鴨屋 そば香@妙蓮寺 |
さてさて、遅い昼下がりに店に行ったら一段落付いていて先客はゼロだった。昼メニューに鴨つくねが見当たらないので店主に尋ねたら、今日は夜の部で出そうと思っていたので・・、とのこと。でもいいですよ、仕込んではあるので出せます! という気持ちのよい返答を頂いたのでその言葉に甘えて、我々夫婦分2人前をお願いした。
程なく出てきた丼にはいつもの絶品蕎麦に中型の鴨のつくねが4~5個、ざく切りの長葱、そして全体に葛でとろみをつけた出汁が掛かり、そのど真ん中には卵の黄身が乗っている。例によってブラックペッパーと粉山椒(?)が少量振られていた。立ち上る仄かな湯気に鴨の甘美な香りと出汁の鰹、そしてそれらの香りに負けない蕎麦の香りが調和して含まれており何ともふくよかで優しいプレゼンスだ。
全体をゆっくりと混ぜ返して早速熱々を頂く。うーん、この落ち着く甘美な鴨汁を溶かし込んだ出汁は何とも言えない滋味深さ。鴨つくねは思ったよりもしっかりと凝固していてほろりと来るほど脆くはない。生姜と、恐らくは蓮根の微塵切りが少々練り込んであると思うのだが時々シャキシャキとした歯触りが楽しいのだ。
つくねの甘くまろぶ旨味成分が過度に舌にまとわりつく前に長葱のざく切りがそれを中和してくれ、そして蕎麦の本来の味を引き立たせてくれるというちょっと気の効いた工夫が嬉しいのだ。
最後に残ったとろみのある出汁は、醤油の風味、節系の酸味、鴨の甘みと旨味、そして蕎麦の残り香が穏やかながら渾然一体となってポリフォニーを形成しており、これがまたしてもなかなか手を止められないのである。
鴨屋 そば香
横浜市港北区菊名一丁目3-9
営業: 昼:11:00~14:00
夜:17:00~23:00
定休: 水曜
※右の写真にあるように、そば香さんでは満を持して年越しそばをおやりになるようです。もし香り高い本格的なお蕎麦で年越しを、とお考えの人は早めに連絡を取られた方が良いと思います。私は故郷の富山で年越しをしますので残念ながら年明けまでそば香さんはおあずけですがorz
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おそばが恋しくなりました。
昼間は仕事で出られなかったんですが、鴨つくねそばが夜の部だったらちょっと行けば良かったです(笑)。
つくねに練り込んであるのは、ご主人に訊いたら、クワイだとの事でした。
鴨せいろのつくねのほうが、純粋にお肉だけなぶん「鴨感」が強い感じがしますが、酒のアテにするなら歯触りの愉しいこっちのつくねかな……と思いました。
年越しそば、予約したほうが確実と言われました。帰省のみやげにしようかと考え中です。
そうか・・! 「くわゐ」とは考えが至りませんでしたわ・・。おせち料理でしか食べないので馴染みは無いですが、食感が面白いですよね・・。
>「鴨感」
そうですよね。欧風な言い方をするならジビエ・テイストでワイルドな(野趣に満ちた)風味ですよね。私、酒のアテならどちらも試したいですわ。
年越し蕎麦にそば香の生蕎麦とは実に至福ですなぁ・・・ww
そういや、元・おにぎり屋の「莢」があった場所がショットバーになったようですね。redさんがそう言った場所へ足を運ばれる方かどうか分かりませんけれど、わたくし的には気になっていますww
「お、ハートランドか!」
とか保冷庫まで外からじろじろチェック(笑)。
残念ながらまだ行けていませんが、近いうちに突撃してみようと思ってます。
地元だと、終電気にしないで呑めるから良いですよね(笑)。