Sarasate: Carmen Fantasie@Mutter, Levine, VPO |
このCDが再び売れているそうだが、どうしたことか? 真偽の程は分からないが、最近オーディオを始めたマニア、最近になってクラシックを聴き始めたオーディオマニアがこぞって買っているのではないかと、個人的に密かに思っていたりする。理由はSACDハイブリッドを含めてのリイシューだからだ。
(詳細は↓クリック)
うちにあるのは例によって10年以上前に初版が出た時に買った古いものであり、最近の再販盤とは多少音が違うのかも知れないが曲目そのものは一緒である。当時は3,000円以上したが今は格安である。ちょっと悔しい。
幼少期より天才少女の名を欲しいままにし、かのカラヤンをも虜にしたという当代切っての女流ヴァイオリニスト、アンネ=ゾフィー・ムターとはどんな人物なのか? ウィキペディアに収録されているということは世間的な関心が総じて高いと言うことだ。
-----
アンネ=ゾフィ・ムター(Anne-Sophie Mutter、(1963年6月29日 - )はドイツ人ヴァイオリニスト。アンドレ・プレヴィンの現夫人。
バーデン出身。バーゼル近郊のラインフェルデン出身とされていたこと、スイス楽壇(とりわけパウル・ザッハー)とのゆかりの深いことから、日本ではスイス人とする資料もあるが、生地はスイス側のラインフェルデンではなく、ドイツ側の同名の町である。
5歳のとき、初めピアノの手ほどきを受けたが、間もなくヴァイオリンに変更する。ヘンリク・シェリングに師事。早くから受賞歴を重ねたため、音楽に打ち込めるように学校教育を免除された。13歳でヘルベルト・フォン・カラヤンに招かれ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共演、国際的に天才少女の名をほしいままにする最初のきっかけとなる。1977年には、ダニエル・バレンボイム指揮のイギリス室内管弦楽団と共演して、ザルツブルク音楽祭にもデビューした。
15歳でカラヤン指揮のベルリン・フィルと共演で、モーツァルトの協奏曲を録音。1980年にはズービン・メータ指揮のニューヨーク・フィルハーモニックと共演して、アメリカ・デビューを飾る。1988年に北米大陸縦断コンサートを行なった際、カーネギー・ホールにデビューした。
レパートリーは広く、ヴィヴァルディから現代音楽までを扱うが、とりわけ得意は新ウィーン楽派やバルトーク、アンリ・デュティユーなどの近現代の音楽である。2000年にはベートーヴェンのソナタの録音でグラミー賞にノミネートされた。
-----
なんとアンドレ・プレヴィンの奥さんなのである。
タイトルは《カルメン幻想曲~ヴァイオリン名曲集》
となっている。収録曲目は、サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン/ヴィエニャフスキ:伝説/タルティーニ:悪魔のトリル/ラヴェル:ツィガーヌ/マスネ:タイスの瞑想曲/サラサーテ:カルメン幻想曲/フォーレ:子守歌・・・。どれも良く弾かれるvnのスタンダード曲で、vn入門編といった風情のオムニバスだ。特段の解説は不要だろう。
アンネ=ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、指揮:ジェイムズ・レヴァイン
(録音評)
1992年11月、ウィーンで録音とある。例によって初期のDGの4D録音である。オケのある曲に関してはウィーンフィル特有のキラ付いた華やかさが耳に付く。全体としては驚くほどの高音質ではないがムターのソロ楽器にフォーカスさせたピラミッドバランスの定位で録ってある。何となくLPレコードの高域演出を思い出した。まぁ、聴き易い録音だ。以上。