饂飩頑陣@馬車道 |
まずはビール
到着は13:00過ぎ。券売機のボタン配列が変更され、6月から以前のメニューに戻りつるもちシリーズがなくなり頑陣天などが復活。テーブルは満席でカウンタも入り口側に2席空きがあるのみ。必然的にそちらへ着席。ビールの小瓶をセルフで2本いただくことに。なお冷蔵庫には前回まであったハートランドがなくなっていたので代わりにキリンラガーをチョイス。
ごぼう天 冷
家内がチョイスしたのはこちら。
ハーフ&ハーフ贅沢セット
こちらは私のオーダーで、ご飯もの付きセットを頼むのは初めてだった。
むちむちの極上饂飩は〆られたままその剛性を維持する冷で頂くのが道理にかなうが、なみなみと注がれた極上出汁をたっぷりと纏わせて温で啜るのもまたおつである。どちらの食べ方も捨てがたく、従ってハーフ&ハーフということなんだろう。冷の方は例によって好きなだけ頂ける生卵をぐずぐずに溶き、濃縮出汁を沁ませた饂飩をくぐらせる。まさに天にも昇る美味。
温は卓上の七味を少し振ってから啜ってみる。極薄いかえしで整えられた汁はまさに幽玄にして精妙なフォーカスで、これまた至福だ。ご飯だが詳しい説明書きを読むのを失念。おそらくアゴ出汁にわずかな醤油を加えて炊き込んだもので、ここには更に岩海苔や人参などの微塵切りが入っている。しっとりと湿潤にしてほっこりと安心できる味だ。実に美味しい。
量は少ないが天ぷらが二品付く。アボカド天(写真はピンボケ)、そして鶏天となるが、このアボカドが実に良い働きをしている。甘みは南瓜天に通じるものがあるけれども、ほんのりと軽い甘みに留まり、バターの様なねっとりした食感とじんわり浸出する旨味成分が独特だ。鶏天は味の濃い上質な地鶏に柔らかめの衣を纏わせた讃岐仕様で、これは温饂飩の出汁に合う。
この店は割と大胆にメニュー構成を組み替える臨機応変さがあって、来るたびに新しい発見と楽しみがある。そして初めて頂いたごぼう天はダイナミックな見た目とは異なり、実に繊細で旨味の強いアレンジで、ごぼうと饂飩がこれほど合うとは驚きだ。そしてハーフ&ハーフの実に欲張りで罪作りな組み合わせ。食べ手の要求を実によく理解した結果のメニューだ。
お店データ
自家製生うどん 饂飩頑陣
横浜市中区住吉町6-74 A102
電話:080-8106-9058
営業:11:30~14:30
定休:日祝
最寄:MM21線 馬車道3分、市営BL関内3分、
JR関内6分
今日の一曲
アンネ・ゾフィー・ムターが弾いたモーツァルトのVn協奏曲集。当時の日記を見ると随分と酷い書き方をしている。そんな嫌な演奏ではないし寧ろ巧いと思うのだ。だが、やはり厚ぼったさというか手慣れた、いや手練れというか、もうやり尽した感からくる爛れた感じと言おうか、例えば演歌歌手が数十年前の持ち歌を披露するときの妙に擦れたこぶしが効いているというか、そんな感じがするのである。いや、決して悪くはないのだが。
(MusicArena 2006/7/3)
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