九つ井@横浜 |
義父の逝去は土曜で、急ぎ通夜を挙行しようと考えたが六曜でいうと翌日曜日は大安。セレモ側が探してくれた火葬場の最も早い日程が13日火曜午前、場所は大宮だった。彼らの提案はこの日に告別式、初七日法要、火葬を連続して挙行してはどうかというもの。時節は酷暑、亡父の親族兄弟も先立っていて殆どおらず、もちろん関東には知己は皆無。その提案は妥当だった。
前日の月曜は振替休日だったが、長女は多忙につき休日出勤の由。夜に仕事を終え礼服その他の大きな荷物を携えて横浜の自宅へやって来た。要するに翌朝に我々と同道して式場へ向かいたい由。彼女は久し振りの実家で短い時間だが寛いで過ごし懐かしい布団で就寝。そして翌朝は早く起き出して大宮へと向かう。セレモが手配してくれたのはさいたま市営の斎場で火葬設備を備えている。
告別式は9:00開始と早いので猶予をもって横浜の自宅を3人で出発。旧盆ということで電車は空いていた。上野東京ラインが開通したので大宮までは1時間ちょっとの道程。大宮駅前からタクシーで30分ほどで斎場に。鶴岡の菩提寺から連携を受けたお寺さんに読経をお願いし一連の式を進め、ごくごく近しい親族のみで最後のお別れ。暫しの時間があったが朝早いので献杯と精進落としを簡素に。暫く会っていなかった甥、姪が大きく成長していてびっくり。
骨上げをしていよいよ最後。ホールの玄関で喪主である義弟に抱かれた義父とお別れした。我々はタクシーを呼んでもらって大宮駅まで戻り一路横浜を目指す。長女は横浜の自宅に仕事道具やらその他の荷物を置いていたのでいったんは戻るという。ならばということで、横浜でもう一度ちゃんと精進落としをしようということになった。以下がその様子。
まずは生ビール
この後、長女は実家に戻って残っている仕事を消化するというのでノンアル、我々は生ビールをオーダー。実家で仕事? というと、彼女は会社からノートPCを渡されていて公私の別なく種々の情報を適時得て仕事をしているようで何ともブラックな気配がする。が、かく言う私も会社からiPadを強制配備されており休みの日も常に見ているので事情は同じかも・・。
二女とは最初から連絡を取り合っていたようだが、仕事柄かなりの遠隔地に出張していたようで東京に戻るのはほぼ無理だった。最後まで諦めずに帰京しての参列を模索してはいたようだが時間的、距離的な制約から諦めざるを得なかったようだ。おそらく日本国内にはいなかったのでは・・。それもまた残念だが、現実は現実として受け止めなければならない。
肴二品
頼んだのは鰹のたたき、いかげそ。
鰹はこの季節にこんな感じでいただくのは最高。表面を焼いた鰹を少し酸っぱいタレに浸し、更に多過ぎるくらいの野菜の薬味で旬を演出している。烏賊の下足は本来は火をつけた木炭をくべた小型の七輪で客が卓上で自ら焼いて頂く趣向のようだ。だがこの日は家族で喋りたいこともあったので厨房で適切に炙った上で提供してくれるようお願いした。
鴨せいろ
こちらは長女のオーダー。
ちらしそば
こちらは家内のオーダーで、ちょっと前まで定番で頼んでいたものをリバイバル。
冷やした手打ち蕎麦の上に各種ネタを並べた、いわばちらし鮨の蕎麦バージョンとなる。ネタは毎回違っていてこの日は魚では煮穴子、鰹、蛸など、野菜はコーン、ズッキーニ、オクラ、さつま芋におろし山芋など。ネタはどれもが新鮮で一工夫が施された品ばかりで実に美味しい。もちろん、手打ちの細い蕎麦との風味がベストマッチなのは言うまでもない。
天ざるそば かき揚げ
こちらは私のオーダー品で、昨今は家内が好んでいる一品。
お店データ
九つ井(ここのついど)横浜店
横浜市西区北幸2-6-26 H1横浜ビルB1F
電話:045-313-9110
営業:平日:11:30~23:00(21:30LO)
祝日:11:30~22:00(21:00LO)
定休:日曜
最寄:各社線 横浜8~10分
今日の一曲
DGのPortrait of the artists: Gidon Kremerの4曲目、フィリップ・グラス:ヴァイオリン協奏曲より1楽章:crotchet = 104 – crotchet = 120。独特の冷涼感と何とも言えないトラジェディックで危うい情景を想像してしまう印象的な近現代作品でフィリップ・グラスの代表作。回音と分散和音を駆るVn独奏はクレーメルの独壇場といった感じで、彼のレパートリーの広さ、得意の現代ものへの造詣と懐の大きさを思い知る一曲だ。
(MusicArena 2007/1/15)
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