口福館@伊勢佐木町 |
まずは生ビール
日曜も天候がすぐれず傘を持って自宅を出た。その時は僅かな霧雨が舞う程度だったが駅に近付くにつれ風が強く吹き付けてきて傘を差していても空中を舞うように旋回しながら眼鏡に容赦なく付着してくる。要は地面に吹き降ろすダウンバーストのような風が霧雨を巻き上げ傘を差す意味がないほど濡れた。駅舎に着いて濡れた眼鏡、衣服、かばん等を拭う。
肴五品=煎菜脯蛋、拌青瓜、八宝菜、椒塩排骨、餃子
アラカルトでアトランダムに、これぞと思ったものを直感的にぱらぱら頼んで行く。
この店は気の張らないカジュアルな店。卑近な言い方をすれば乱暴で大雑把な店なのだが、店側のスタッフたちは悪気がなく、ある意味あけすけ。実に陽気な人たちなので私らは全く気にしていない。上に掲げた大きい方の写真が、タイトルにある台湾小皿料理の五品がサーブされた状態。なお小皿というが、量的には中華街で頼む単品の2/3くらいはある。
煎菜脯蛋=台湾特産干し大根の卵焼きは旨味が強く卵の味も立っている。胡瓜の和え物は独特の旨味があってたぶん化調と塩で和えたもの。八宝菜は材料の甘味、旨味、風味がじょうずに引き出され、そして味付けはたぶん僅かな味覇だ。パイコーはいつもと違って肋骨が一切入っておらず非常に食べやすい。カレー粉と細かな黒胡椒が効いていてビールが進み過ぎるので困る。
〆の魯肉飯
この店には麵類、炒飯類、かけご飯類など、とても豊富なメインディッシュが用意されている。
やはり台湾といえばこれ、魯肉飯(ルーローファン)だろう。ご覧の通りの日本風の盛り付けで、これは多分だが中華街の秀味園が始めたスタイル。要は大振りの豚の皮付き角煮、粗挽き豚挽肉、高菜、そして煮卵をほくほくの白飯の上に搭載したもの。セットされるのはごく薄い味付けの鶏スープで、これは人工的な味が一切しない秀逸なものだ。無論、至福で満足なのだ。
お店データ
台湾家庭小皿料理 口福館
横浜市中区伊勢佐木町2-80
電話:045-262-5494
営業:日曜~木曜:11:00~15:00、17:00~23:00
金土・祝前:11:00~24:00
定休:無休
最寄:JR関内7分、市営BL関内5分、
市営BL伊勢佐木長者町2分
おまけ:この店のレシートは変わっている。新約聖書の一節が刻まれている・・。
今日の一曲
ジャン・マルティノン/フランス国立放送管弦楽団、子供の領分のオーケストレーション版の6曲目で最終曲、これもまた超有名なピアノ小品であるゴリーウォーグのケークウォーク(Golliwogg's Cakewalk)。ゴリーウォーグはアフリカ系有色人種の少年の名前らしい。ケークウォーク(Cakewalk)は、アメリカの草創期に現地出身者の間で流行ったダンスの名称で2拍子系のリズミカルな踊りを指すそうだ。ピアノ版は技巧的で細かく、楽しみと神経質さが相半ばするが、オケ版は管楽器のインパクトとパーカッション隊の迫力ある衝撃音が耳に残る優秀編曲だと思うのだ。実に楽しい。
(MusicArena 2007/1/11)
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