期とは区分されるがプレゼンスとしてはルネサンス期のそれに近いものがある。
演奏と器楽構成は独唱と小規模合唱、そして古楽アンサンブルの組み合わせで、後のクープランの作風に通ずるものだ。バッハのカンタータなど重層的な構築美を見せるその後のバロック全盛期の宗教曲とは一線を画する古風で直進性の強い作品群だ。
この作品はカウンターテナーに朗々と歌わせるモノローグを主体とし、それに時折男女声合唱を加えて華やかに演出をしつつ曲を紡いでいく。和声を重んじるその後のカンタータとは趣は異なる。非常に小規模なオペレッタ、或いは内容が宗教的な歌が付いた寸劇と言っても良いかも知れない。
なんとも牧歌的、そしてゆったりと展開される穏やかで落ち着いた曲で、聴いていると似たような旋律が次々と登場してきてまるでミニマル音楽を聴いているような習慣性を覚えるのは不思議な感じだ。
(録音評)
naive E8821、通常CD。Astree時代の音源のリイシュー盤。現在のnaiveの音質とは明らかに異なり輪郭強調と高域重視の音作りだ。上品な艶の乗った中高域はカウンター・テナーの声、古楽アンサンブルと小型コンソレット・オルガンのリード管のフレーバーなどを上手に捉えている。
この調音は古くはアルヒーフやテレフンケンのLPレコードに通ずるものがある。そして現代にあってはこれとそっくりの音作りをするレーベルを直感的に連想する。そう、ALIA VOXの調音に非常に良く似ているのだ。オンマイクながら音場の展開は広く深く、それでいて生々しい録音だ。
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by primex64
| 2008-12-22 12:00
| Vocal
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